今週の注目通貨ペアはこれだ!
■ ユーロ/ドル 下向きの流れが継続しているのでは・・・
先週は、月曜日に高値を付け、木曜日に安値を付ける展開でした。火曜日の陰線の出現で8月29日の安値を下回り、その後はある程度戻りは見せるものの水曜日・金曜日ともに上ヒゲで跳ね返されています。先週金曜日も上ヒゲの出現後に叩かれて安いレベルでの越週となっていますので、とりあえず「これでは買えない」という判断でよいような気がします。
移動平均線は。3本とも下落しました。長期>中期>短期>実体線という並び順が形成されていますし、実体線が短期の移動平均線の下側での推移時間が圧倒的に長いことを考えると、買い方が苦しい地合いに変わりはないと思います。MACDも反発の兆しを見せることなくゼロ ラインの下側で下落基調を継続していますし、チャート的には買いを示すものを見つけるのは難しい状況です。
今週は、売り先行スタンスで臨みたいところです、8月下旬に中期・長期の移動平均線水準まで戻した機会を活かすことができなかった買い方にとってみれば「逃げ遅れ感」が強く、その後のナンピンの買い下がりもワークしていないということを考えると、相場の下落に対しては投げを持ち込むという形でしか対処のしようがないように思います。少なくとも5月下旬の安値をターゲットに下落の動きが見られるような気がします。
その他 通貨ペア分析
■ ドル/円 このチャートでは売れない・・・
先週は、月曜日に安値を付け、木曜日に高値を付ける展開でした。火曜日の陽線で 先々週の戻り高値を一気に更新、水曜から木曜にかけて若干弱含みましたが金曜日は下ヒゲを伴って陽線引け、しかも終値ベースで戻り高値を更新していますので、強い地合いが継続しているという判断でよいでしょう。金曜日の下落局面でも楽勝で週初の安値を下回らなかったことが売り方の買い戻しを誘発した形になっています。
今週は、というよりも、今週も、買い先行スタンス継続でよいと思います。チャート的に売りを示すものは見られませんし、先週末時点での売り方のポジションを考えると、下がれば買い戻しが入ってくることが容易に予想されます。上伸に対しても売り方は買い戻しを入れるより他に選択肢がなく、買われても売られても売り方の買い戻しが持ち込まれる展開が続くと考えてよいのではないでしょうか。水準感を元に売りでインする必要は感じません。
■ ユーロ/円 上値重すぎ・・・
先週は、木曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。先々週の後半に下落を演じたショックが大きかったのでしょうか、週初に見られた戻りもある程度限定的、そして週末にかけてやや弱含む展開となりました。上伸基調が鮮明なドル円と対比するとユーロ円のチャートはまさに「もたつき感」の大きさが意識されるところと言えそうです。
今週は、というより、今週も、少し様子を見てみたい感じがします。チャート的に売りを示すものはありませんが、買いを選択するのであればユーロ円よりもドル円の方がより選好されるべき状況ですし、やはり何と言っても8月31日の陰線の威力がまだ残っている状況では、「買いにくい」という印象を払拭するには至りません。下側のリスクも小さくはありませんので、安易に買いでインすることのないよう、気を付ける必要があると言えそうです。
■ ポンド/円 買いにくい・・・
先週は、火曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。週初は何とか盛り返しましたが、結局先々週の戻り高値を超えることができず、週央から週末にかけてやや 軟調な動きとなりました。先週金曜日には、一時8月25日の安値も下回ってしまい、買い方の投げが出る可能性もありましたが、何とか陽線で戻し、取り繕っての越週となっています。
今週は、というよりも、今週も様子を見てみたい感じがします。チャート的にはユーロ円と似たりよったりの状況ですし、対円の通貨ペアで買いを選択するのであれば、やはり ドル円を選択するのがオーソドックスな考え方ではないでしょうか。MACDも下向き推移を続けていますし、実体線自体も上値の重さが 意識されるようであれば、下側のリスクが顕在化する可能性もあるような気がしています。
■ オージー/円 上にも下にも動きにくい・・・
先週は、月曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。他の対円の通貨ペアと比較すると、全く異質な動きを見せています。3本の移動平均線がかなり収束した動きを見せる中、実体線はその3本の移動平均線を境に上下動を繰り返すばかり、明確な方向感を示す状態とは言えません。火曜日・金曜日の2度の下落も下値追いの動きには発展しませんでした。
今週は、というよりも、今週も様子を見るよりないような気がします。レンジブレイクアウトの観点から言えば、先週の高値越え・先週の安値 割れはいずれも順張りでインできそうなイメージはあるのですが、ただ、これだけ収束感が極まってくると単にレンジをブレイクアウトするだけでは足りず、終値ベースでしっかりとブレイクアウトしたことを確認した後でも全く遅くないような気がします。
今週のチャートリーディング ~相場の強さ~
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