4月に入り、ドイツの金利が急騰を始めております。
10年債利回りは日本を下回るマイナス金利で数年推移が続いていたのですが、間も無く1.00%という水準にまで上昇してきました。
出所:TradingView DE10Y週足
現在は0.926%という水準に達しており、1カ月で1%の上昇となりました。
欧州圏はECBがまだ債券の買い入れを行っており、第3四半期中まで実行される予定ですが、それでも国債が売られ始めていることを考えると、夏頃からさらに加速して上昇していく可能性があるように感じます。次回のECBは6月9日とまだ時間がありますが、この会合に向けて思惑でユーロ買い相場が到来するように個人的には考え始めました。
まずEU圏はインフレ率が高すぎること。EU3月のインフレ率は7.5%(前年同月比)と高い水準に達してきており、ウクライナ情勢からさらなる加速傾向にあります。資産購入プログラムも少なくとも9月までは続き、輸入物価も押し上げとなるため、さらなるCPI急騰の条件が揃っているわけです。
おそらく数カ月以内に米国のCPIを追い越すのではないかとすら、個人的には考え始めました。
また今年に入ってからEUの生産者物価指数は継続的に30%を上回っており、戦争状態に入ったことから、この数字は極めて高く跳ね上がる可能性が出てきているわけです。 インフレ退治を意識した通貨高政策に移行する可能性も高く、先週発表されたECBは現状維持と拍子抜けでしたが、6月9日のECBにて、上方修正されて資産購入プログラムは第2四半期に終了することに賭けたユーロ買いがこれから出てくるように思えます。
本日はユーロ/円月足からご紹介していきます。
目次
▼ユーロ/円月足上昇トレンド開始へ?
▼ドル/円は過去の上昇リズムを参考にフィボナッチ戦略で
ユーロ/円月足上昇トレンド開始へ?
ユーロ/円月足です。下降トレンドラインを大きく抜けて高値を超えてきております。
次の上値の目処は141円のレジスタンスライン、そしてその水準を超えていきますと150円のレジスタンスラインが目標となります。
ユーロドルは底値圏で底堅く、ドルの政策金利引き上げは既に織り込まれているため、この反発を待っているように思えます。
RCI52は6年近くぶりに0.00を超えてプラス圏内で推移を始めました。
長期的な上昇トレンド再開かもしれません。
6月に向けてユーロ高を意識したトレード戦略を本格的に始めようと思います。
ドル/円は過去の上昇リズムを参考にフィボナッチ戦略で
ドル/円4時間足です。
コラムを書いておりましたら129円台から1円も下落をしておりました。
5分足を見ていると、マーケットが薄いのか、プライスの変動が激しくなっておりました。午前中つけた129円台ミドルはさすがに警戒水準だったのかもしれません。今週後半は大きく崩れる可能性が出てきたように思えます。
前回の上昇トレンドはフィボナッチで38.2%押したことから、仮に今回も似たようなリズムで上昇していたことを考えると、38.2%押しを意識したいところです。
126.32円レベルが38.2%になりますので、個人的にはこのあたりから少しずつ買い下がりたいイメージを持っております。
または50%の半値押しですと、125.35円付近となります。
前回高値の125円少し上に引けるサポートラインもありますし、絶好の押し目買いを狙うなら、この水準でダメ元の指値注文をしておくと良いかもしれません。
3月下旬につけた125円の高値から121円台前半へと4円近く調整した実績が直近ございますので、このレベルのボラティリティは覚悟しておいた方が良いでしょう。
よって現在の直近高値が129.42円で決まる場合、125円前半は意外とありではないでしょうか。
今週来週にかけて、この水準で個人的には深い押し目を待ちたいと思います。
ドル/円、クロス円は買い戦略継続、目先は深い調整を待ちたいイメージです、ご参考ください。
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FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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