ドル/円、一時139円割れも反発!米下院で債務上限法案を可決
本日、東京市場のドル/円は、一時139円を割り込むも切り返す展開。米6月利上げの観測が後退する中で138.96円前後まで軟化しました。しかし、ドル売りが一巡すると日経平均株価が堅調だったことや米下院が債務上限法案を可決したという報道があったことを受けて139.60円台まで反発しています。欧州時間に入ると米デフォルト懸念が後退したことに加え米債利回りの上昇幅が拡大したことから139.95円前後まで上伸しました。
昨夜の米連邦準備制度理事会(FRB)高官によるハト派発言で6月会合での利上げ観測がひとまず後退しています。そうした中で、今夜は米5月ADP全国雇用者数や新規失業保険申請件数、ISM製造業景況指数といった重要指標が発表されます。好結果となれば再び利上げ観測が高まり140円台で上値摸索の展開となることも考えられます。また、米下院にて債務上限法案が可決されました。Xデーとされる5日が迫っていますが、2日にも行われる上院採決は無難に通過できるとの見通しが出ています。これを好感した動きが欧米市場でも継続するか注目しましょう。
テクニカル分析で見ると、上昇基調が継続する中で一目均衡表の転換線をサポートに反発していることもあり底堅い展開となっています。また、明日は雲の上昇ねじれ日となっており円安が加速する可能性もあります。変化日となる可能性を示唆するため反落の可能性もありますが、新たな動きが出ることも考えられますので注目しておきましょう。
ドル/円
この後の経済イベント
6/1(木)
20:30 米5月チャレンジャー人員削減数
20:30☆ECB議事要旨
21:15☆米5月ADP全国雇用者数
21:30 米1-3月期非農業部門労働生産性・改定値
21:30 米新規失業保険申請件数
21:30 ビルロワドガロー仏中銀総裁、講演
22:45 米5月製造業PMI・改定値
23:00☆米5月ISM製造業景況指数
23:00 米4月建設支出
24:00 EIA週間原油在庫統計
26:00 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演
※☆は特に注目の材料
今日の注目トピック
昨日、某海外FX業者がサービス休止を発表しました。そうしたことで、新規取引の停止や定額・分割出金の一時停止など顧客に影響が及んでいます。
昨今、WebサイトやYouTube等で海外FXについて紹介されることが多くなり海外の業者で取引を行う方が増えてきているようにも感じます。しかし、海外FX業者の選択は、個人投資家にとって大きなリスクを伴います。金融庁は、海外FX業者で口座開設を行わないよう警告や注意喚起を行っています。海外FX業者にて取引を行ったことで出金拒否など様々なトラブルがあったとも報告されていますので、業者選びにおいては、以下の点に注意することが重要です。
1. 金融庁の認証を受けている
2. 業者の信頼性と実績が確認できる
3. 信託保全制度がとられている
最新の情報については定期的にチェックし、自身の投資活動を適切に管理することが重要です。 また、そうしたリスクを避けるためにも特にFX初心者の方は国内FX業者を選択することをおススメします。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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