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FX「IMF=日本の介入に大義なし」

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総括

FX「IMF=日本の介入に大義なし」

ドル円=147-152、ユーロ円=155-160、ユーロドル=1.03-1.08

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11位(11位)、株価4位(4位)、IMFは介入に大義なし。一方的な円安でないのは外部要因。需給的には円安傾向は続く」
円は年初来では昨年同様で12通貨中11位と弱いが、10月はここまで4位と健闘している。イスラエル紛争でのリスク回避、米金利の上昇での新興国・資源通貨の下落、一気に3円もドル円が下落した10月3日の介入思惑などがその要因だ。米国ファンドの決算のための円キャリーの巻き戻しもある。8月、9月ほどの円安の傾向は10月にはない。
 今週は9月貿易統計の発表がある。昨年の史上最高の貿易赤字からは半減しているが、まだ日本の歴史から見れば高水準の貿易赤字で円安を支えている。赤字の最大要因の原油輸入とその価格が気になる。

介入だが、財務省は常々介入警戒感を醸成しているが、IMFアジア太平洋局のパンス副局長は、「日本が為替市場に介入する条件はないとみている」と発言した。円安は主に金利差によって引き起こされており、日銀が安定したインフレを生み出すために超緩和政策を堅持する一方、他の地域でインフレが上昇するという経済ファンダメンタルズを反映していると述べた。
 日銀野口審議委員は「マイナス金利の解除は2%物価目標の実現が確実になっていることが前提、持続的な物価上昇にはまだ距離がある」と緩和姿勢の継続を示唆している。
今週は9月消費者物価や日銀総裁の発言も気になるところだ

*米ドル「通貨4位(5位)、株価(NYダウ)14位(14位)、内外の重荷を背負う米国、それでも景気は強く、米国を目指す人は絶えない」
 米国は大変だ。内外で経済の本質ではないことが降りかかってくる。それでも米経済は強く、世界から雇用を引き付ける。ドルは年初来4位、今月は2位。有事性が高まりドルが堅調推移している。景気低迷のユーロを抜き去った。国内では自動車産業などの強硬スト、下院議長選出問題と政府閉鎖危機、海外ではウクライナ、イスラエル紛争、中国との経済摩擦などがある。それでもアトランタGDPナウが5.1%、クリーブランドCPIナウが3.42%、サプライチェーンインデックスが-0.69と健全だ。景気の良さで金利が上昇したが、フェッドウオッチでは11月も政策金利据え置きの確率が80%を超えている。内外の問題で一時的に株価などに波乱はあるだろうが、米国の復元力は強い。そうでないと、メキシコ国境にあれだけ入国を求める人が集まるわけはない。最近は中国からの移住希望者が増えているようだ。米国は内外の重荷を背負っているが、それは米国にしか出来ないことだ。FOMCからも先週は利上げ慎重論も出始めている。今週はベージュブックで景気を確かめたい。パウエル議長は19日、ニューヨーク経済クラブで講演する。

*ユーロ「通貨6位(6位)、株価7位(6位)DAX)、弱い。IMFは成長見通し下方修正、ECBは金融引き締め維持で苦しい」
 弱い(といっても年初来で円よりは強いが)。ユーロドルは10月2日週は12週ぶりに週足は陽線となったが、先週は再び陰線。サポートは週のボリバン2σ下限の1.0450あたりか。一方、ドルスイスは10月2日週に12週ぶりの週足陰線を出し、先週も陰線でユーロに差をつけている。最近のユーロ圏やドイツの経済指標では継続性のある力強いものを見ることがない。

 IMFはユーロ圏の成長率見通しを、今年が0.7%(従来0.9%)、来年は1.2%(同1.5%)と引き下げた。特に、金利敏感業種や外需が弱いドイツの下方修正が目立っている、今年はマイナス0.5%(従来マイナス0.3%)、24年は0.9%(従来は1.3%)。ただラガルド総裁を始めECBの多くは、金融引き締めの姿勢を崩すことがなく、高金利・低成長の悪循環が続いている。
 ラガルド総裁は、「景気が厳しい中でもインフレ抑制に必要な限り、金利を高水準で維持する。利下げについては話し合っていない。政策委員会で議論されたことはない」とあらためて強調した。
今週は10月ZEW景況感調査に注目したい。また最近はがイタリアの高水準の債務負担も焦点である。デフォルト危機を乗り越えつつあるギリシャより長期金利が高い不安がある。

*ポンド「通貨3位(3位)、株価11位(13位)、IMFが今年の成長見通しを上方修正(年初はリセッション予想)」
 年間ではドルやユーロより強く、12通貨中3位。IMFは英国の成長見通しで23年を0.5%(従来0.4%)、24年は0.6%(従来1.0%)とした。年初はリセッションも予測されていただけに景気の回復が進んだ。
ただ24年は下方修正で金融引き締めや交易条件の悪化の影響で低成長が続くと予想されている。
 8月のGDPは前月比0.2%増加し、予想と一致した。7月のマイナス成長から一部回復したが、依然として低成長が続いている。

7月の国内経済はストライキなどの影響を受けたが、8月に景気は上向き、7-9月期のリセッション入りの可能性は低くなった。 英経済は持ちこたえているが、不安定な状態が続いている。3Qのマイナス成長を回避するには、他の要素を除外すれば9月に0.2%の成長が必要になる。 市場では英中銀が次回11月の金融政策委員会で利上げを再開する確率を25%以下と予想している。ハント財務相は今回の統計について、経済ファンダメンタルズの底堅さを示しているが、さらなる高成長が必要だと述べた。
 ベイリー英中銀総裁は、政策金利を巡る決定は今後も判断が分かれるとの見方を示した。9月の金融政策委員会は5対4で利上げ停止を決めた。将来の決定について、ベイリー氏は他の当局者と同様に選択肢をオープンにしておくべきとの考えを示した。
インフレ率は8月に1年半ぶりの低水準となる6.7%へ減速した。ベイリー氏は高インフレへの対応を中銀が順調に進めている明らかな兆候があるとしながらも、まだすべきことが多いと述べた。
英国の潜在成長率は過去に比べて「かなり低い」とし、今後も金融政策の重しになるとた。今週は8月雇用統計と9月消費者物価の発表がある。

*豪ドル「通貨9位(9位)、株価16位(17位)、やや苦しい=金利上昇が需要を抑制し、インフレ鈍化につながっている」
 相変わらず今年の豪ドルは低迷している。円が弱いので対円では安定している。株価は安い。去年ほどの資源価格の上昇はないことや、最大貿易相手国の中国景気の減速がある。RBAケント総裁補の講演にも苦しさがにじみ出ていた。金利上昇が需要を抑制し、インフレ鈍化につながっているとの認識を示した。その上で、さらなる引き締めが必要になる可能性もあると改めて指摘した。
過去の利上げの影響がようやく出始めているとし、「需要の伸び鈍化によるインフレへの影響が強まりつつある」と指摘。個人消費が弱いことから、さまざまな小売業者が値引きを行っている報告があると語った。また、すでに記録的な水準に達している家計の住宅ローン返済額が固定金利の借り換えに伴いさらに増える見込みだとした。金利上昇は消費よりも貯蓄を促しているとも述べた。

「金利上昇による影響波及の遅れは、経済全体への影響がさらに出てくることを意味し、今後のインフレ率の押し下げ要因になるだろう」と語った。消費者需要の弱さや労働市場の減速を踏まえると、中銀はこれまでの利上げによる経済への影響を見極める時間があると指摘。今後発表される3Qの消費者物価統計が政策にとって重要だが、唯一の考慮事項ではないとした。
市場が織り込む次回11月の会合での利上げ確率は15%程度にとどまっており、金利がピークに達した可能性は50%を超えている。今週は豪RBA議事要旨や9月雇用統計とRBA総裁らの講演に注目したい。

*NZドル「通貨8位(8位)、株価19位(19位)、リセッション消去も伸び悩む、今週は消費者物価の発表」
 力強い2Q・GDPや、22年4QのGDP上方修正でリセッションを消し去ったことによるNZドルの回復は終了した。まだ豪ドルよりはやや強い。株価指数も弱くマイナス圏にある。最大貿易相手国の中国景気の減速も痛いところだ。9月の製造業パフォーマンス指数(PMI)は45.3と、8月の46.1から低下した。景況改善・悪化の分岐点となる50を引き続き下回った。

新規受注は前月の46.6から44.9に低下した。売上高減少、コスト上昇、選挙前の不透明感が悪化の要素となっている。今週は3Q消費者物価の発表がある。前年比で予想は5.9%、2Qは6%。
中銀は消費者物価上昇率が1-3%の目標範囲に確実に戻るよう図るためには、政策金利を当面、制約的な水準で維持する必要があるとしている。金融環境がなお制約的で、支出の伸びはさらに鈍る見込みだ。
 さて総選挙では、最大野党の国民党が第1党となり右派の少数政党と連立政権を発足させる見通しで、6年ぶりに政権が交代する。与党・労働党が34議席にとどまったのに対し、国民党は50議席を獲得する見通しで、国民党が第1党となった。国民党のラクソン党首は右派の少数政党と連立政権を発足させると発表している。ラクソン氏は選挙戦では減税や歳出の削減政策を掲げていた。政府の純債務は国内総生産の18%を占め、2022~2023会計年度の財政赤字は94.5億NZドルとなり、予想を24.9億NZドル上回った。苦しい財政だ。

テクニカル分析

*ドル円「10月3日の介入騒動のレンジを抜けないが上位で推移」
日足、10月3日は介入騒動があり値幅が大きくなったが、ボリバン下位から上位へ戻す。まだ10月3日のレンジ内での推移。10月12日13日の上昇ラインがサポート。10月3日-13日の下降ラインが上値抵抗。5日線。20日線上向き。
週足、10月2日週は長い下ヒゲの5週ぶり陰線。先週は陽転。7月24日週からほぼ右肩上がり。10月2日週-9日週の上昇ラインがサポート。10月2日週-9日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
月足、一時、介入騒ぎで147前半まで突っ込むも戻してほぼ寄り引き同時。8月-9月の上昇ラインがサポート。22年10月-23年9月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線は上向き。
年足、2023年はここまで陽線。2022年の長い上ヒゲを駆け上る。21年-22年、12年-21年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル「12週ぶり週足陽線ももたず」
日足、ボリバン2σ下限から反発も中位を越えきれず反落。2日連続陰線。10月4日-13日の上昇ラインがサポート。10月12日-13日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。
週足、10月2日週は12週ぶり週足陽線も先週は長い上ヒゲを残し陰線。ボリバン2σ下限。5週線、20週線下向き。10月2日週-9日週の上昇ラインがサポート。9月18日週-10月9日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、2か月連続陰線も今月も陰転。ボリバン中位割る。23年6月-7月の上昇ラインを下抜く。22年10月-23年9月の上昇ラインがサポートも下抜く。8月-9月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線下向き。
年足、陰転。2022年は2年連続陰線もボリバン2σ下限到達し反発していたが陰転。22年の下ヒゲが長く反発力あり上昇したが元に戻る。02年-22年の上昇ラインがサポート。21年‐22年の下降ラインを上抜くも元に戻る。

*ユーロ円「ボリバン3σ下限下抜きから2σ上限、そして雲中へ下落するボラタイルな動き。週足、月足高原状」
日足、ボリバン3σ下限下抜きから一時2σ上限に上昇も先週後半は連続陰線で中位を割り込む。雲中。10月10日-13日の上昇ラインがサポート。10月12日-13日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。
週足、ボリバン上位で高原上に推移。7月24日週-10月2日週の上昇ラインがサポート。8月28日週-10月9日週の下降ラインが上値抵抗。5週線下向き、20週線上向き。
月足、スピード緩めるも年初来高値圏にあり。7月-10月の上昇ラインがサポート。8月-9月の下降ラインが上値抵抗。5か月、20か月線は上向き
年足、3年連続陽線。今年はさらに大陽線。20年-22年の上昇ラインがサポート。08年-22年の下降ラインを上抜く。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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