ポンドのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日のポンド トレードシナリオ
ここまでの相場
本日16:00 英2月消費者物価指数発表!
・英1月消費者物価指数(CPI)は前年比+10.1%と前月(+10.5%)から低下。約41年振りの高水準だった2022年10月の+11.1%から3カ月連続でインフレは鈍化した(2月15日)。
・英2月失業率は3.8%と前回(3.9%⇒3.8%)から横ばい。賃金上昇率(除賞与、3カ月平均、前年比)は+6.5%と堅調な伸びを継続していた(3月14日)。
・3月10日に発表された英1月月次国内総生産(GDP、前月比)は+0.3%と予想と前回(+0.1%、-0.5%)を上回った。2月10日に発表された英10-12月期GDP(速報値)は前期比±0.0%市場予想通りの結果となった。10-12月期GDPの確報値は3月31日発表。
・英2月製造業購買担当者景気指数(PMI)/2月サービス業PMI(ともに確報値)は、それぞれ49.3、53.5と速報値(47.5、49.2)から上方修正された。サービス業は昨年9月以来の50.0(好不況の境目と言われる)を超えた(3月3日)。
・2月2日の会合でイングランド中銀(BOE)は0.5%の利上げを実施し、政策金利を4.00%とした。金融政策委員会(MPC)メンバーの9人中7人が0.50%の利上げ支持、2名は据え置きを支持した。次回会合は3月23日。
今日のメインシナリオ
16:00 英2月CPIの結果次第でBOEは利上げ停止?
本日は英2月CPIが発表される。英国のインフレは昨年10月の前年比+11.1%をピークに低下傾向にある。英予算責任局は15日に行われたハント英財務相の予算演説に合わせて、2023年の「経済・財政見通し」を発表した。この中でインフレ率が今年末には+2.9%まで低下すると予想している。2月のCPIの結果次第では、23日に控えたBOE会合での利上げの確率や今後の利上げペースへの思惑がタカ派にもハト派にも転がりそうだ。もっとも、現在金融市場では欧米金融システムへの不安は完全になくなったとは言えない。本日は米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。市場が予想している以上に米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派的だった場合には、米金融システムへの不安が再燃する可能性がある。その場合は、BOEへの思惑に関係なくリスクオフの円買いが強まりそうだ。
個別の想定シナリオ
■英2月CPIが市場予想を下回る
⇒BOEの利上げ停止期待が浮上する
⇒ポンドは売られる
チャート分析
注目材料
英2月CPI
FOMC
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」ではポンド/円は雨、ポンド/米ドルは曇り空に太陽が覗く。4時にポンド/米ドルのMACDで買いシグナルが点灯。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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