目次
▼30日(月)の為替相場
(1):格付け会社フィッチ 英国を「AAマイナス」に
(2):独CPI 予想ほどは鈍化せず
(3):リバランスと見られるドル買い先行
(4):米株 ヘルスケア株上昇に伴い上げ幅拡大
30日(月)の為替相場
(1):格付け会社フィッチ 英国を「AAマイナス」に
前週末27日のNY市場クローズ後に格付け会社フィッチは、英国の長期格付けを「AA」から「AAマイナス」に引き下げ、見通しは「ネガティブ」とした。新型コロナウイルスの流行や緩和的な財政スタンスを受け、財政が大幅に悪化すると指摘した。これを受けて、ポンドは前週末の終値から値を下げて取り引きが始まった。
(2):独CPI 予想ほどは鈍化せず
独3月消費者物価指数・速報値は前月比+0.1%、前年比+1.4%となり、いずれも予想(±0.0%、+1.3%)ほどには鈍化しなかった(前回:+0.4%、+1.7%)。
(3):リバランスと見られるドル買い先行
NY市場に入ると、月末のポートフォリオ調整(リバランス)と見られるドル買いが先行。ドル/円は108.30円付近まで上昇したが、ユーロ/円はユーロ/ドルの下落が重しとなり小幅に下落した。
(4):米株 ヘルスケア株上昇に伴い上げ幅拡大
米国株がヘルスケア株の上昇にけん引されて上げ幅を拡大。新型コロナウイルスの予防ワクチンの提供を2021年初めにも始めると発表したジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)株が大幅高となった。同社は臨床試験(治験)を9月までに開始できる見通しで、並行して大量供給に向けた準備を進めているという。これを受けて豪ドル/円はやや強含んだが、原油価格が下落した事もあって伸び悩んだ。
30日(月)の株・債権・商品市場
ドル/円の見通し:
月末フロー中心の動きに
昨日のドル/円は、107.13~108.30円前後のレンジで推移。 終値は前日比ほぼ横ばいの107.90円前後だった。 新型コロナウイルス禍でアジア株が全面安となり、ドル売り・円買いが先行したが、その後は持ち直した。 NY市場では月末のポートフォリオ調整などでドルに買いが入った。
月末・四半期末最終日の本日もフロー中心の値動きになりやすいと見られ、東京仲値(9時55分)やロンドン・フィキシング(24時00分)の前後は不規則変動が起きる可能性があろう。市場流動性が低下していると考えられるため、値幅が広がりがちな点にも注意が必要だ。 材料面では、中国3月製造業/非製造業PMI(10:00)や、米3月消費者信頼感指数(23:00)などの経済指標に加え、G20財務相・中銀総裁テレビ会議に注目したい。