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円はリスク回避では20世紀のように買われなくなった

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総括

円はリスク回避では20世紀のように買われなくなった

今年の最終号です。来年も宜しくお願い致します
ドル円=102-106、ユーロ円=124-129 、ユーロドル=1.19-1.24

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨6位、株価4位、本日発表の11月上中旬の貿易統計に注目。全体的に円安が進むことは景気にとって朗報」
 11月に続き、12月も円安スタートとなった。先週末で12月は12通貨中でトルコと並び10位。最下位がドルなのでドル円での円安感は乏しいが全体では円安傾向が続く。円安のお陰で株価が上昇し日経平均は年初来13.08%高で世界の主要市場で4位、3万ドルを達成して騒いでいるNYダウ(年初来5.89%)より強い。
 相場はワクチン開発の進展やバイデン新大統領誕生のリスク選好では円安、コロナ感染者拡大でリスク回避になる時も、20世紀のような円の独歩高となることはなく、避難通貨として買われるのはユーロやスイスフランとなる。円が避難通貨として買われていたのは日本のファンダメンタルズによるものではなく、貿易黒字による影響が大きかったのだが、それも最近は黒字自体が小さいので円は大きくは買われない。7月から中国経済の回復で日本の輸出が伸びてドル円で円高に少し触れているが、12月7日に発表される11月上中旬の貿易統計で確認したい。11月上旬は輸入も持ち直した数字となっていたからだ。
 7-9月期の法人企業統計では従業員が前年同期比で98万人減少し、給与総額は2.8%落ち込んだ。設備投資は2期連続減少している。2019年10月の消費増税から続いている消費の落ち込みが回復していない。第3次補正予算て抜本的な消費回復政策がとられることを望みたい。コロナウィルス感染者数増加でもGOTO政策を続けるのはコロナワクチンに期待しているかもしれない。今週は日銀短観と同内容の調査である法人企業景気予測調査がある。

*米ドル「通貨9位、株価(NYダウ)7位、バイデン新大統領誕生とワクチン開発進展でのリスク選好はドル安株高へ」
 引き続きバイデン新大統領誕生とワクチン開発進展でのリスク選好が株価を引き上げている米国だ。カリフォルニア州当局は12月4日、民主党バイデン次期大統領の勝利を認定した。最大の選挙人を持つカリフォルニア州の認定でバイデン氏が固めた選挙人は279人となり、過半数が確実になった。
 コロナ禍でもGAFAやテスラの力強い成長が目立ったが、先週はIT大手セールスフォース・ドットコムがビジネス向けのチャットサービス「スラック」の運営企業を270億ドル余りで買収することになった。この分野にはIT大手のマイクロソフトなども力を入れていて、今回の買収をきっかけに各社の競争が一層激しくなる。米国経済のダイナミズムは大統領が誰であろうと変わらない。
 その米国経済のダイナミズムと貿易赤字の拡大は関係がない。むしろ米国の消費の強さを意味している。貿易は企業同士が利益の最大化を追求して行われる取引でそれを政治が歪めると両国経済に打撃となる。貿易黒字が善、赤字が悪ではない。ただ貿易赤字はドル売りに繋がることは間違いなく中長期的にドルの弱さとなる。戦後ずっと続いていることだ。10月貿易赤字は631億ドルであった。
さて英国で始まったコロナワクチン接種が米国でも始まれば、さらにリスク選好の流れとなろう。9000億ドル相当の補正予算合意も期待したい。
 米国経済指標は弱いものも出始めているが3Qの前期比からのリバウンドのような強さは4Qではどこの国も期待できないので特に悲観的になる必要はない。

*ユーロ「通貨2位、株価10位(DAX)、ボリバン上限での緊張感あり。発言などで売り込まれても底堅い動きとなる」
 3月からは強い。スイスとともに最強通貨となっている。コロナ禍で安全通貨と選択されたのはユーロだった。1ユーロ1.20に達した9月はデフレ懸念を憂えるECBからのユーロ高牽制で下落したが12月に入って1.21台にのせる強さを示している。年度末のリパトリのユーロ買いでの押上げもあった。12月はまだECBからの目立った牽制球は投げられていない。月足でも18年4月以来の雲の上に上昇した。ただボリバン上限の緊張感はあるので先週後半は上昇も一服した。また株価はユーロの強さもあり、ドイツDAXなどは年初来フラットに留まっている。
 ECBは12月10日の理事会では事前通告通り追加緩和措置の発動がなされる。パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模を1兆3500億ユーロから拡大すると広く予想されている。条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)に変更を加えるとも見込まれている。ラガルド総裁は、政策による支援は金融緩和の度合いと並んで期間も重要だと強調した。織り込み済みの部分も多く大きな反応はないだろう。
 引き続き堅調な輸出による貿易黒字を基調に、発言などで売り込まれても底堅い動きとなるだろう。

*ポンド「通貨8位、株価15位、EU離脱で英国株価は世界で最弱市場へ。ワクチン接種は良い材料」
(今朝はEUとの貿易交渉の不透明感から売られている、何度も使われる材料だが)
 弊誌の世界の主要株式市場比較では先週のFT株価指数は2.87%上昇もロシアに抜かれ15位となった。最下位のギリシャ・アテネ市場も迫ってくる。先週末で年初来13.16%安。ポンドは年初来2.84%安だが
離脱するEUのユーロは3.64%高でスイスと年間首位を争っている。
 これがEU離脱の実態を表している。EUを離脱して、すぐさま日本や豪とのEPA締結に走っている。TPP加盟まで示唆している。また他国と群れるならEUのままで良かったのではないか。そのEUとの貿易交渉は
12月5日時点で英とEUは自由貿易協定などの締結に向けて大詰めの交渉を続けてきたが、双方の首席交渉官は、合意に向けた条件で折り合えず交渉を一時中断すると発表したとなっている。双方の首席交渉官は「漁業権などでの隔たりが大きいため合意に向けた条件で折り合えず、話し合いを一時中断することで合意した」とする共同声明を発表した。
 唯一の良いニュースはファイザーなどが開発した新型コロナウイルス感染症のワクチンを承認した英国で、最初の接種が8日に始まる見通しとなったことだ。英各地の病院で、80歳以上や高齢者介護施設の職員らが対象になる予定。

*豪ドル「通貨4位、株価9位、34か月連続貿易黒字、対中関係悪化も中国への鉄鉱石輸出が伸びる」
 今や高金利通貨としての魅力を失った豪ドルだが、貿易収支では異例の輝きをはなっている。2020年10月で34か月連続貿易黒字だ。2018年1月から黒字を続けている。20世紀、いや21世紀でも2017年までは
黒字の月もあり赤字の月もあった。どちらかといえば貿易赤字であり資源輸出よりも製品輸入が上回っていた。それゆえの高金利であった。浮き沈みの大きい高金利での買いより安定した貿易黒字の方が通貨を底堅いものとするだろう。その貿易ではコロナ感染調査で中国と対立し中国から輸入制限を課されているが、鉄鉱石はその範疇でなく、中国が必要とされているからか貿易は閉ざされず、価格も上昇し豪ドルにとって好材料となっている。またNZと同じく住宅価格の上昇がみられ始めているので今後の金融緩和観測も後退している。
 ただコロナ感染拡大、財政赤字拡大にも非常に過敏な国であり、それが健全さを保っているが、豪ドル高にもすぐに牽制球を投げる国なので注意したい。

*NZドル「通貨5位、株価6位、住宅価格上昇でマイナス金利導入観測後退、乳製品価格が上昇」
 豪ドルとともに堅調。両国とも住宅価格上昇でさらなる金融緩和期待が後退している。NZ中銀は国内で住宅バブルに対する懸念が強まっていることを受けて、住宅ローンの規制を来年再開する意向を示した。
中銀は新型コロナウイルスの流行で打撃を受けた国内経済への資金フローを促すため、住宅ローンのローン資産価値比率(LVR)規制を来年5月まで1年間解除していた。
 中銀のオア総裁は、政府と協力して住宅価格の問題を解決していくと表明。市場では、中銀がマイナス金利を導入する可能性が低下したとの見方が強まっている。また総裁は「NZ経済は地球で最も耐性の強い経済の1つであることが判明した。これは素晴らしい結果だ」と述べた。NZドルについて総裁は「低金利でNZドルの競争力が保たれている」としたが、9月に0.5%台となっていた長期金利は0.9%台までに上昇しNZドルの支えとなっている。NZは豪とともにNZドルの急騰には懸念を示す。懸念だけではなくG20参加国ではないこともあり、少額ながらNZ売り介入の実績はあるので注意したい。
 またNZの主要輸出品を生産するフォンテラ社が来年1Qの価格上昇と収益増見通しを公表したのも好感されている。もう一つ注意したいところは上昇しボリバン上限に位置しているところだ。

テクニカル分析

*ドル円「ボリバン下限まで届かず反発」
日足、ボリバン中位を維持できず下落も先週末は戻す。ボリバン中位は104.43。5日線上向き。12月3日-4日の下降ラインが上値抵抗。12月3日-4日の上昇ラインがサポート。雲の下。
週足、2週連続陽線。11月9日週-30日週の上昇ラインがサポート。11月9日週-30日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、3月-10月の上昇ラインを下抜く。ボリバン下限2σを下抜くも戻す。9月-10月の下降ラインが上値抵抗。3月-10月の上昇ラインがサポート。雲の下。
年足、4年連続陰線。今年もここまで陰線。16年-19年の上昇ラインは再び下抜く。16年-17年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロドル「ボリバン3σ上限で小反落」
日足、ボリバン上限で小反落。2日連続で上ヒゲ長い。12月2日-4日、11月24日-12月1日の上昇ラインがサポート。5日線上向き、雲の上。
週足、ボリバン3σ上限到達。11月23日週-30日週の上昇ラインがサポート。
月足、6月-7月の上昇ラインがサポート。9月-10月の下降ラインを上抜く。ボリバン2σ上限を越え雲上へ。
年足、2年連続陰線。18年-19年の下降ラインを上抜く。02年‐17年の上昇ラインがサポート。14年‐18年の下降ラインも上抜く。11年‐14年の下降ラインが上値抵抗だが接してきた。

*ユーロ円「ボリバン中位から上限へ、12月4日は長い上ヒゲ」
日足、ボリバン中位まで下落後、上昇しボリバン上限へ。12月4日は上ヒゲが長い。12月2日-4日、11月27日-12月1日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、11月9日週-23日週の下降ラインを上抜きボリバン2σ上限へ。11月23週-30日週の上昇ラインがサポート。8月31日週-11月30日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、11月は9月-10月の下降ラインを上抜く。18年9月-20年9月の下降ラインも上抜くか。20年5月-11月の上昇ラインがサポート。
年足、2年連続陰線。今年は陽転。18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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