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ドル円や円クロスの週足が軒並み陰線で円高への調整、トルコ中銀総裁電撃解任でリスクオフ

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総括

ドル円や円クロスの週足が軒並み陰線で円高への調整、トルコ中銀総裁電撃解任でリスクオフ

ドル円=106-111、ユーロ円=127-132 、ユーロドル=1.16-1.21

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨最下位(最下位)、株価2(4)位、ドル円週足は5週間ぶり陰線で調整に入るか」
(今朝はトルコ中銀総裁電撃解任でリスクオフの円買いも出ている)
 通貨は弱く、株価は強い日本。ただ先週に限れば円は4位の強さだった。円が強いと言うことはリスク選好の流れに異常が発生したことで、先週は多くの株価市場が値を下げた。上場投資信託(ETF)の6兆円の年間買い入れめどを削除したことや長期金利の変動幅をプラスマイナス0.25%程度にしたことも先週の円高に作用した。ドル円週足は5週間ぶり、ユーロ円は6週間ぶり、ポンド円は14週間ぶり、豪ドル円が3週間ぶり、NZドル円が9週間ぶりに週足が高値圏で陰線となった。週足が高値圏で陰線となったことは今後の円高推移を示唆している。マイナス金利の深堀はなかった。あれば、預金者の金利収入がさらになくなり可処分所得の減少=輸入の減少で円高要因となる。2016年の最初のマイナス金利導入から現在まで円高が続いているのがその証拠である。
 もうすぐ4月で新年度が始まる。最近5年ほどは貿易収支が均衡してドル円のトレンドができにくいというか、需給の歪みからくる相場の伸びがなくなっている。たた貿易収支が均衡していても、為替の取引は4-8月は輸出のドル売りが先行する。9-12月は輸入のドル買いが強くなる。日銀のスタンス変更と合わさって夏までは伸びのない円高か。

*米ドル「通貨5(5)位、株価(NYダウ)4(5)位、米中対立は世界経済に打撃 ただ経済力は中国が米国を抜き去る」
 年初来ドルは先週は前回同様に5位の強さ、NYダウは値を下げるも順位は5位から4位に上げた。ドルは報道されるほどに強くはない。さて米中外相会談は非難の応酬で始まった。いろいろ意見が交わされたが前向きな結果は出なかった。中国も強くなった。妥協もどころか、倍返しで反論した。背景には既に貿易総額が米国を上回っていること、GDPも2028年あたりで米国を超えることなどの経済力の強さがある。政治の対立から経済の対立まで広がれば世界経済に大打撃となる。貿易は民間同士の最大利益の追求で始まっているのだから、政治でそれを止めれば社会主義的な非効率なシステムとなってしまう。米中対話が重なりEU諸国の会議と同様に前に進んでもらいたい。躓けば大リスク回避になる。もちろんその準備はしておきたい。
 パウエル議長は、米国がこれまでと同様に新型コロナウイルス禍から「一層力強く」立ち直る見込みだが、完全な回復には程遠く、FRBとして「必要な限り経済への支援を続けていく」と強調した。IMFも、米国の1兆9000億ドルの経済対策で消費者物価が一時的に押し上げられる可能性があるとしながらも、物価上昇は長続きしないとの見方を示した。金利の急激な上昇は「かなり無秩序」になる恐れもあるとしながらも、FRBはインフレに対応する能力を持ち合わせていると指摘。「インフレ率は一時的に上昇する可能性があるが、長続きしない」と述べた。
 世界中がデフレになってきたのは、コロナウィルス感染以前からだ。コロナ禍から回復すれば再び供給過剰のシステムが構築され物価が下がっていくだろう。米金利の上昇も長続きしない。

*ユーロ「通貨9(9)位、株価5(7)位(DAX)、フランスがロックダウン、独成長見通し下方修正」
 対円では3月で5か月連続陽線、対ドルで3か月連続陰線となりそうだ。リスク選好で売られるも貿易黒字もあり円程売られていないといったところだ。ただ対円の週足ではボリバン上位で6週間ぶり陰線となったことは天井感も示唆している。フランスは3月16、新型コロナウイルスの国内新規感染件数の7日平均が昨年11月20日以来初めて2万5000件を超えたと明らかにし、これによりフランスは感染拡大第3波に入ったと述べた。先週末にロックダウンに入った。
 金融政策ではラガルドECB総裁はインフレ率の一時的な急変動には対応しないと述べた。また、景気回復に先行する利回り上昇は防ぐとの方針を示した。今年のインフレ高進は一時的で過渡的な要素が主因だとみなすだろう、と述べた。
 さてEUの牽引車の独の経済諮問委員会は、今年1Qの国内総生産(GDP)が約2%減少するとの見通しを示した。新型コロナウイルスの流行に伴うロックダウンが影響するとしている。今年のGDP予想を3.7%増から3.1%増に下方修正。独経済が今年末から来年初めにかけて新型コロナ危機前の水準に戻り、来年のGDPは4%増加すると予測した。アルトマイヤー経済相は、製造業者が危機を比較的うまく乗り切っているのに対し、サービス業者は感染拡大抑制策でなお苦しんでいるとし、経済はまだ分断化されていると指摘した。米国の今年の成長率予想6.5%から引き離された。

*ポンド「通貨3位(2位)、株価7(10)位、対ドルで異変。6か月ぶりに陰線へ、悪材料も効く」
対ドルで異変。6か月ぶりに陰線となりそうだ。1か月ほど年初来最強となっていたが、先週末では3位に落ちている。
 ポンドは対ドルで6か月ぶりの月足陰線となりそうだ。英国の貿易・経常赤字という需給要因を無視して、EU離脱の勢いで上昇してきたが、悪材料が連続してポンドは下落している。英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンに接種後に血栓ができるとして欧州各国が接種を取りやめていたことは、欧州医薬品庁の「利点がリスクを上回る」という決断で解決したが、現在はメーカーからの供給減で問題が生じている。またEU離脱に関わる英領北アイルランドの国境問題でEUは英側が一方的に変更したとして法的手続きに入った。英国のEU向けのモノの輸出額は1月に前年同月比で約4割減少している。悪材料が続いたことがポンドの売り材料となった。
 さて英中銀は政策金利を予想通り0.1%に据え置き、資産買い入れ枠も据え置いた。国内経済には新型コロナウィルスによる落ち込みから回復の兆しがあるが先行きは不透明と強調、早期に金融引き締めに動くとの憶測を否定した。今週は消費者物価を注目したい。

*豪ドル「通貨4(4位)、株価12(12位)、豪ドル上昇一服。米中関係の不透明さが、豪経済にも影響しよう」
 中途半端な状態。世界経済がリスク選好の流れ、景気景気回復で長期金利が上昇しするも、各国中銀はコロナ感染が完全には収まっているわけでもなく、まだインフレも抑制されていることもあり金融緩和の終了には慎重だ。リスク選好の豪ドル買いは続いているが、時折生じる米金利上昇でのドル高で一服しつつある。先週の指標もマチマチで2月の雇用統計では、就業者数は5カ月連続で増加し、予想を上回った。失業率も予想以上に改善し、景気回復が順調に進んでいることが示された。一方、2月の小売売上高は前月比1.1%減となり、予想の0.4%増に反して減少した。ビクトリア、西オーストラリア両州での新型コロナウイルス対策のロックダウンが響いた。
 ロウRBA総裁はコロナウィルス感染症のパンデミックからの景気回復を支援するため、できることを実行しているとし、完全雇用とインフレの目標が達成されるまで、政策を継続すると表明した。ロウ総裁は、完全雇用とインフレ目標に向けて一段の進展を見込んでいるが、「目標達成には一定の時間がかかる」との認識を示した。また、回復が遅れている分野の1つとして企業投資に言及。多くの企業が投資計画を先延ばしにしてバランスシートのリスクを減らそうとしている、とした。
 気がかりは政治的な豪中の対立と米中対立が豪中の貿易関係にも悪影響を及ぼし豪ドルが売られる場面も出ることだ。ただ貿易・経常黒字の豪なので、下押しは浅いだろう。

*NZドル「通貨8(6)位、株価最下位(最下位)、不確実性あり。出口政策で株最弱、4QGDPも悪化」
 世界で一番、出口戦略は歩み始めているNZ。住宅投資規制策や緊急流動性支援策の一部を解除した。株価は世界で一番弱い。ところが経済指標はそれほど強いものではなく、NZドルも弱含んだ。20年4QのGDPは前期比1.0%減と、予想外のマイナスとなった。予想は0.1%増、NZ中銀の見通しは横ばいだった。前年比では0.9%減。予想は0.5%増だった。コロナ感染抑制のロックダウンの影響が出た。
 さてIMFはNZの「持続不可能な」住宅価格上昇は大幅な調整を引き起こす可能性があると警鐘を鳴らした。住宅価格中央値は2月に前年同月比22.8%上昇と、過去最大の伸び率を記録した。
IMFは、歴史的な低金利と構造的な住宅の供給不足とともに住宅価格急騰の原因となっている投機的需要が、金融安定への懸念を高めたと指摘。ただ20年4Q・GDPが予想を大きく下回ったことは、安易に金融引き締めも出来なくなってきている。

テクニカル分析

*ドル円「週足は波高い線。団子天井気味、5日線下向く」
日足、ボリバン上位で高状、団子天井で調整下げあるか。3月18日-19日の下降ラインが上値抵抗。3月11日-19日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
週足、先週は波高い線。週のボリバン3σ上限で出たことで調整下げあるか。21年3月8週-15日週の上昇ラインがサポート。20年6月1日週-21年3月15日週の下降ラインが上値抵抗。雲の上。
月足、3月で3か月連続陽線となりそうだ。21年1月-2月の上昇ラインがサポート。18年10月-20年2月下降ラインが上値抵抗。雲の下。ボリバン中位を越える。
年足、2020年まで5年連続年足陰線だが、今年はここまで陽線維持。15年-20年の下降ラインが上値抵抗。16-20年の上昇ラインがサポート。
*ユーロドル「ボリバン3σ下限から反発もボリバン中位抜けず反落」
日足、ボリバン3σ下限から反発も中位を上抜けず反落。3月9日-19日の上昇ラインがサポート。3月18日-19日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、ボリバン2σ上限から反落し中位も下抜く。21年3月8日週-15日週の上昇ラインがサポート。21年2月22日週-3月15日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、2か月連続陰線。3月もここまで陰線。1月-2月の下降ラインが上値抵抗。20年11月-21年3月、20年3月-5月の上昇ラインがサポート。雲の上。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。14年‐20年の下降ラインも一時上抜いたが下抜き返す。

*ユーロ円「週足が6週ぶり陰線。5日線下向く」
日足、ボリバン2σ上限から反落し一時中位まで下落。3月8日-19日の上昇ラインがサポート。3月18日-19日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、6週ぶり陰線。ボリバン2σ上限から反落。3月8日週-15日週の上昇ラインがサポート。上値抵抗はボリバン2σ上限130.50。
月足、5か月連続陽線となるか、雲の上へ。ボリバン2σ上限。1月-2月の上昇ラインがサポート。18年2月-21年2月の下降ラインを一時上抜け。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインが上値抵抗だが上抜くか。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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