目次
▼7日(金)の為替相場
(1):中国4月貿易収支 予想以上の黒字に
(2):PEPP減速の可能性 ユーロ買い優勢
(3):米4月雇用統計 ネガティブサプライズ
(4):米雇用悪化も経済期待根強い
7日(金)の為替相場
期間:7日(金)午前6時10分~8日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):中国4月貿易収支 予想以上の黒字に
中国4月財新サービス業PMIは56.3と市場予想(54.2)を上回った。その後、中国4月貿易収支は428.5億ドルの黒字となり、輸出の増加を背景に黒字額は予想(277.0億ドル)を上回った。
(2):PEPP減速の可能性 ユーロ買い優勢
欧州中銀(ECB)の政策委員会のメンバーであるカザークス・ラトビア中銀総裁は、ユーロ圏の景気が悪化しなければ、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の買い入れペース減速をECBが6月にも決定する可能性があるとの認識を示した。これを受けてユーロは買いが優勢となった。
(3):米4月雇用統計 ネガティブサプライズ
米4月雇用統計は、非農業部門雇用者数が26.6万人増に留まり市場予想(100.0万人増)を大幅に下回った。失業率も6.1%と、予想(5.8%)に反して前月(6.0%)から悪化した。これを受けてドル売りが強まると、ドル/円は108.33円前後まで急落した。クロス円も一時ドル/円に連れて下落したが、豪ドル/米ドルなどストレートドルの上昇や、米国株高が支えとなり持ち直した。
(4):米雇用悪化も経済期待根強い
バイデン米大統領は米4月雇用統計について「政権が打ち出した経済政策が景気押し上げのために必要である事を示している」「経済の崩壊から米国はまだ抜け出そうとしているところだ」と述べた。イエレン米財務長官も、「景気回復への道のりが長い事を浮き彫りにしている」としつつ「来年の完全雇用達成を確信している」とコメントした。
7日(金)の株・債券・商品市場
外為注文情報
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本日の見通し
ドル/円の見通し:108.35円前後の攻防
7日のドル/円は米4月雇用統計の予想外の悪化を受けて108円台へと下落。一時108.33円前後まで下値を広げた。ただ、米10年債利回りは雇用統計後に急低下したのち切り返した。米国株も安寄り後に反発しており、市場は米4月雇用統計の悪化を悲観的には捉えていない模様だ。イエレン米財務長官も、雇用統計について「景気回復への道のりが長い事を浮き彫りにしている」としつつ「来年の完全雇用達成を確信している」とコメントした。
米経済回復への期待がそがれていない以上、一方的にドル安・円高に振れる公算は小さいだろう。ドル/円の7日安値の108.35円前後はこれまでも攻防のポイントになってきた水準だ。3月には下値支持として機能し、その後の110円台への上伸に繋げた。反対に、4月はこの水準を割り込んだ事で107円台半ばまで下げが加速した。今回は下値支持として期待したい。
注目の経済指標
特になし
注目のイベント
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