目次
▼10日(火)の為替相場
(1):リスク回避の動き反転 円売り活発化
(2):日本政府 4308億円の財政措置を決定
(3):トランプ米大統領 給与税の減税について協議
(4):株価反発や財政拡大観測から米債価格下落
10日(火)の為替相場
(1):リスク回避の動き反転 円売り活発化
トランプ米大統領は新型コロナウイルスの感染拡大を巡り「極めて劇的」な経済措置を発表するとして10日に会見を行う事を明らかにした。これを受けて米国株先物が反発。その後、一時800円前後下落していた日経平均株価がプラス圏に浮上するなどリスク回避の動きが反転する中、円売りが活発化した。
(2):日本政府 4308億円の財政措置を決定
日本政府は新型ウイルスの感染拡大を巡る緊急対応策の第2弾として4308億円の財政措置を講じる事を決定。豪州ではモリソン首相が「豪経済を危機前の水準よりも強力な成長軌道に維持できるよう、生産性を引き上げる措置を講じなければならない」と述べて景気刺激策を間もなく発表すると表明した。
(3):トランプ米大統領 給与税の減税について協議
米メディアが「ホワイトハウスは新型コロナウイルスの影響に対応するための具体的な経済措置を提示する準備が整っていない」と報じた事を受けてNYダウ平均が一時下落に転じると円買いが強まる場面があった。しかし、トランプ米大統領が給与税の減税について共和党上院議員と協議した事が伝わった事などから米国株が再び上昇すると円買いは収束した。
(4):株価反発や財政拡大観測から米債価格下落
株価の反発や財政拡大観測などから米国債価格が下落。米10年債利回りは前日から26bp超上昇して0.80%台を回復した。これを受けてドル/円は105.90円台まで上値を伸ばした。
10日(火)の株・債権・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:「揺り戻しの揺り戻し」を警戒
昨日のドル/円は、終値ベースで約3.1%上昇。新型コロナウイルスの経済への影響緩和に向けて各国政府が景気刺激策を講じるとの期待が高まった。株安・原油安・円高という前日の流れが急激に反転した格好で、ドル/円も前日の下落を埋めてさらに上伸。102円台前半から105円台後半まで一気に4円近く反発した。
こうした中、市場心理の悪化はひとまず止まったと見るが、新型ウイルスの感染拡大は止まっていないだけに市場混乱警戒モードは維持したい。ドル/円は昨日の上げ幅の半値押し水準でもある104.00円前後までの「揺り戻しの揺り戻し」を警戒。足元の乱高下で上値も相応に軽くなっていようが、105円台後半から106円台前半にかけては戻り売りが増えそうだ。