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FX「夏の円高は進行中、ポイントはOPEC総会」

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総括

FX「夏の円高は進行中、ポイントはOPEC総会」

ドル円=130-135、ユーロ円=133-138、ユーロドル=1.00-1.05

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11位(11位)、株価4位(3位)、夏の円高はあった」
 「7月下旬からお盆への円高」は進行中。注目は8月3日のOPECプラス、共同市場監視委員会(JMMC)が原油増産への行動をとるかどうか。委員会にはロシアも参加している。円相場は貿易収支次第、貿易収支は原油価格次第だ。6月の所得黒字の激減から7月と8月のそれはは大きく回復することも円高要因。今週は7月上旬貿易統計の発表もある。
 あまり他と比べることは好きではないが、コロナ禍、ロシア禍の中で日本は耐えているのだろう。円安でも物価は世界が羨む低水準である。株価も大きくは崩れていない。円安批判もあるが、製造業や機関投資家の業績は良いようだ。 政府は、7月の月例経済報告で、景気の現状を「緩やかに持ち直している」とし、これまでの「持ち直しの動きがみられる」から3カ月ぶりに判断を引き上げた。外出の増加を背景とした個人消費の回復や、堅調な雇用情勢などを踏まえた。
  先週は円高が進んだ時に、鈴木財務相が「円安に大きく触れたり円高にも振れているが日々の為替相場についてコメントしない」として実際には急激な円高をけん制した。ボリバン3σ下限に達していたのでドル買い戻しを誘導した。政府は安定して欲しいのだろう。夏の円高が例年通り一時的に終わるか、もう少し長引くかは、原油価格次第だ。

*米ドル「通貨2位(1位)、株価(NYダウ)8位(10位)、株価が上昇した方がリパトリのドル買いが減少しドル安に。OPEC注目」
 バイデン大統領、パウエル議長、イエレン財務長官も苦難の時代に担当となったものだ。上手く結果が出せない人を批判するのは簡単だが、批判する人に代わっても上手くいかないだろう。ただコロナ禍、ロシア禍も時間が経つにつれ慣れてきたのではないだろうか。それなりに米国も世界も適応してきている。ロシアが新たな嫌がらせをやってこない限り事態は落ち着いてくる。
 さて米国2Q・GDPは前期比年率で0.9%減少となったが、3Q・GDPの予想も出始め、アトランタ連銀GDPナウでは2.1%となっている。
 景気が良くなり株価が上昇すれば、米国投資家のリパトリ行為も減少しドル買いも収まってくる。あとは原油価格次第だ。バイデン大統領のサウジアラビア訪問で8月3日開催のOPECプラスで原油増産が示唆されるか。示唆されれば長期金利も低下してくる。逆に原油価格が上昇すれば資源国・米国のドル需要が高まる。
 ドル高についてはECBも懸念を示し始めた。ECBの金融政策もユーロ安ドル高が考慮されたとデギントス副総裁が語っている。ゴールドマンサックスは、米ドルの10%の貿易加重上昇が、米企業の1株当たり利益を2〜3%減少させるとしている。日本と違って元々膨大な貿易赤字があるのでドル安にも反応しやすい。

*ユーロ「通貨10位(9位)、株価13位(13位)DAX)、GDP改善、追加利上げ観測で上昇、ECBでさらにユーロ安懸念出る」
 ユーロドルは2週連続で陽線となった。米国2Q・GDPマイナス成長に対し、ユーロ圏2Q・GDPは前期比0.7%増、前年同期比で4.0%増。ともに伸びは予想を大幅に上回ったこと、7月のユーロ圏消費者物価は前年比8.9%上昇し、6月の8.6%から加速して過去最高を更新しECBが9月に大幅な追加利上げを決定するとの見方が強まったことがユーロを引き上げた。
 またデギントスECB副総裁が「先週の金利決定では、ユーロの為替レートが考慮された」と発言したこともユーロを支え1ユーロ=1ドル割れを封じた。ECBの為替コメントでは仏中銀総裁も既にユーロ安懸念を発している。
 もちろん明るい面ばかりではない。貿易赤字は続き、7月のユーロ圏景況感指数は99.0前月の103.5から予想以上の低下、独7月IFOの業況指数は88.6へと予想以上に悪化し2年あまりぶりの低水準となったことなど不安要因は残る。

*ポンド「通貨9位(10位)、株価2位(2位)、0.25%か0.5%か」
 ポンドは年初来でユーロを抜き9位へ浮上、FT株価指数はプラス圏へ回復した。ポンドドルは2週連続陽線。ただ円高に勢いがあり、ポンド円は2週連続陰線。さて今週は政策金利決定がある。インフレ率が約40年ぶりの高水準となっている中で、英中銀が0.25%利上げすると予想されている。9.4%のインフレで0.25%利上げは物足りない気がするが、景気にも考慮ということだろうか。英中銀は1997年に独立性を獲得して以来、1回に0.5%以上の幅で利上げをしたケースはない。ただベイリー総裁が最近、0.5%利上げも検討対象だと発言したため、大幅利上げ観測が強まっている。ただ他の中銀同様に「大幅利上げが食品とエネルギーの価格を落ち着かせる効果を持つかは疑問で、同時に英国は低調な経済成長見通しに直面している」と指摘されてもいる。
 一方、向こう1年で景気後退に陥る確率の予想も6月調査の35%から55%に上昇した。消費者物価前年比上昇率は足元で9.4%と40年ぶりの高い伸びだが、4Qがピークとなると予想された。

*豪ドル「通貨4位(4位)、株価7位(7位)、追加利上げに心配事もあり」
 豪ドルドルは2週連続陽線も、対円では先週は陰線となった。7月月間は円に次いで2位。年間では4位と今年は底堅い。RBAは今週の理事会で政策金利を0.5%引き上げる予想が強い。
2Q・消費者物価上昇率は6.1%と21年ぶりの高い伸びで、食品やエネルギーの価格高騰に伴ってさらに上振れる見通し。中銀が物価上昇率を目標2-3%に戻すには多大な政策努力が求められるとみられている。
4大銀行はいずれも0.5%の利上げを予想している。9月も同じ幅の利上げが見込まれている。
 ただ不安要因もいくつかある。6月の小売売上高は今年最小の伸びでインフレ高進と金利上昇が個人消費を冷やし始めた可能性がある。前月比0.2%増。また政府は、経済成長見通し下方修正した。今年度と来年度の経済成長率予測をそれぞれ0.5%ポイント下方修正した。インフレ率のピークは7.75%とし、前政権が3月に示した予測(4.25%)から引き上げた。今年度の経済成長率は3%、来年度は2%と予測。失業率は48年ぶり低水準である現在の3.5%から来年半ばには3.75%に、24年半ばには4%に上昇する見通しとした。
現在2.4%の賃金上昇は今後1年で3.75%に加速すると予想。インフレ率は23年半ばに5.5%、24年半ばには2.75%に低下する見通しとした。
さらには新型コロナウイルスによる入院者数が7月26日最多記録を更新、1日当たりの死者数も過去2番目の水準となったことも懸念材料だ。

*NZドル「通貨8位(8位)、株価11位(11位)、8月も追加利上げか。今週は雇用統計」
 対ドルでは2週連続陽線、対円では2週連続陰線。年間では8位とやや弱い。2Qの消費者物価上昇率は前年比7.3%と予想を上回り、NZ中銀は8月に0.5%から0.75%の利上げに踏み切るとの観測が高まった。
ただ経済指標は強くはない。7月の企業信頼感は前月からやや改善した。ただ、強いインフレ圧力に直面する中、依然として悲観的な見方が多かった。向こう1年間に経済が悪化すると予想した回答者の割合は差し引き56.7%。6月は62.6%だった。中銀が需要を抑えてインフレを制御しようとしていることを企業は十分認識しており、悲観的な見方に驚きはない。向こう1年間に自社の事業が縮小すると予想している回答者は差し引き8.7%。6月は91%だった。コスト上昇を見込む企業は91.3%と経済全般で強いインフレ圧力が続いていることが示された。ただ金融引き締めで不動産価格は下落し、5月に前月比2%下落したことに続き、6月は3%下落した。
 今週は2Qの雇用統計に注目したい。

テクニカル分析

*ドル円「夏の円高。5日線が21日線下抜いて加速。ボリバン3σ下限に到達」
日足、3月月末以来の3日連続陰線、今回も月末だった。7月28日-29日の下降ラインが上値抵抗。5月30日-7月29日の上昇ラインがサポート。ボリバン3σ下限に一時到達。雲の上。5日線が20日線を下抜く。5日線、20日線下向き。
週足、2週連続陰線。5月30日週-7月25日週の上昇ライン、5月23日週-7月25日週の上昇ラインがサポート。7月18日週-25日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、7月は上ヒゲの長い陰線で終わる。ボリバン2σ内へ戻る。6月-7月の上昇ラインがサポートだが下抜いて始まるか。5月-6月の上昇ラインがサポート。
年足、2021年は6年ぶり陽線。今年もここまで陽線。2016年-20年の下降ラインを上抜く。20年-21年の上昇ラインがサポート。15年-21年の下降ラインを上抜く。

*ユーロドル「2週連続陽線。5日線上向き、下向きの20日線を上抜く」
日足、1.0割らず踏ん張る。7月28日-29日の上昇ラインがサポート。6月281日-7月29日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き、下向きの20日線を上抜く。
週足、2週連続陽線。7月11日週-25日週の上昇ラインがサポート。6月27日週-7月25日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線下向き。
月足、6月、7月連続陰線と弱い。7月は下ヒゲが長い。ただまだボリバン2σ下限を下抜いている。6月-7月の下降ラインが上値抵抗。
年足、20年‐21年の上昇ラインを下抜く。17年-20年の上昇ラインも下抜く。14年‐21年の下降ラインが上値抵抗。年足的サポートラインがない。

*ユーロ円「2週連続陰線、2週連続陽線」
日足、一時ボリバン2σ下限を下抜く。現在はボリバン2σ下限。7月28日-29日の下降ラインを上抜くか。7月26日-28日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。
週足、2週連続陰線。7月18日週-25日週の下降ラインが上値抵抗。3月7日週-7月25日週の上昇ラインがサポート。5週線下向き、20週線上向き。
月足、5か月ぶりに月足陰線。ボリバン3σ上限超えから反落。22年5月-6月の上昇ラインを下抜く。5月-7月の上昇ラインがサポート。
年足、2年連続陽線。今年も3月に陽転。14年-21年の下降ラインを上抜く。12年-20年の上昇ラインがサポート。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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