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FX「ローテーションのドル売りとウクライナ危機の有事のドル買いがぶつかる」

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総括

FX「ローテーションのドル売りとウクライナ危機の有事のドル買いがぶつかる」

ドル円=113-118、ユーロ円=127-132 、ユーロドル=1.10-1.15


本日、ウクライナ時間朝からベラルーシで停戦交渉が開始する予定だが、ロシア・ウクライナの交戦は続いている。
 またプーチン大統領が「核抑止部隊の高度警戒態勢を命令した」ことで、緊張感が高まりドル買いが続いている。ただクロス円は先週終値比で円高となっている。

通貨ごとの注目ポイント

*円通貨5位(5位)、株価11位(10位)、年度末のリパトリと外貨買いが終われば4月からは季節的なドル売りも。外貨投信残高減少と輸出の伸びもチェック
 ドル円引き続き強くもなく弱くもなく、株価は弱い。株価が弱ければ日本の経済の活性度は落ちるが、政府はこれといった政策は打ち出してこない。さて貿易赤字と個人の外貨投信購入が円安の原動力であったが、少しリズムが変ってきた。貿易統計では、2月上旬の貿易統計が6727億円の赤字だが、輸出の伸びが27.3%、輸入の伸びが20.3%と昨年7月以来、輸出の伸びが輸入の伸びを上回った。まだ原油高やワクチンの需要もあり輸入も伸びるかもしれないので引き続き要ウオッチだ。外貨投信では1月の残高が12月から3.5兆円減少したことである。昨年は12.3兆円伸びていただけに大幅減が久々だ。
 3月はリパトリの円買い、年度末の外貨買いとトレンドの無い需給となるが、4月以降8月までは例年通り輸出のドル売り先行となる。
米利上げ、ウクライナ危機、コロナ感染者の増減でぶれることもあるが中期的には例年通りの季節的需給に従うだろう。今年のドル円は行儀よく基本的にはボリンジャーバンド2σの範囲内で動いている。
あまり上げても下げても思い込まず適度に利食いたい。ボリバン上限ではドル売り、下限ではドル買いをセンチメントに反して試みてもいい。


*米ドル通貨4位(6位)、株価(NYダウ)8位(11位)、ローテーションのドル売りとウクライナ危機の有事のドル買いがぶつかる
短期的材料には利上げ観測、弱い株価、ウクライナ危機がある。長期的には膨大な貿易赤字がある。今年は利上げ観測もあり投資家が米株を売って新興国へ資金を回すというローテーションの予想がありそれは予想通りの動きとなっている。株下落でドルが売られる。一方、ウクライナ危機という有事でドルが買われる場面がある。ドルは短期的に強弱材料があるゆえに年初来でも中盤を推移している。株価は利上げ観測が続き総じて弱い。また膨大な貿易赤字も続く。ドルが強いといっても、なかなか年初来で首位には立てないのは貿易赤字がある。
 利上げについては民間予測が年7回というのもあるが、FRBは少し緩めているようだ。ボスティック・アトランタ連銀総裁は、高インフレが持続すれFRBは年内に4回以上の利上げが必要になるかもしれないと述べたが、ロシアのウクライナ侵攻は状況を複雑にする可能性があり、世界および米国に与える経済・金融面での影響を見極めることになると指摘。ただし、現時点では3月の利上げに影響はないとの見方を示した。デイリー・サンフランシスコ連銀総裁は、政策引き締めサイクルの早い段階でバランスシートを前回よりも迅速に縮小すべきだが、そのプロセスは段階的かつ予測可能である必要があると述べた。バランスシートの縮小に着手するまでに2回ほどの利上げを望むとした。
 今週は2月雇用統計の発表がある。前回は事前のADP雇用統計が悪化したにもかかわらず非農業部門雇用者数は急増した。油断せず臨みたい。


*ユーロ通貨9位(7位)、株価12位(9位)DAX)、ロシア侵攻でのリスクあるも、経済指標も改善中、ゆっくりとテーパリングか
 ラガルドECB総裁が年内利上げを否定しなかったことで2月初めにユーロは年初来で2位まで浮上したが、先週末はロシアのウクライナ侵攻で7位へ下落した。先週はウクライナリスクで欧州通貨が弱かった。欧米はロシアに厳しい経済制裁を科すとしたが、ロシアと経済の結びつきが欧州はその影響が自らにも降りかかってくるので為替・株共に売り込まれた。
 ただ週末はウクライナ軍が優勢になり、和平会議開催の動きも出てきて、事態は収束する兆しもでている。
経済指標はいいものが続いた。2月のユーロ圏の景況感指数は114.0と、前月の112.7から予想以上に改善した。調査はロシアのウクライナ侵攻前に実施した。2月のユーロ圏サービス業景況感指数は13.0と、前月の9.1から上昇。小売業の景況感指数も5.4と、前月の3.7から改善した。製造業景況感指数は14.0で、前月の13.9から上昇。ただ消費者信頼感指数はマイナス8.8と、前月のマイナス8.5から唯一悪化した。
独IFOの2月業況指数は大幅改善で98.9となり、上方改定された1月の96.0から上昇した。ECBでは、インフレ圧力の増大を踏まえ、緩やかなペースで金融政策の正常化を開始すべきという認識が出てきた。
経済活動が危機前の水準に回復し、労働力不足の問題が差し迫り、エネルギー価格に構造的な圧力が及ぶ中、次の景気循環に対応するために金融政策余地の再構築を始める必要がある。


*ポンド通貨8位(4位)、株価4位(5位)、利上げ観測高いがロシアリスクで弱い
 英中銀は金融引き締め継続を示唆し、資源価格は上昇するもポンドはウクライナ危機を悲観して下落した。ロシアと経済的結びつきが強いのはやはり欧州であり、ロシアへの経済制裁は欧州の経済活動の障害ともなるからだろう。ポンドだけではなく、ユーロ、スイスの欧州通貨も先週は下落した。これがロシアリスクだろう。
 一方、金融引き締めの流れは変わらない。英中銀ベイリー総裁は、インフレ率が再び中銀の予測を上回る明確なリスクがあると述べた。英中銀は、4月にインフレ率は30年ぶり高水準となる7.25%前後に達し、ピークを付けると予想している。エネルギー価格の上昇が背景にあるとした。ベイリー総裁は、前例のないほどのエネルギー価格の高騰を受けて賃金が上昇し、企業がそのコストを消費者に転嫁すれば、明らかに英中銀のインフレ予想を上回るリスクがあると述べた。ラムスデン副総裁は、向こう数カ月で金融政策を一段と緩やかに引き締めることが適切となる公算が大きいと指摘。
 市場では英中銀は3月17日の金融政策委員会で追加利上げを決定するとの見方が織り込まれている。
 さてIMFは英中銀に対し、金融緩和策の縮小方針について明確に情報発信するよう求めた。中銀にはここ数カ月の市場との対話を巡り批判的な声が出ていた。また、高インフレと英国のEUは今後数年にわたり、英経済の成長を下押しする可能性があると指摘した。


*豪ドル通貨7位(10位)、株価9位(8位)、賃金上昇、資源価格上昇、高インフレで3Q利上げ観測強まる
 2月はNZドルとともに強い。米利上げ観測だけでは上昇せず1月は最弱通貨の一つであったが、ウクライナ危機と経済指標の改善、豪の利上げ観測前倒しで上昇した。ウクライナ危機でロシアに経済制裁が課されると豪産出の天然ガスなどの価格の上昇が予測される。他の資源価格の上昇も豪ドルを支えた。また4Q賃金指数は利上げの指針となる3%には達しなかったが、前年同期比では2.3%の上昇で3Qの2.2%から伸びた。前月比では0.7%上昇で2013年終盤以来の大幅な伸びとなった。労働市場が急速に引き締まり、労働者の獲得競争が激化した。賃金決定で従業員側の力が強くなっていることで、賃金の伸びは2Qまでに3%、年末までに3.5%に達するとの見方が出てきた。これでRBAが3Qに政策金利を引き上げる予想が強まった。今週の政策金利は据え置き予想だが3Qに政策金利を0.15%引き上げて0.25%にするとの見方が出てきた。
引き上げが実施されれば約10年ぶりになる。基調インフレ率は昨年4Qに2014年以来の高い伸びとなり、中銀が予想していたほど上昇が一過性でも小幅でもないことが示唆された。中銀は失業率を4%以下にすることや十分な賃金上昇の目標を掲げ、過去最低水準の低金利継続を正当化してきた。現在は労働市場が逼迫しインフレが上昇して、利上げが近いことを示唆する状況になっている。
 今週は政策金利他に小売売上、経常収支、GDP、住宅建設許可、貿易収支と豪ウィークでもある。


*NZドル通貨11位(11位)、株価13位(13位)、1月最下位、2月首位、年初来ではまだ11位
 回復基調にある。1月は通貨最弱であったが、2月はここまで月間首位、総合ではまだ11位だが、1月末の対円3.91%安から。1.13%安まで下げ幅を縮小してきた。NZ中銀は、予想通り政策金利を0.25%引き上げ、1.0%とした。インフレや住宅市場過熱の抑制を目指す中、3会合連続で引き上げ、新型コロナウイルスのパンデミック前の水準に戻した。今後引き締めを加速する可能性も示唆した。
大規模資産購入プログラムの下で保有する債券について、償還や管理された売却を通じて段階的縮小を開始する方針も明らかにした。債券償還資金は再投資せず、保有高を年50億ドルのペースで減らす。
政策金利の見通しも引き上げた。2023年3月時点の政策金利は2.57%、24年末は3.35%と予想。昨年11月の予測は23年3月時点が2.3%、24年末は2.6%だった。委員会では0.5%の利上げも検討されたようだ。
オア総裁は「今後、より大幅な利上げを実施する可能性を排除しない。市場がどう反応するか次第だ」と述べた。世界的な供給制約の影響でインフレ率は5.9%と、中銀の目標レンジ(1-3%)の上限のほぼ2倍の水準。失業率は過去最低水準で、住宅価格は歴史的高値圏にある。またアーダーン首相が、新型コロナウイルスのオミクロン株の流行がピークを越えたらワクチン接種やソーシャルディスタンスの措置を緩和すると述べたことも経済活動の正常化に繋がりNZドルを支えた。

テクニカル分析

*ドル円「ボリバン往復運動。雲を嫌って反発」
日足、ボリバン3σ上限から下落、2σ下限まで下落して急反発。2月10日-25日の下降ラインが上値抵抗。2月24日-25日の上昇ラインがサポート。5日線上向く。
週足、上昇は2月7日週にボリバン2σ上限にも抵抗されたが先週、再び上限へ向かう。2月7日週-21日週の下降ラインが上値抵抗。1月24日週-2月21日週の上昇ラインがサポート。
月足、ボリバン2σ上限から下落も20か月線から反転。12月-11月の上昇ラインがサポート。雲の上。
年足、2021年は6年ぶり陽線。15年-20年の下降ラインを上抜く。20年-21年の上昇ラインがサポート。15年-21年の下降ラインを上抜く。


*ユーロドル「ボリバン3σ下限から急反発も、依然ボリバン下位」
日足、ボリバン3σ下限から急反発もまだボリバン下位。2月24日-25日の下降ラインが上値抵抗。2月24日-25日の上昇ラインがサポート。5日線下向き、20日線上向き。
週足、ボリバン下限から急反発もボリバン中位を越えず。2月7日週-21日週の下降ラインが上値抵抗。サポートはボリバン2σ下限。
月足、2月はボリバン下限から上昇一時雲の上に出る反落。20年3月-22年1月の上昇ラインがサポート。21年1月-5月の下降ラインが上値抵抗。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。20年‐21年の上昇ラインを下抜いている。17年-20年の上昇ラインがサポート。14年‐21年の下降ラインが上値抵抗。


*ユーロ円「ボリバン2σ下限から急反発もボリバン中位に届かず」
日足、ボリバン2σ下限を下抜いたが急反発、雲の上、ボリバン中位に届かず。2月24日-25日の上昇ラインがサポート。2月23日-25日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、2月7日週の長い上ヒゲで一時128円を割るも急反発、ボリバン中位まで戻す。12月20日週-2月21日週の上昇ラインがサポート。2月7日週-21日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、1月の陰線から2月第1週は陽転。ただ上ヒゲが長くなったきた。ボリバン中位から反発。21年10月-11月の下降ラインを上抜く。21年12月-22年1月の上昇ラインがサポート。
年足、2年連続陽線。20年-21年の上昇ラインを下抜く。14年-21年の下降ラインが上値抵抗。12年-20年の上昇ラインがサポート。


情報提供元:FX湘南投資グループ
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