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来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「RBA理事会に注目!利上げ見送りの可能性あり⁉」ハロンズ FX 2023/2/4

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次

 

RBA理事会に注目!利上げ見送りの可能性あり⁉

今週の振り返り

今週の豪ドル/円は91.92円前後、NZドル/円は84.01円前後で週初を迎えました。
30日には春節明けの中国で人民元が対ドルで急伸したことで、豪ドル/円も92.66円前後まで上値を伸ばしました。31日には豪12月小売売上高が大幅に悪化していたこと、2月1日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、米ドルが全般的に買い戻されたこともあり、豪ドル/円は91.09円前後まで下落しました。その後は、中国経済の急回復期待や、米連邦準備制度理事会(FRB)が若干ハト派に傾いたとの思惑から、92円台へ上値を伸ばす動きもありましたが、米株価指数先物やアジア株の軟調な推移からリスク回避の動きが強まり執筆時点(2月3日15時頃)で90.63円前後まで下落しています。

一方でNZドルは2月1日に発表されたNZ10‐12月期四半期雇用統計において、就業者数が前期比+0.2%と予想の+0.3%を下回り、前期の+1.3%からも大きく減速していたことが分かりました。また失業率は3.4%で予想と前期(ともに3.3%)から悪化したことでNZドル売りが強まりました。NZドル/円はFOMC直後の米ドル/円の下落につれて、一時83.09円前後まで下落しました。

注目のRBA理事会!利上げは継続?

来週は7日(火)に豪準備銀行(RBA)理事会が予定されています。RBAは前回(12月)の理事会で3会合連続となる0.25%の利上げを実施しました。一方で、その後公表された議事要旨を見ると0.5%に利上げ幅を拡大する可能性のほかに、利上げを一旦停止することも検討していたことが判明しました。そのため、市場では少数ではありますが、来週のRBA理事会で金利を据え置くとの意見もあります。では、金利据え置きはあり得るのでしょうか?
まず、消費者物価指数(CPI、インフレ率)を見てみましょう

【豪州 2022年 月次CPIと四半期CPIの推移】

前回の理事会時点での最新のインフレ率は、右側の表の赤字の個所。月次CPIが6.9%、四半期CPIは7.3%でした。その時点でRBAは年内に四半期CPIは8%前後まで上昇すると予想していました。そして、インフレ率は12月に跳ね上がり、四半期CPIは7.8%とRBAの予想より若干低いところまで上昇しています。
では労働市場はどうでしょうかう

【豪州 2022年11、12月の雇用統計結果と合計】

最新の12月分を見ると雇用者数は減少し、労働参加率も低下しています。そのため、12月分だけを見ると豪州の労働市場のひっ迫は若干緩んだようにも見えます。しかし、雇用の内訳をみると正規労働者数は増加しています。非常勤雇用者数の減少が多かったため、総合の雇用者数は減っていますが、雇用の質は上がっています。RBA理事会は1月に開催されていません。そのため今回は過去2か月分の結果を加味する必要があると考えています。その場合、雇用者数は10月の時点から4万人強増加し、雇用の質も上がっています。ちなみに10月時点での失業率は3.4%、労働参加率は66.6%なので失業率は若干悪化していますが、この水準は豪州が月次の労働統計の集計を始めた1978年以降では最低(一番良い)の水準です。

気になるデータ…

上記の結果をみる限り、今回RBAが利上げを見送ることはないように思えます。ただ、一部で気になるデータもあります。まず、インフレ率に関して、12月に豪州のインフレ率が前年比+8.4%に大幅上昇しました。これが、10‐12月期のインフレ急加速の大きな要因となっています。そして、その12月のインフレ急上昇の原因はホリデーシーズンにより国内外への旅行が増え、航空運賃や宿泊費、外食費などの上昇が影響したためと豪統計局(ABS)は示しています。そうなると、この12月のインフレ急上昇は一過性のものと考えられます。
また、12月の小売売上高が前月比で‐3.9%だったことも気になるデータです。12月の減少は、ブラックフライデーセールのある11月に消費者が多くの買い物を済ませたことなどが原因として挙げられています。ABSは「生活費上昇の圧力が高いため、消費者の小売支出が減少している可能性もある」との見方を示しています。
RBAはインフレ抑制しつつ経済を鈍化させないという、非常にバランスの難しいミッションに取り組んでいます。そのため「インフレの急上昇は一過性のもので、消費の減退に警戒心を強めて利上げ見送り。」という選択もあるかもしれません。7日のRBA理事会は要注意イベントです。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は、92円台で上ヒゲが連続し上値の重たい展開となっています。執筆時点(2月3日15時頃)で90.63円前後まで下落し今週の安値を更新。ローソク足が一目均衡表の雲に差し掛かり「三役好転の買いシグナルが解除」されたこと、そしてほぼ横向きの「20日移動平均線と接触」していることもあり方向感を模索する展開となっています。来週は、20日移動平均線を上下どちらに抜けるかがポイントになりそうです。上抜けた際は、92円超えを下抜けた際は90円割れを試してくると見ます。また、移動平均線の向きも重要だと見ています。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表、20日移動平均線】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:88.50-93.00、NZD/JPY:81.50-85.50

2/6 週のイベント:

02/06 (月) NZ ワイタンギ・デー(建国記念日)で祝日休場
02/07 (火) 09:30 豪 12月貿易収支
02/07 (火) 12:30 豪 RBA政策金利
02/10 (金) 09:30 豪 RBA、四半期金融政策報告
02/10 (金) 10:30 中国 1月消費者物価指数(CPI)
02/10 (金) 10:30 中国 1月生産者物価指数(PPI)

一言コメント:

車を買い替え、そろそろ納車となります。契約したのが昨年3月なので11カ月待ちました!!
そんなわけで、自動車保険も切り替えるとともに新たなサービスの確認等をしたく、保険会社に電話しました。
電話に出た方は、私の聞きたいサービスについて知らなかったようで、「週明けに代理店の担当から折り返し電話させます。」との答えたのですが、一向に折り返しの電話がない。
やっと電話が来たと思ったら、前回車を買った会社が代理店でした。そりゃ電話しづらいですね。。。

nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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