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「初心者トレーダーから上級者まで相場観が一致したときが一番危険」ひろぴー 特別インタビュー(前編)

ひろぴーインタビュー 前編
サラリーマン個人投資家として活躍し現在は会社経営者としても広く知られるひろぴーさんにお話を伺いました。

▼目次
1.幼稚園児 投資に目覚める
2.どこか引っかかる感じを大切に
3.個人投資家におすすめ書籍と読む時期

幼稚園児 投資に目覚める

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PickUp編集部:
今日はよろしくお願いいたします。いきなりですが、ひろぴーさんが投資と出会たのはいつだったんですか?
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ひろぴー:
幼稚園のときに、公定歩合とか利回りとかっていう言葉を覚えたんですね・・・。
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PickUp編集部:
ちょっと待ってください・・・幼稚園児のときですか?
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ひろぴー:
はい、幼稚園の頃にもらったお年玉の1万円を銀行に預けておいたら、400円とか350円という「利子」がついたんですよ。当時は80年代後半だったので日銀がゼロ金利政策をやる前ですね。金利があった時代です。銀行に預けるとお金が増えることを知って、子供心にそれはもう大興奮だったんです。
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PickUp編集部:
なんだこれは、利子っていうのがあるんだ、って。幼稚園児が(笑)。
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ひろぴー:
そう。そこから「投資」を覚えたんです。あと、当時は公文式で算数をやっていたから暗算はめちゃめちゃ得意だったんですよ。幼稚園のときに、小2ぐらいまで勉強していましたので、パパって計算しちゃった。「10万円を銀行に預けたら、3500円もらえるのか」とか、もうそういう計算を6歳でしていましたね。そのとき投資への興奮を覚えて、お金を貯めるのが大好きになりました。
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PickUp編集部:
銀行の利子がきっかけだったとは・・・。その後はどうだったんですか?
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ひろぴー:
中学1年、2年のときがITバブルだったので、NTTやKDDIなどの株価が暴騰していたんです。その時の私は、ITって何だ、インターネット革命って何だという知識ゼロの状態でしたが、調べて行ってそこから株の相場を見るようになったんです。

また投資熱がスイッチオンになりまして。投資ってこんな儲かるのか、と思いました。バブルだったのであのときはどの銘柄を買っても儲かったので、新聞をめくって株式欄を見て、頭の中で買ったり売ったりをシュミレーションして、すごい儲かるぞと、また興奮していました。
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PickUp編集部:
新聞の経済欄を眺めながらニヤつく中学生が目に浮かびます・・・。ちなみに投資を始めたのは親御さんの影響ってあります?
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ひろぴー:
全然ないです。うちの両親、株なんか買ったことないですよ。私は買いたくてしょうがなくて、どうやったら買えるんだって話していましたけど。19歳になったとき、親父の了承をもらって、当時のEトレード証券に口座を開けました。さっそく、アルバイトで稼いだ40万円をすべて投入しました。
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PickUp編集部:
19歳とかって、遊びたいし、運転免許が欲しい時期じゃないですか?
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ひろぴー:
いやいや、免許なんかあとですよ。21歳で取ったかな。全然あと回しでしたね。ほかの学生がお金を遊びで使っている中、私は全く遊ばずに、服も買わずにひもじく生活して株式投資をやっていたんです。
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PickUp編集部:
さすが、投資に対する思いの年季が違うから、すごい入れ込みですね。自ら湧き上がる熱意で、わき目もふらず投資していたんですね。
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ひろぴー:
そうですね。だいぶたって、ようやくある程度投資が軌道に乗ってからはお金を使うようにはなりましたけど。お金自体が増えていくのが、楽しいんですよ。
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PickUp編集部:
そういう方、いらっしゃるんですね。お金が増えることが大好きで、どう使うかは別に興味ないっていう。お金が一桁増えるのがいい、みたいな感じでしょうか。
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ひろぴー:
はい。私、初めて投資収益が1億円超えたとき、コンビニで買った100円のまるごとソーセージ食べてましたからね(笑)。チャート眺めながら、「もぐもぐ、あ、超えたな」みたいな。全然喜びもない感じでした(笑)。
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PickUp編集部:
(笑)。ビルゲイツは、ハンバーガーを買うとき割引クーポンを使っているという話を思い出しました。億万長者でも、関係ないんですよね。
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ひろぴー:
そうそう、ビルゲイツ、飛行機はエコノミーに乗るっていう話です。ウォーレン・バフェットも空港まで自分の車で行くんですって。
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PickUp編集部:
そう考えると、お金が増えた減ったで心が動かない方が、投資には向いているんですかね。
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ひろぴー:
その辺は、このあとお話ししようと思います。

どこか引っかかる感じを大切に

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PickUp編集部:
ちなみに学生時代に頑張っていたことってありますか?
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ひろぴー:
バスケットボールをやってましたけど、トレードに似ているのが1対1の場面でして。
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PickUp編集部:
はい、1on1ですかね。
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ひろぴー:
ええ。野球ならピッチャーとバッター。サッカーなら1対1のとき。あと卓球やテニスも相手と対戦しますよね。向こうの動きをしっかり見て、今のはフェイクなのか、右に打つのか、左なのか、シュートなのか、などを考えるのは好きでした。FXにも共通していて、チャートと対峙して見ているうちに「どこで引っかかるのかな」っていうのをジーっと観察するんです。

マネ育チャンネルの記事で、ドル/円下がるよって書いたんですが、ここ最近リスクオフでもドル/円は下がらないじゃないですか。株も同じで、NYダウは最高値を更新している。なので、投資家は今市場にリスクオフ材料が出ても、ちょっと変な相場になっているから下落しないって思い始めてるんですね。なので、下がらないという事がある程度認知されて、リスクオフ材料が出ても落ちないっていう共通認識を全員持ってるんですよ。これは銀行のプロや、トレードが上手い方も初心者の方も、みんな認識が共通なんですね。そういうときって1番危ない。そういう市場参加者の心理を見ています。
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PickUp編集部:
えっ、どういうことでしょうか?
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ひろぴー:
初心者から上級者までが、何か理由はよく分からないけど、今こうなんだよねって、相場の方向観が一致したときが、1番相場が崩れやすい。そういうところを私は狙います。
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PickUp編集部:
みんなが思う方向が合わさったら、逆に向かってトレードしてみる?
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ひろぴー:
そうですね。2019年にイギリスの合意なきEU離脱(ハードブレグジット)危機が高まっていたとき、私は「ポンド買い」ってレポートで書いたのです。皆さん、まだ悲観的な見方のほうが多かったときです。その後、均衡を破れる瞬間が訪れ、ものすごくポンド相場が上がりました。なので、常にみんなの逆の方向を突くんです。
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PickUp編集部:
そのあたりくわしく伺いたいんですけど、これっていわゆる逆張り発想ですよね。特に投資初心者の方が陥りがちなトレードだと思うんですけど・・・。
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ひろぴー:
常に逆張りではないですよ。順張りも逆張りも、どっちもやりますね。ちょっと図で説明しましょうか。
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ひろぴー:
この図は、3段上げてそのあと下げるというパターンですが、相場で1番儲かるのはここの下げるところなんですよ。1、2、3の上昇中のところじゃないんです。その場面って、順張りタイプの人はついていけないんです。はじめ上がってきて(1)、このときはトレンドができたか誰も分からないんです。しばらくして、あれ上昇トレンドに入ったのかなと思うんです(2)。ここまで来ると(3)上昇トレンドだって誰もが分かる。この3ステップを認識させたあとに、すこし深く下がって来たときがポイントです。このフェーズだとみんな押し目買いするんですよ。
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PickUp編集部:
上昇トレンドがこの先も続くから、いま安く買えるなって思うわけですね。
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ひろぴー:
そうです。この時って、著名なアナリストも、ベテランのトレーダーも、もう上昇トレンドで来ているねと、でもちょっと深く下落しちゃったねと、押し目買いだね、と言うんです。その説明を聞いて、私も理解しますし、個人投資家の方も押し目買いかなと思うんですよね。こういうタイミングで初心者から上級者までの認識が一致したときが1番重要です。これ、両方そろわないとだめです。ある程度上昇トレンドが続いていても、初心者がこれは上昇トレンドじゃないと思ったり、上級者がこれは上昇トレンドじゃないっていう認識だと、まだトレンドが浅いんです。
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PickUp編集部:
なるほど・・・。最近で言うと?
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ひろぴー:
今、株価はいい例ですね。(取材日:2019年11月21日)
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PickUp編集部:
・・・NYダウも、日経平均株価も上がっていますね。
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ひろぴー:
まさに上昇トレンドじゃないですか。ここ2日ぐらいちょっと落ちていますよね。これは押し目買いかもしれない。今の段階でダウ先物が史上最高値を更新して、押し目が来たときに、さあ戻り売りですって言う人はいないんですよ。なので、まず何を考えるかっていうと、とりあえず押し目買いかなと。ここでもう一往復もみ合ったら、あれ?上昇しないから、戻り売りかなっていう人も出てきますね。引き続き押し目買いっていう人もいますので、相場で意見が分かれてくるんです。そういったときにチャートの上下の波が荒くなるんですよ。
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PickUp編集部:
価格が急騰、急落を繰り返すということですか。
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ひろぴー:
そうです。相場の最終局面で出る形ですよね。そのウェーブで何往復もさせられるので、売りとか買いとかみんながどんどん熱くなってくる。そうするとここに短期も長期も中期の人も、買いやら売りやらをどんどん入れていくんですね。これが煮詰まるから三角持ち合いっていうのができるんですよ。
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PickUp編集部:
なるほど。相場の最終局面では、売りと買いの応酬が繰り広げられているんですね。
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ひろぴー:
そうです。三角形に見えるからペナント型とか言いますよね。で、最後、ブレイクしていった方向にレートが走る(進む)んですけど、大体ここの最終局面の急騰・急落で、みんなそこまでに儲けた収益を落としてしまう。使い切っちゃうんですよ。で、ここが我慢できないと相場には一生勝てないです。結局のところ、大体いままで来た道に戻るパターンが多いです。上昇してもみ合ったら下落する。ドル/円はそうですよね、この2カ月くらい106円から109円50銭の値幅せまい中で動いている。今買いなの?売りなの?っていうところじゃないですか。でも市場はリスクオフなのに下がらない、おかしいなあという市場参加者を迷わせているフェーズにいると思います。

結論的には、今、多分なんとなくですけれども、参加者が全体的にまた上を見始めてるんで、そういうときって初心者から上級者まで同じコメントが出て来ますから、チャンスです。
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PickUp編集部:
このまま横ばいが長引くかもしれないし、ストンと落ちるかもしれない。
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ひろぴー:
そうですね。とにかく、どちらかに走る可能性が高いですね。私は下落を見ていますが、逆に上昇に入った場合は、ショートポジションを速攻切る。ぼーっとしてると、ものすごい伸びて行っちゃうので切ります。思惑と逆に言って、ドテン倍返しとか3倍返しできる人は超スーパートレーダーなんです。そこまでは私は余裕がないのでやらないですけど。
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PickUp編集部:
まとめると、逆張り発想ではなくて相場の転換点をしっかり狙って待って、そこでプロもアマも、市場関係者が同じような方向感を持ったら、その逆にトレードするという、これまでの経験則に基づく取引をしているということでよいでしょうか。
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ひろぴー:
ええ。大きなトレンドがあったとき、私は市場参加者のみんながしっかり儲かったかなって考えるんですよ。ちょっと微妙ですけれどもドル/円って11月から一応3.5円ぐらい上がったので、ずっと買いポジションを持っていた方は儲かりましたよね。でもこの4週間でだいぶ収益を落としていると思うんですよ。この局面で取引を止められる方はすごいです。もみ合い相場が来るがわかったら、ピタッとトレードを止めて、このもみ合いをしっかり見届けたあと、そろそろブレイクするタイミングまで待って、売りとか買いにまたベッドし始める方は、めっちゃ上手いです。
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PickUp編集部:
よくわかりました。しかし、トレンド変化のタイミングを待つという事は、しばらく何カ月も待つことがあるんでしょうか。
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ひろぴー:
そうですね。ちょっと昔はもう少し短期でやっていましたけど、今は仕事が忙しいので、もうほったらかしです。分析は日足とか週足で見てやればいいですし、エントリータイミングは4時間足でいいかなと思っています。

私の相場の基本戦略は今お話ししたとおりです。お察しのとおり、この考え方は為替でも株でも債券でも原油でも、全部に応用できます。

個人投資家におすすめ書籍と読む時期

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PickUp編集部:
現在の投資手法にたどり着くまでに、投資に関する本をたくさん読んだりしましたか。
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ひろぴー:
ええ読みましたよ。我が家の本棚はトレーディングの本ばっかりです。怪しげな人の本も、精神論もしっかり読んでます。 その中で役立ったものはいくつかあります。ただ、やはりトレード手法うんぬんというよりは経験・精神論の本が良かったですね。おすすめの1冊目は『敗者のゲーム』(チャールズ・エリス著)。2冊目は『マーケットの魔術師 』(ジャック·D シュワッガー 著)の第一版が好きですね。シリーズがいくつかありますけど。

ちなみに、この2冊はFXの中級者を目指す方におすすめです。中級者とは、1年間通してようやく成績がプラスになった人とか、資金100万円くらいで始めて利益が500万円を突破するぐらいのときに読むと、ちょうどいいと思います。勝てないうちは読んでも意味が分からないと思うので、初心者の方はピンとこないと思います。
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PickUp編集部:
初心者の方は、ひろぴーさんの水曜日のレポート「実践!FXトレードストラテジー」を読みましょう、ということでしょうか。
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ひろぴー:
まあそうですね(笑)。正直、初心者の方は私のレポートでも何でもよいので、トレード判断や手法を真似てみてまず収益をあげるっていう、そこからですね。いくつか試すと、ご自身にハマる手法やタイミングっていうのがあるので。投資の本を読みまくって、徹底的にまねてみる、それがファーストステージだと思います。もう、怪しげな人のでも何でもいいんですよ。とにかくまねて、やってみて、経験値を貯めることですね。勝つ経験値と負ける経験値の両方です。
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PickUp編集部:
変に我流でやり始めると、うまくいかないものですかね。
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ひろぴー:
うん、まずまねて、そこから我流を突き詰めればいいです。
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PickUp編集部:
成功体験をちゃんとつんでいかないといけないんですね。
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ひろぴー:
そうですね。成功体験も必要ですが、じつは失敗体験が多くないといけません。投資って、大きな失敗の回数を減らす努力をするという側面がありますから。
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PickUp編集部:
失敗体験を増やして、大きな失敗を減らす、ってどういう意味でしょうか。
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ひろぴー:
それはですね・・・

(続きは中編で)

PickUP編集部より

今回は、「ひろぴーの実践!FXトレードストラテジー」でお馴染み、ひろぴーさんにインタビュー!
若干幼稚園児で投資の才に目覚めたひろぴーさん。
次回の中編ではひろぴーさんの投資家としての成功持論を展開していただきますので、乞うご期待です!

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<ひろぴーの実践!FXトレードストラテジー>

インタビュー記事まとめ ↓↓↓
<投資の真髄がここにある!伝説のディーラー列伝>

ひろぴー
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。