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FX「2月東京CPIは植田氏予想通りに低下するか。貿易赤字継続が円安の根本要因。口先介入は」

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総括

FX「2月東京CPIは植田氏予想通りに低下するか。貿易赤字継続が円安の根本要因。口先介入は」

ドル円=134-139、ユーロ円=141-146、ユーロドル=1.03-1.08

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11位(11位)、株価10位(11位)、2月東京CPIは植田氏予想通りに低下するか。貿易赤字継続が円安の根本要因。口先介入は」
 1月13日週は12通貨中3位と上位に位置していたが、先週末は11位と弱い。資源価格が下落しているが、日本の貿易赤字の縮小にはまだ繋がっていないからだ。製造業の弱さも心配だ。また昨秋は、その貿易赤字の需給を変えるべく約9兆円の円買い介入を行っていたが、実額的にも効果が薄れてきた。世界の物価は低下傾向も、このところは下げ止まり、特に米国の利上げが継続する思惑でドルが買われ始めている(ドルは12通貨中2位)。

 国内では日銀総裁候補の植田氏が基本的には金融緩和を継続と表明し円売りに繋がった。また植田氏は2月から消費者物価が低下すると予測したが、今週は2月の東京の消費者物価が発表される。予想通り低下すれば金融緩和継続を後押しする。要注目だ。植田氏はYCC変更の議論を示唆したが、それは春以降だ。

 テクニカルでは昨年11月10日以来、ドル円が雲の上に出る。日足、週足の5日、5週平均線は上向きで月足の5か月平均線と対抗する。財務省は昨年9月に入り口先介入を始め、145円あたりで円買い介入を行ったが今回はどうか。140円に近づくにつれて、財務当局の発言にも注意したい。国民的には「またか」で昨年ほどの興奮関心はなく、そういう意味では政府、財務省にかける圧力は低いかもしれない。

*米ドル「通貨2位(6位)、株価(NYダウ)16位(16位)、ドルは一気に2位へ急上昇。インフレデータに敏感。ウクライナ情勢緊迫で持てる米ドルに買い」
 今年は中盤に位置していた米ドルが先週は6位から2位へ一気に上昇した。要因は1月の個人消費支出(PCE)物価が前年同月比で5.4%上昇したからだ。昨年12月の5.3%から拡大した。PCEは2%の物価目標を掲げるFRBがもっとも重視する指標として知られる。労働省が公表する消費者物価より調査対象が幅広い。今後、賃上げなどを背景に物価上昇率が想定を超えて高止まった場合は、FRBが景気を冷やすための金融引き締めを強化する可能性がある。フェッドウオッチでは、3月FOMCでは0.25%利上げ確率が0.5%より高いが、以前の90%台から70%台へ低下している。

 イエレン財務長官はインフレについて「インフレ率は低下したが、まだ制御できていない。個人消費は、インフレ率の不連続な低下を示しており、これは依然として問題。米国が経済のソフトランディングを達成する可能性がある」などと述べている。市場はインフレの再上昇の動きにより敏感だ。既に原油、天然ガス価格はウクライナ侵攻時よりも下落しているが、先週はロシアの減産発言もあり、やや戻したことも「持てる国=米国」のドルを上昇させた。今年の通貨番付でも上位は持てる国、下位は持たざる国が概ね位置している。ウクライナ情勢の緊迫が続く限り、この趨勢はある程度維持される。
 今週はISM製造業・非製造業が注目される。

*ユーロ「通貨8位(7位)、株価3位(3位)DAX)、3月ECB理事会は0.5%利上げか。経済指標改善も力不足。独はリセッション観測」
 円ほどではないが、ユーロも昨年10月からの上昇を一服、2月は弱い。年初来、通貨は8位、ただ欧州各国の株価は強い。欧州各国の経済指標もそれぞれ小幅に改善しているが、やはり米国の指標主導で動くので米経済指標改善とインフレ指標上昇ではユーロは立ち向かえない。それでも円よりは強いのは、ウクライナ侵攻での地政学リスクが高いと言われながら、海外への資源依存度は日本よりはるかに低いので経済も不均衡にはなりにくい。インフレは低下しているが、ECB当局者の満足できる水準ではなく、3月も0.5%の利上げ予想が強い。

 ナーゲル独連銀総裁は、インフレ率、特に基調的な物価上昇率が高すぎると指摘し、3月以降も大幅な利上げが必要になる可能性があるとの見方を示した。一方、ビルロワドガロー仏中銀総裁は、追加利上げに賭ける投資家は先週以降の堅調な米指標やECBのコミュニケーションに「過剰反応」しているとの認識を示した。「ターミナルレート予想に過剰なボラティリティーがある」と指摘。また、夏の終わりまでにピーク金利に達する可能性があるが、9月までの各会合で利上げする義務を負っていないとも述べた。
 このところユーロが弱いのは、独の4Q・GDP改定値が前期比0.4%減となり、1Qも製造業PMIが低迷し、消費信頼感も冷え込み、購買意欲が過去最低に近い水準なので、1Qもマイナス成長になり、リセッションの可能性が出ていることもある。

*ポンド「通貨6位(8位)、株価8位(8位)、PMI改善、財政黒字で対ユーロで上昇」
 米国の力強い指標で対ドルでは下げたが、PMIではユーロ圏より強い結果がでて対ユーロで上昇、12通貨中では6位へ浮上した。2月の総合PMIは53.0に上昇し、昨年7月以来初めて好不況の分かれ目である50を上回った。価格圧力が緩和する中、サービス業主導で予想以上に改善した。将来のインフレ圧力の目安となる価格指数は引き続き低下し、企業のコストは21年4月以降で最も緩やかな上昇となった。サービス業PMIは48.7から53.3に上昇し、昨年6月以来の高水準。製造業PMIも47.0から49.2に上昇し節目の50に近づいた。

 1月の財政収支は54億ポンドの黒字となった。予想は78.5億ポンドの赤字。ハント財務相は「債務削減には厳しい選択が必要になるが、利払い費を減らし、公共サービスを守ることが重要だ」と述べた。政策金利決定は3月23日。

 テンレイロ金融政策委員はエネルギー価格の影響と金融政策実施の間でタイムラグが生じるため、インフレを下げようとすると政策金利が高水準になりすぎる危険性があると指摘した。金融市場は0.25%の利上げを決めると完全に織り込んでいる。

*豪ドル「通貨7位(2位)、株価13位(14位)、賃金指数が予想を下回ったことで弱い。次回政策金利は」
 良い材料も多かったが、賃金指数の上昇が予想を下回ったことと、米国指標の強さで豪ドルは先週2位から7位へと弱含んだ。4Qの賃金価格指数は前年比の伸びが3.3%に加速し、10年ぶりの高水準となった。ただ、予想の3.5%を下回った。高インフレが物価と賃金の上昇スパイラルにつながることを懸念する政策担当者にとって安心材料となりそうだ。積極的な追加利上げが必要との見方が後退し、豪ドルは下落した。

 その他の材料は良かった。4Q企業設備投資は、2.2%増加し、2016年初め以来約7年ぶりの高水準となった。伸び率も予想の1.3%を上回った。
海外要因では豪中関係改善で中国企業が豪州産石炭豪州産綿花の買い入れ加速し始めていることだ。 
 RBA議事要旨では今月、政策金利を10年ぶり高水準の3.35%に引き上げが追加利上げが必要との見通し改めてを示し、大方の予想よりタカ派的なトーンを打ち出していた。今週は重要指標が多い。4Q・GDP、ぜんかい赤字となっていた4Q経常収支、1月小売売上、消費者物価の発表がある。なお3月7日のRBA理事会では今のところ0.25%の利上げ予想だ。

*NZドル「通貨10位(10位)、株価14位(9位)、利上げ減速で0.5%の引き上げ。リセッション懸念残る」
 相変わらず円より強いが低迷している。12通貨中10位。NZ中銀は、政策金利を0.5%引き上げ、4.75%とした。14年余ぶりの高水準。インフレは依然として高すぎるとし、追加引き締めを継続する見通しを示した。中銀が昨年11月に示唆した0.75%の引き上げに踏み切る可能性はほぼないとの見方通りとなった。中銀は国内経済が23年2Qにリセッションに陥るとの見通しを維持した。北島を襲ったサイクロンと洪水が政策に与える影響を評価するのは時期尚早だとし、災害がもたらす短期的な物価上昇圧力を静観する姿勢を示した。復興によって経済が活性化し、インフレが進む一方、農作物やインフラの被害によって食料輸出が打撃を受けることなどから、短期的には成長が鈍化する見込みだ。

 ただ、景気回復を見込む時期は従来予想よりも早い24年1Qとした。声明では「物価上昇圧力が緩和している初期の兆候が見られるものの、コアインフレは依然として高すぎる。雇用も持続可能な最大水準を引き続き超えており、短期的なインフレ期待が高止まりしている」と指摘した。
 さて貿易赤字は続いている。1月の貿易収支は、19.54億NZドルの赤字となった。1月までの1年間の貿易収支は154.8億NZドルの赤字。また格付け会社ムーディーズは サイクロンによるNZ政府への多額の財政的負担により、政府の信用はマイナスになるとした。

テクニカル分析

*ドル円「2月17日の上ヒゲも突破しボリバン2σ上限へ」
日足、雲の上に出で始まるだろう。2月6日に窓明けをして翌日窓埋めをするも長い下ヒゲが続き上昇を呼び込む。2月17日の上ヒゲも突破しボリバン2σ上限へ。22年12月20日-23年2月24日の下降ラインが上値抵抗。2月14日-24日の上昇ラインがサポート。5日線、20日線上向き。
週足、雲の上に出る。ボリバン2σ下限からは反発。5週線上向き。20週線下向き。2月13日週-20日週の上昇ラインがサポート。22年10月17日週-2月20日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、3か月連続陰線も2月は陽転。5か月移動平均線は下向く。22年8月-11月の上昇ラインを下抜く。22年12月-23年1月の下降ラインを上抜く。22年3月-23年1月の上昇ラインがサポート。22年10月-11月の下降ラインが上値抵抗。
年足、23年は陰線スタートだったが、2月3日の米雇用統計で陽転。ただ2022年は大陽線に終わるも、長い上ヒゲを残し売り圧力を残した。21年-22年、12年-21年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル「ボリバン3σ上限近くから2σ下限へ下落」
日足、ボリバン3σ上限近くから2σ下限へ下落。雲中。1月6日-2月24日の上昇ラインがサポート。2月22日-24日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。
週足、ボリバン2σ上限近くから反落。雲中へ。1月2日週-2月20日週の上昇ラインがサポート。1月30日週-2月20日週の下降ラインが上値抵抗。5週線下向き、20週線上向き。
月足、4か月連続陽線。2月はここまで陰線。ボリバン中位上抜けきれず。21年6月-23年2月の下降ラインが上値抵抗。22年12月-23年1月の上昇ラインがサポート。
年足、20年‐21年の上昇ラインを下抜く。2022年は2年連続陰線もボリバン2σ下限到達し反発。下ヒゲが長く反発力あり。02年-22年の上昇ラインがサポート。21年‐22年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円「雲の上維持」
日足、雲の上、2σ上限へ上昇。2月10日-24日の上昇ラインがサポート。2月21日-24日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き。
週足、ボリバン2σ下限から反発も中位を上抜く。2月13日週-20日週の上昇ラインがサポート。12月19日週-2月20日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
月足、2か月連続陽線となりそうだ。22年10月-12月の下降ラインが上値抵抗。22年8月-23年1月の上昇ラインがサポート。
年足、3年連続陽線。今年も陽線だが昨年の高値には遠く、昨年の上ヒゲが効く。20年-22年の上昇ラインがサポート。08年-22年の下降ラインが上値抵抗。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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