シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読
み解きます。
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼IMMポジション ユーロ/ドル
ユーロネットショート小幅に減少
▼IMMポジション ポンド/ドル
ポンドネットショート小幅に増加
ドル/円
IMMポジション ドル/円
ポイント
【円ネットショート大幅減少】
8月2日時点で円のポジションは、ドルに対して4.3万枚の売り越し(ネットショート)。
ショートが大幅に取り崩されたことから、ネットショートは前週から1.9万枚減少。
期間中のドル/円相場は、ペロシ米下院議長が台湾を訪問したことによる米中対立懸念から一時130.38円前後まで下落した。
米国の景気後退(リセッション)を巡る懸念と台湾情勢の緊迫化で、投機筋の円先安観が大きく後退したと見られる。
ユーロ/ドル
IMMポジション ユーロ/ドル
ポイント
【ユーロネットショート小幅に減少】
8月2日時点でユーロのポジションは、ドルに対して3.9万枚の売り越し(ネットショート)。
ロング・ショートともに取り崩されたことで、ネットショートは前週から0.3万枚減少。
期間中のユーロ/ドル相場は、一時1.0294ドル前後まで強含んだものの1.0163ドル前後へと反落する方向感を欠く展開だった。
夏季休暇シーズンの最中とあって、投機筋の動きはポジション調整が主流だった模様。
ポンド/ドル
IMMポジション ポンド/ドル
ポイント
【ポンドネットショート小幅に増加】
8月2日時点でポンドのポジションは、ドルに対して5.6万枚の売り越し(ネットショート)。
ロングの取り崩し度合いが大きかったことから、ネットショートは前週から0.2万枚増加。
期間中のポンド/ドル相場は、約1カ月ぶりに1.2293ドル前後まで上昇したもののインフレ高進と金融引き締めで景気後退(リセッション)が避けられないとの見方から伸び悩んだ。
4日の英中銀(BOE)の政策金利発表を前に、ポンドの買い持ちを処分する動きがやや優勢だった。
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IMMポジション
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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