シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読み解きます。
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 中村勉
目次
▼IMMポジション ユーロ/ドル
ユーロネットロング2週連続増加
ドル/円
IMMポジション ドル/円

ポイント
【円ネットロング3週連続減少】
7月15日時点で円のポジションは、ドルに対して約10.4万枚の買い越し(ネットロング)。
ショートが大幅に積み増されたことから、ネットロングは前週から約1.3万枚減少。
期間中のドル/円相場は、トランプ関税が米国のインフレを加速させるとの思惑から、一時4月3日以来となる149.02円前後まで上昇した。
また、週末には日本で参院選の投開票が控えており、与党による過半数議席獲得が困難との見方から、投機筋は円売りポジションを構築したようだ。

ユーロ/ドル
IMMポジション ユーロ/ドル

ポイント
【ユーロネットロング2週連続増加】
7月15日時点でユーロのポジションは、ドルに対して約12.8万枚の買い越し(ネットロング)。
ショートが取り崩されたことから、ネットロングは先週から約0.8万枚増加した。
期間中のユーロ/ドル相場は、米国の金利上昇を背景にドルが買われたことで、約3週間ぶりに1.15ドル台へ下落する場面も見られた。
ユーロ/ドル相場は米ドル主導の動きで下落したものの、ユーロ圏の経済見通しが改善されていることから、投機筋はユーロ先高観をいっそう強めたようだ。

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IMMポジション
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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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