ドル/円、156円を挟んで方向感模索…この後のECB理事会では利下げが確実視、追加利下げ時期は?
東京市場のドル/円は、再び156円を割る展開。155.34円前後までドル売り・円買いが進行しましたが、中村日銀審議委員が利上げに慎重な発言をしたことなどから午後には155.90円台まで持ち直しています。また、米長期金利が下げ止まったこともあり欧州市場には156.38円前後まで上値を拡大しています。
中村日銀審議委員(一部内容)
・急速かつ一方的な円安は望ましくない
・今のタイミングでの利上げは早い
・賃上げのしづらさ、中小企業でまだまだ続いている
今夜の欧州中銀(ECB)理事会では、利下げを決定することが確実視されています。そのため、次回7月以降の追加利下げ時期が焦点となるでしょう。結果を受けたユーロ圏の金利動向が米金利に波及するようだとドル相場にも影響を及ぼす可能性があります。また、明日に米5月雇用統計を控えるうえで、米5月チャレンジャー人員削減数や米新規失業保険申請件数の結果も注目されます。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、トレンドラインなどを下値支持に上昇基調は継続しています。足元では10日線や20日線を上値抵抗に伸び悩んでいますが、突破するようだと157円台への上昇を試す展開となる可能性があります。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
6/6(木)
20:30☆米5月チャレンジャー人員削減数
21:15☆ECB政策金利
21:30 カナダ4月貿易収支
21:30 米4月貿易収支
21:30 米1-3月期非農業部門労働生産性・改定値
21:30☆米新規失業保険申請件数
21:45☆ラガルドECB総裁記者会見
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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