今週の注目通貨ペアはこれだ!
■ ユーロ/ドル 緩やかな下落基調に回帰・・・
先週は、火曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。先々週の後半の動きを引き継ぎ、週初は買い先行で始まりましたが、火曜日の陽線はともかく、水曜日以降は一気に買い方が「逃げる」ような形になってしまいました。火曜日の陽線は木曜日の終値時点で既に包まれ切っていて、金曜日も陰線で下押しとなっていて、やや先安観の目立つ形状と考えてよいのではないでしょうか。
移動平均線は、短期が上昇する一方で中期・長期が下落しました。ただ、実体線の下落に合わせて短期の移動平均線も既に下落傾向に舵取りを変えていますね。3本の移動平均線が下向き推移、そして実体線が3本の移動平均線の下側に位置していることもあり、買い方の苦しいスタンスがチャート上に見て取れます。
今週は、売り先行スタンスで臨みたいところです。先週後半の下落を見るにつけ、買い先行スタンスを取る必要はないように思われますし、実体線が戻らないようだとMACDのデッドクロスも視野に入ってきます。ゼロラインからこんなに下側に離れたポイントでデッドクロスを形成するとなると、買い方に与えるプレッシャーは小さくないものと思います。レベル感で買いポジションを取る局面ではないように思います。
その他 通貨ペア分析
■ ドル/円 じり高か・・・
先週は、水曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。週初から週央にかけて、やや小甘い動きが続きましたが、週央から週末にかけては逆に連続陽線の出現でじわじわと上値追いの動きを見せ、終値ベースで9月27日の戻り高値もしっかりと超えてきていますので、強気の見方を維持するということでよいような気がします。特に水曜日以降、下値を切り上げているチャートの様相は買い方を支援するものと考えてよさそうですね。
今週は、買い先行で臨みたいところです。チャート的に見て、買い方にとって抵抗感があるのはMACDがダイバージェンシーを形成している点だけで、それ以外はじわじわと売り方の買い戻しが価格を押し上げる動きに直結しているような気がします。9月22日の戻り高値が当然にターゲットとして意識されるところですが、低いボラティリティを維持しながらじわじわと上値追いを続ける限りにおいて、過熱感を醸し出す可能性は低いような気がします。
■ ユーロ/円 上は重いが下も・・・
先週は、水曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。先々週の流れを引き継ぎ週初は上値追いの動き、特に火曜日に大陽線が出現して上値追いのパワーを強く見せ付ける形状となりましたが、逆に水曜日以降は連続陰線の出現で下値追いの動き、週末は水曜日の胴体部分を下回っての引けということで、逆に上値の重い形での越週となってしまいました。
今週は、様子を見るのが賢明ではないでしょうか。先週火曜日のような大きな陽線が出現しても上値追いの動きが続かず、トレンド形成という観点で言うとまだまだエネルギーを溜め込む時期なのではないでしょうか。実体線の居場所が長期の移動平均線の上側に位置していて 9月下旬の取引価格帯がクッションになることを考えると、一気に下落トレンド入りする可能性も低いような気がします。
■ ポンド/円 買いではなさそうだが・・・
先週は、月曜日に安値を付け、水曜日に高値を付ける展開でした。先々週の猛反発に対して週初は追随する動きが見られましたが、水曜日以降は連続陰線で値を消し、買い戻し圧力もさすがに一服感を際立たせる状況となっています。しかし、週を通じた上下の値幅は5円を超えるとは言え、これだけの乱高下を見せつけられると何をヒントにどのようにポジションをとってよいのか、全く分かりにくい展開となっていますね。
今週は、基本的には様子見が賢明かと思いますが、リスクを取るのであれば売り先行スタンスで臨みたいところです。さすがに、先週後半の連続陰線の形状を見て、「値段が下がったから」という理由で買いから入るのは、あまりにも野放図な感じがしますし、ボリンジャーバンドの幅がここまで広がったことを考えると、努めて流れに沿った形でポジショニングすることを心がけたいところです。
■ オージー/円 下値模索の可能性が高いか・・・
先週は、火曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。月曜日に大陽線で反発しましたが、火曜日の高値を結局超えることができず、水曜日以降は徐々に値を下げる展開となりました。チャート的には、月曜日の胴体部分を下回って週末の金曜日の引け値が形成されたこともあり、やや先安観の目立つ形状となっています。何と言っても先週を通じて値を保ちきれなかったことが買い方にとっては残念な結果となりました。
今週は、売り先行スタンスで臨みたい感じがします。やはり、先週の火曜日の戻り局面で実体線が長期の移動平均線を越えて終値を形成できなかった点は非常に材料として大きく、その後の動きを見ても買い方がじわじわと投げる展開が見て取れます。「投げ切った感」が見られるまでは下値模索の動きが続くと考えてよいのではないでしょうか。先々週の安値はもちろん、8月2日の安値も視野に入れたいところです。
今週のチャートリーディング ~相場の強さ~
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