豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・9月分の豪雇用者数は900人増と予想の2.5万人増を大きく下回る。失業率は3.5%、労働参加率は66.6%と前月から横ばいとなった(10月20日)。
・WTI原油価格は小幅続伸。中国が入国者へのコロナ隔離期間の短縮を検討しているとの報を受けて、一時1バレル=88ドル台まで上昇。しかし世界景気悪化による原油需要減の見通しが根強く、上げ幅を縮めた(10月20日)。
・10月4日に豪準備銀行(RBA)は金融政策会合を開催。市場予想の0.50%を下回る0.25%の利上げを実施し、政策金利を2.60%とした。
・9月29日に豪統計局は7,8月の月次消費者物価指数(CPI)を発表。7月が前年比+7.0%、8月が+6.8%とインフレ率は高止まりしている。7月27日発表の豪2022年4-6月CPIは前年比+4.9%(トリム平均)と、インフレ率は前期(+3.7%)から急伸する結果となった。次回は10月26日発表。
・2022年4‐6月期の賃金指数(前年比)は+2.6%と市場予想(+2.7%)を下回る。前期比は+0.7%(前回:+0.7%)と、賃金は堅調さを維持している(8月17日)。次回は11月16日発表予定。
今日のメインシナリオ
豪ドル/円は独自材料がない。経済指標や要人発言に一喜一憂
昨日発表された豪9月雇用統計では、雇用者数が+900人と前月からほぼ横ばいとなった。この結果を受けて、市場では11月1日のRBA理事会で利上げ幅が0.50%に再拡大するという期待が低下した。RBAは10月26日に発表される豪7-9月期CPIの結果を見て利上げ幅を判断することになりそうだ。本日は豪州の主要な経済指標の発表はない。そのため、他の主要国の経済指標や要人発言を受けたリスクセンチメントの強弱が豪ドル相場に影響を与えることとなりそうだ。ここ最近、米連邦準備制度理事会(FRB)高官の利上げに対するタカ派的な発言が目立っており、米金利先高観による米ドル高が進行している。また、世界的な経済減速懸念は根強いことから、経済指標の好結果を受けたリスクオンとなったとしても一時的なものになる、と見ている。資源国通貨の豪ドルの上値は引き続き限定的となりそうだ。
個別の想定シナリオ
■FRB高官が利上げに対してタカ派的な発言
⇒米長期金利上昇
⇒豪ドルは対米ドルで下落
⇒米ドル/円は為替介入への警戒感から上値が重い
⇒豪ドル/円は下落
チャート分析
今後の注目材料
15:00 英9月小売売上高
米要人発言
世界的な株価動向
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに雨。8時に豪ドル/円の移動平均と豪ドル/米ドルのMACDで売りシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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