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豪ドル/円 今日の見通し「注目のFOMC!米国の利上げペース見通しの変化が豪ドルにも大きく影響?」2023/3/22

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オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉

目次

 

今日の豪ドル トレードシナリオ

昨日から現在までの相場

・WTI原油価格は続伸。欧米の金融システムへの不安が一巡したとの思惑から、買いが優勢となった。終値は前日比+1.69ドルの1バレル=69.67ドル(3月21日)。

・豪2月雇用統計は、雇用者数は市場予想(5万人増)を上回る6.46万人の増加となったほか、前月分も上方修正された。失業率は3.5%、労働参加率は66.6%とともに前月から改善した(3月16日)。

・3月7日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。市場予想通りとなる0.25%の利上げを実施し、政策金利を3.60%とした。声明は前月から比べるとタカ派度合いが弱まった。

・3月1日に発表された、豪1月月次消費者物価指数(CPI)は前年比+7.4%となり、前月(+8.4%)からインフレは鈍化した。

今日のメインシナリオは

注目のFOMC!米国の利上げペース見通しの変化が豪ドルにも大きく影響?

昨日、RBA理事会の議事要旨が公表された(3月7日開催分)。「インフレ鈍化の為にはさらなる金融引き締めが必要」と長引くインフレに対して引き続き警戒感を示した。一方で、「次回会合で利上げ休止について再検討する」との文言が入っていた。このRBA理事会の後に起こった米国の金融機関不安の発端が、米連邦準備制度理事会(FRB)の急激かつ大幅な利上げだったこともあり、市場では「RBAは3月の理事会開催時よりも一段とハト派に傾いている」との見方が強まっている。こういったことから、昨日米ドル/円が大幅に反発した際に豪ドル/円の上昇幅が限定的となったと見ている。

本日は豪州の経済指標発表は予定されていない。米国時間には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されることから、それまでは様子見ムードが強まりそうだ。現時点で市場はFRBが0.25%の利上げを実施すると予想している。注目は同時に発表される米国の金利見通し(ドットチャート)やフォワードガイダンスとなる。米国内の金融システムへの不安から、多くの市場参加者はFRBが金融政策引き締めを近々終了させると予想している。現時点では本日と次回(5月)の会合で0.25%の利上げを実施し、6月には利下げを開始するとの見方も出ている。これは米金融システム不安が表面化する前との大勢の予想と比べると、利上げ幅は0.5%低く、利下げ開始時期は半年以上早い。FRBがこの予想よりも「強気だ」と判断された場合は、米ドル/円は一段の上昇が見込まれる。しかし豪ドル/円は前述のとおり、RBAが態度を軟化させたととらえられているため、昨日同様に上げ幅は限定的となりそうだ。FRBが市場予想と同程度、もしくは弱気と判断された場合には円買いが優勢となり、豪ドル/円の下落も大きくなるのではないか。

この先の個別相場変動

■FRBがタカ派的な姿勢を維持
⇒米金融システムへの不安が再燃
⇒市場のリスク警戒感が高まる
⇒豪ドルはリスクマインドに敏感な通貨
⇒豪ドル/円の上値は重い

豪ドル円 最新チャート分析

今後の注目経済指標・イベント

世界的な株価動向
FOMC

「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果

外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り、豪ドル/米ドルは曇り空に太陽が覗いている。4時に豪ドル/円の移動平均とRSI、豪ドル/米ドルのボリンジャーバンドとストキャスティクスで買いシグナルが点灯。

【情報提供:外為どっとコム】

<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>

    • ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
    • ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
    • ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。

 

 

nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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