<第152回調査>2022年1月28日
外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。
調査実施期間
2022年1月21日(金)13:00~2022年1月25日(火)24:00
調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。
調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は753件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。
問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください
問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
問4:今後1カ月間のポンド/円相場の見通しについてお答えください
問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか
問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか
問7:今為替相場の日足チャートにおいて、移動平均線の期間として最も重視するのは次のうちどれでしょうか
今後の調査実施計画及び公表方針
問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください
「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が45.4%であったのに対し「円高・米ドル安方向」と答えた割合は33.3%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△12.1%ポイントとなり、前月の△35.7%ポイントからプラス幅が縮小した。調査期間前後の米ドル/円相場は米連邦公開市場委員会(FOMC)がタカ派姿勢を一段と強めるとの警戒感や、ウクライナ情勢の緊迫化を巡る懸念などから市場心理が悪化する中、一時113.40円台に下落する弱含みの展開となった。ウクライナ情勢はともかく、FOMCを巡っては早期利上げへの期待と、過剰な引き締めによる景気失速への懸念が交錯しているようだ。そうした中で、個人投資家の米ドル強気・円弱気見通しが後退したと考えられる。
また、今後1カ月の米ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が170.00円、最安値が91.00円となり、高値の平均値は115.70円、安値の平均値は112.78円であった。なお、高値の中央値は115.50円、安値の中央値は112.80円だった。個人投資家は米ドル強気・円弱気の見通しを維持しているが、1月4日に付けた5年ぶり高値116.35円前後の更新は難しいと見ているようだ。
問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が27.2%であったのに対し、「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は38.5%であった。この結果、「ユーロ/円予想DI」は▼11.3%ポイントとなり、前月の△2.2%ポイントからマイナス圏に低下した。調査期間前後のユーロ/円相場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)がタカ派姿勢を一段と強めるとの警戒感や、ウクライナ情勢の緊迫化を巡る懸念などから市場心理が悪化する中、一時128.25円前後まで下落して約1カ月ぶりの安値を付けた。ウクライナ情勢の緊迫化はユーロ圏のエネルギー供給への不安にもつながる。そうした中で、個人投資家はユーロの先安観を強めつつあるようだ。
また、今後1カ月のユーロ/円相場の高値と安値の予想については、最高値が160.00円、最安値が100.25円となり、高値の平均値は131.55円、安値の平均値は126.68円であった。なお、高値の中央値は131.25円、安値の中央値は127.50円だった。予想中央値で見ると、相場見通しほどには弱気に傾いていない事が分かる。
問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が34.1%であったのに対し、「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は32.3%であった。この結果、「豪ドル/円予想DI」は△1.8%ポイントとなり、前月の△18.3%ポイントからプラス幅が縮小した。調査期間前後の豪ドル/円相場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)がタカ派姿勢を一段と強めるとの警戒感や、ウクライナ情勢の緊迫化を巡る懸念などから市場心理が悪化する中、一時80.69円前後まで下落して約1カ月ぶりの安値を付けた。そうした中で個人投資家の豪ドル強気・円弱気姿勢はやや後退したと見られるが、豪中銀(RBA)の利上げ期待などを背景に、弱気に転じる事はなかったようだ。
また、今後1カ月の豪ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が150.00円、最安値が62.50円となり、高値の平均値は84.64円、安値の平均値は80.30円であった。なお、高値の中央値は84.15円、安値の中央値は80.00円だった。個人投資家の豪ドル/円に対する先高観は薄れつつあるが、80円の大台を割り込むとの弱気見通しは少ないようだ。
問4:今後1カ月間のポンド/円相場の見通しについてお答えください
「今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し」については、「英ポンド高・円安方向」と答えた割合が33.5%であったのに対し、「円高・英ポンド安方向」と答えた割合は32.0%であった。この結果、「ポンド/円予想DI」は△1.5%ポイントとなった。調査期間前後の英ポンド/円相場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)がタカ派姿勢を一段と強めるとの警戒感や、ウクライナ情勢の緊迫化を巡る懸念などから市場心理が悪化する中、一時152.90円前後まで下落して約1カ月ぶりの安値を付けた。コロナ禍でのパーティ疑惑でジョンソン英首相の進退が取りざたされている事も英ポンドの重しになったと見られる。もっとも、そうした中で個人投資家の相場観は、弱気に傾くことなくほぼ中立だったことになる。こちらも英中銀(BOE)の利上げ期待が下支えした可能性があろう。
また、今後1カ月の英ポンド/円相場の高値と安値の予想については、最高値が195.50円、最安値が100.00円となり、高値の平均値は157.42円、安値の平均値は152.52円であった。なお、高値の中央値は157.01円、安値の中央値は152.80円だった。英ポンドの下値の堅さを見込む個人投資家が多い事が分かった。
問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか
今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「米ドル」と答えた割合が45.8%と最も多かった。次いで「円」が20.8%、「英ポンド(6.9%)」、「豪ドル(6.2%)」、「ユーロ(4.8%)」、「メキシコペソ(3.5%)」などと続いた。問1の結果からも窺えるように個人投資家の米ドル強気姿勢はいくぶん弱まっている。しかし、他に「買いたい通貨」が少ないことから、米ドルに対する選好度は大きく低下しなかったと考えられる。米ドルを選んだ理由を尋ねたところ「FRBの利上げ」や「金利上昇が見込める」として金融政策面の優位性を挙げる声が多かった。2番手の円については「ウクライナ情勢」や「株安」などを理由に、安全資産として上昇するとの回答が目立った。
問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか
今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「円」と答えた割合が33.9%と最も多かった。次いで「米ドル」が17.7%、「ユーロ(13.5%)」、「トルコリラ(11.7%)」、「英ポンド(6.9%)」、「中国人民元(5.6%)」などと続き、問5の「買いたい通貨」に比べると回答が分散した。円を売りたい/弱くなる通貨として挙げた理由については「円は以前より安全通貨としての役割が薄れている」との声や「日銀の金融緩和が継続する」との見解が多かった。3位のユーロや5位のポンドに関しては「ウクライナ情勢」を挙げる向きもあった。6位の中国人民元を選んだ向きからは「オリンピック終了で元高も終了」との声や「恒大問題などで不動産バブルが崩壊」などとする意見が出ていた。
問7:今為替相場の日足チャートにおいて、移動平均線の期間として最も重視するのは次のうちどれでしょうか
今回の特別質問として「為替相場の日足チャートにおいて、移動平均線の期間として最も重視するのは次のうちどれでしょうか」と尋ねたところ、「20日(21日)」が41.8%と最も多かった。次いで「5日」が15.3%、「200日」が10.0%と続き、以下「10日(9.8%)」、「75日(8.8%)」、「100日(4.8%)」の順になった。「その他」は6.2%だった。20日移動平均線を重要視する個人投資家が突出して多い事が分かる。テクニカル分析には、ある指標について注目する人が多ければ多いほどチャートポイントとして機能しやすいという考え方がある。これを踏まえると、20日移動平均線を軽視する事はできないと言えるだろう。「20日(21日)」を選んだ理由としては「およそ1カ月の流れや傾向が掴みやすい」などと、期間が適当とする趣旨の回答が多かった。また、「ボリンジャーバンドのミドルラインで、市場参加者の多くが注目しているから」など、注目度の高さを理由とする回答も目立った。
今後の調査実施計画及び公表方針
本調査も第152回目となりました。調査開始から12年が経過し、データの蓄積が進んできました。今後については、毎月定点観測で実施する調査結果を基に、予想DIの時系列比較から見出せるFX投資家の相場観の変化やその傾向などのほか、中長期的な視点に基づいたFX投資家の投資スタイルの変化などの考察も進めて行きたいと考えています。なお、毎月の本調査においては、公表扱いとしている質問項目及び回答結果の他に、「投資家の属性」、「取引頻度」、「取引規模」、「取引時間帯」、「投資選好」など、投資家実態を把握するために必要な各種の質問項目も設けて集計しています。それらの回答結果を用いた投資家の実態報告や属性別のクロス・セクション分析等については、当研究所が1年に1回、毎年年央以降に公表する「外為白書」で紹介する予定です。
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