午前の為替予想は… 市場の関心は米CPIへ 200日移動平均線の攻防に注目
作成日時 :2024年3月11日8時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
ドル円予想レンジ
146.200-147.900円
前日の振り返りとドル円予想
8日のドル/円は一時146円台へと続落して1カ月ぶりの安値を付けた。日銀の政策委員の間でマイナス金利の解除に支持が広がっているとの観測報道を受けて円買いが先行。米2月雇用統計は強弱入り混じる結果だったが、非農業部門雇用者数の前2カ月分が大幅に下方修正されたこともあってドル売りに傾いた。ドル/円は雇用統計の発表後に2月2日以来の安値となる146.47円前後まで下落。クローズにかけてやや値を戻したが、147円台前半で買い戻しが一巡すると、前日比0.7%安の147.06円前後で取引を終えた。
ドル/円は、50日移動平均線と100日移動平均線を一気に下抜けたことで上値の重い展開になりやすいと考えられる。50日線と100日線が位置する147円台後半から148円付近は目先の上値抵抗になりそうだ。次の焦点は146.20円台を通る200日移動平均線を維持できるかだろう。もっとも、市場の関心は明日12日に発表される米2月消費者物価指数(CPI)に移っていることから、本日については下値追求ムードが強まる公算は小さいと見る。本日のドル/円は147.00円を挟んでもみ合う展開が見込まれる。
今朝 最新のドル/円チャート
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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