ロシアによるウクライナ侵攻を巡る軍事的緊張が高まっている。
トルコリラ/円はウクライナ問題に対して最も脆弱な通貨ペアのひとつと考えられるため、情勢の変化には特に注意が必要だろう。仮にウクライナで軍事衝突が起きた場合、リスク回避の動きが強まりやすい事が第1の理由だが、天然ガスや原油などのエネルギー価格の高騰が予想される事も大きなポイントだ。トルコは資源を海外からの輸入に頼っており、エネルギー価格の上昇は同国の経済を圧迫する要因になりやすい。
48%に達した同国のインフレ率はさらに上昇して制御不能になる公算が大きいだろう。ウクライナ問題は、リスク回避の円買いとトルコ経済の悪化を睨んだリラ売りが同時に発生するリスクをはらんでいると考えられる。
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