
来週のドル円相場重要イベント
6月1日(月)からの週で、特に重要度が高いイベントは次のものが予定されています。
6/1(月):
【アメリカ】5月製造業購買担当者景気指数(PMI)
【アメリカ】5月ISM製造業景況指数
6/2(火):
【アメリカ】4月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
6/3(水):
【アメリカ】5月ADP雇用統計
【アメリカ】5月ISM非製造業景況指数
6/5(金):
【アメリカ】5月非農業部門雇用者数変化(前月比)
【アメリカ】5月失業率
【アメリカ】5月平均時給
特に注目度が高いのは6月5日(金)の米5月雇用統計です。
6月1日(月)には、米5月製造業PMIとISM製造業景況指数が相次いで発表されます。米イラン情勢が引き続き企業活動に影響を与えるなか、製造業の景況感がどの程度悪化しているかが焦点です。ISMが予想を下回ればFRBの利上げ観測が後退してドル売り圧力につながりやすい一方、強い数字であれば引き締め継続への期待を支える材料となります。
6月2日(火)には、4月雇用動態調査(JOLTS)求人件数が発表されます。JOLTSは労働需要の先行指標として市場の注目度が高く、求人件数が減少すれば雇用市場の軟化が意識されFRBの利下げ観測が強まる可能性があります。今週の米PCEデフレーターが約3年ぶりの高水準となっただけに、雇用情勢とインフレ率のバランスをFRBがどう評価するかが来週以降の焦点となります。
6月3日(水)には、米5月ADP雇用統計と5月ISM非製造業景況指数が発表されます。ADPは翌日の雇用統計の先行指標として注目されます。雇用の底堅さが確認されるかどうかが鍵で、ISM非製造業の結果と合わせて米経済全体の体温を測る週中盤の重要な指標となります。
6月5日(金)には、最大の注目イベントである米5月雇用統計が発表されます。非農業部門雇用者数・失業率・平均時給の3指標が公開され、FRBの金融政策見通しを大きく左右する可能性があります。平均時給の伸びが続けばインフレ圧力として意識されFRBの利上げ転換観測が強まってドル買いが加速しやすい一方、雇用者数が予想を下回れば景気減速懸念からドル売りへ転じる展開も想定されます。週を通じてイラン情勢のヘッドラインにも引き続き注意が必要です。
今週の振り返りと来週(6/1~)のポイント
今週のドル円は、米イラン情勢のヘッドラインに翻弄されながらも158円台後半から159円台後半での底堅い値動きが続きました。週明けは、トランプ米大統領がSNSで「イランとの合意が間もなくまとまる」と発信したことから原油価格が急落し、ドル/円は前週末比約30銭ドル安・円高の158円80銭台で始まりました。英米両国が祝日だったこともあり動意は限られましたが、米国がイランのミサイル施設を攻撃すると中東の地政学リスクが再燃し、26日(火)には一時159円38銭前後まで上昇して4月30日以来の高値を記録しました。その後も「米イランが停戦延長に向けた60日間の覚書で合意」との報道が相次ぎ、イラン側の否定と交錯するなど神経質な展開が続きました。木曜日には米4月PCEデフレーターが約3年ぶりの高水準となりドル買いに傾く場面もありましたが、日銀・政府による円買い介入警戒感が上値を抑え、159円65銭前後から反落する動きとなりました。週末にかけては、クックFRB理事が「ディスインフレが再開しない場合は利上げを実施する用意がある」と述べるなどタカ派的なFRB発言が相次ぎ、ドル円の下値を支えました。
来週のドル円は、週後半の米雇用統計(6/5)が最大の焦点となります。今週のPCEが高水準だっただけに、平均時給の伸びが続けばFRBの利上げ転換観測がさらに高まってドル買いが進みやすい一方、雇用者数が弱い結果となれば景気懸念が台頭してドル売りに転じる可能性もあります。米イラン情勢については停戦延長に向けた覚書交渉が続いており、合意が実現すれば原油価格の急落を通じてドル売りにつながる可能性がある点にも引き続き注意が必要です。159円台を中心にイラン情勢と雇用統計をにらんで方向感を探る展開が見込まれ、160円手前では引き続き政府・日銀による円買い介入警戒感が相場の上値を抑える構図が維持されそうです。
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