執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也
豪ドル/円(4時間足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
直近1週間のポイント
・豪3月雇用統計やや軟調
・イースター休暇で閑散
・RBA議事録タカ派で豪ドル高
・日銀ハト派で円安
足元の豪ドル/円は約7年ぶり高値へ上伸
14日の豪3月雇用統計はやや軟調でしたが豪ドル/円相場の反応は鈍く、その後は海外勢のイースター休暇の影響から93円台で小幅な値動きとなりました。
ただ、休暇明けの19日に急伸。豪中銀(RBA)が発表した4月会合の議事録で、早期利上げの可能性に言及した事が豪ドルを押し上げた上に、日銀の金融緩和長期化観測で円売りが活発化した事から約7年ぶりに95円台へと一気に上伸しました。
翌20日の東京市場では、ドル/円が20年ぶりに129円台に上昇する中、一時95.74円前後まで上値を伸ばす場面もありました。
注目ポイントは1-3月期CPI
RBAは19日に発表した議事録で、1-3月期の基調インフレ率は中銀目標の2-3%を上回った公算が大きいとの見通しを示した上で、「利上げ開始時期の見通しが早まった」と言明しました。
そうした中、27日に発表される豪1-3月期消費者物価指数(CPI)に注目が集まりそうです。
RBAが重視する基調インフレ率の算出に用いるのは、CPIトリム平均値とCPI加重中央値です。
これらが3%を大幅に上回るようだと早期利上げ期待がさらに高まることになるでしょう。
もっとも、市場は今回の1-3月期CPIと5月18日に発表される1-3月期賃金指数を確認したのち、RBAが6月7日の会合で利上げを開始するとの見方を完全に織り込んでいます。
基調インフレ率が大幅に予想を上回らなければ、豪ドル相場を押し上げるには至らないかもしれません。
来週までのメキシコペソ/円の見通し
予想レンジ
94.000-97.500円
基調
高値もみ合い
来週までの注目ポイント
☆4/27 豪1-3月期消費者物価指数
・主要国株価 国際商品価格
「為替チャート|豪ドル/円(AUDJPY)|60分足」はこちら
「高機能チャート(テクニカル分析|豪ドル/円(AUDJPY)|60分足」はこちら
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。