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FX/為替見通し「米タカ派継続でドル底堅い、週央にかけ132円回復期待も」週刊為替レポート ハロンズ ドル/円 2022年05月07日

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

目次

執筆日時 2022年05月06日 17時00分

米タカ派継続でドル底堅い、週央にかけて132円回の期待も

05月02日週のドル/円はFOMC後の安値から持ち直す

米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で、パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長が0.75%利上げを積極的に検討しない姿勢を示したことが少しハト派的と受け止められ、ドル/円は128.618円まで下落しました。ただ、同水準からは日米の金利差拡大への期待から買い拾う動きが優勢となり、130.811円(執筆時点)まで切り返して底堅さを示しました。

米インフレ動向とウクライナ情勢を両睨みか

日銀の大規模緩和の継続路線が担保されるなかで、円売りバイアスの後退は見通しづらいです。日本の貿易赤字拡大が再確認されれば、円下落シナリオ復活の期待が高まりそうです。米国の金融政策にしても、1会合での0.75%利上げ期待は後退したとは言うものの、「インフレリスクに非常に注意を払っている」と声明文に記載れている点で、米金融当局の視線は引き締め方向を向いているのは間違いありません。来週の消費者物価指数が根強い物価上昇圧力を示す結果なら、今後、当局者のトーンが再びタカ派化する可能性はあります。インフレ指標には注意を払いたい。来週も、日米の金融政策スタンスの温度差を意識したドル高・円安の流れは続きそうです。

もっとも、ウクライナ情勢の改善が進まず見通しはすっきりとしません。G7外務相会合が週後半から開催されますが、その場でロシアの銀行を巡りSWIFT(スイフト:国際銀行間金融通信協会)排除拡大など、新たな対ロシア制裁が議論されるのは容易に想像がつき、そこでの話題からリスク回避が強まる危険はあります。また、長期化する中国・上海市でのロックダウンによるグローバル経済への不安もあって、安心して円売りを手掛けるムードも醸成しにくいです。途中途中で円が買い戻しされながら、緩やかに下値を切り上げる格好になるのではないでしょうか。

週前半は買い目線で

114.649(3月4日安値)を起点とした、フィボナッチタイムゾーンの次のラインが週央にみられるため、この辺りまでは買い目線を維持したいです。日足一目転換線(5日時点で129.099円)をバックに、129.500円以下では少額だけ買い拾っておくのもありでしょう。ただし、本格的な買い出動は128.002円(執筆時点)へ上昇してきた21日移動平均線付近と考えていますので、ストップロスはタイトに設定して資金に余力を残しておきたいです。上値は4月27日安値の126.946円を起点とするフィボナッチ・エクスパンションの100%ラインが位置する132.923円あたりが目途になりそう。ただ、週後半は上値が重くなるか。

【ドル円チャート 日足】

ドル/円チャート 日足
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:128.000-133.000

05/09週のイベント

05/09(月) 08:30 日本 3月 毎月勤労統計調査-現金給与総額
05/10(火) 08:30 日本 3月 全世帯家計調査・消費支出
05/10(火) 20:40 米国 ウィリアムズNY連銀総裁、講演
05/10(火) 26:00 米国 米3年債入札
05/10(火) 26:00 米国 ウォラーFRB理事、講演
05/11(水) 08:00 米国 ボスティック・アトランタ連銀総裁、講演
05/11(水) 21:30 米国 4月 消費者物価指数(CPI)
05/11(水) 26:00 米国 10年債入札
05/12(木) 08:50 日本 3月 国際収支・貿易収支
05/12(木) 08:50 日本 4月日銀金融政策会合の主な意見、公表
05/12(木) - G7外相会合(於:独ワイセンハウス-14日)
05/12(木) 08:50 日本 対外対内証券売買契約等の状況
05/12(木) 21:30 米国 4月 卸売物価指数(PPI)
05/12(木) 21:30 米国 新規失業保険申請件数
05/13(金) 23:00 米国 5月ミシガン大学消費者態度指数・速報値

一言コメント

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