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FX見通し「注目のRBA理事会。利上げ見通し示さなければ豪ドルは叩き落される?」週刊為替レポート ハロンズ 豪ドル/円、NZドル/円 2022年01月29日

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▼今週の振り返り
▼注目のRBA利上げ開始時期の前倒しは?
▼高騰する原油価格
▼ウクライナ情勢懸念
▼テクニカル的には…
▼1/31 週のイベント
▼一言コメント

注目のRBA理事会。利上げ見通し示さなければ豪ドルは叩き落される?

今週の振り返り

ウクライナ情勢への懸念や25、26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に米国株を中心に株式相場は大荒れ。24日にはNYダウ平均が一時1100ドル超下落したことで豪ドル円も80.69円まで下落しましたが、その後ダウ平均がプラス圏まで持ち直したことで豪ドル円も81円台半ばまで買い戻されました。25日に発表された豪2021年10‐12月期四半期消費者物価指数(CPI)は前年比+3.5%(予想:+3.2%、前回:+3.0%)と加速。豪準備銀行(RBA)が重視するトリム平均(値動きの大きい上下15%の項目を除外したもの)も+2.6%(予想:+2.3%、前回:+2.1%)となり、RBAのインフレ目標(2~3%)の中央値をも超える伸びとなりました。RBAは前回2021年12月の金融決定会合の声明で「コアインフレ率が2.5%に達するのは2023年」と予想していましたが、予想を大幅に上回るペースでこれを達成しました。CPI発表後には豪の利上げ開始時期の前倒し観測が高まり豪ドルは買われましたが、日経平均株価が大幅に下落した影響もありその後は伸び悩みました。26日のNY時間(日本時間27日早朝)に発表された米FOMCでは政策金利は据え置かれたものの、利上げ時期が近いことと、量的引き締め(QT)についても「利上げ開始後に始める」にとどまりました。しかし、その後のパウエル議長の定例記者会見が予想よりもタカ派的だったと受け止められたことから、米利上げペースが予想より早くなるとの思惑が浮上し米ドル買いが強まりました。豪ドル、NZドルはともに米国株を中心に乱高下する株価に振り回される結果となりましたが、米金融引き締め警戒からの米ドル買いやウクライナ情勢への警戒感から市場全体がリスクオフに傾斜していることから上値の重い展開となりました。

注目のRBA利上げ開始時期の前倒しは?

来週は1日にRBAの金融政策会合が開催されます。「政策金利は0.10%で据え置き。」、「2月中旬まで週40億豪ドルとしていた資産買入れプログラムを終了する。」と言うのが、市場予想となっています。その他に市場が注目しているのはRBAの利上げ開始時期に関してです。RBAは利上げに関して「辛抱強く対応する用意がある」とした12月の声明から変化があるかどうかです。25日に発表されましたCPIは前述の通りかなり強い結果となり、市場では6月の利上げが織り込まれています。RBAは明確な時期に関しては示していないので、ここに市場との意識のギャップが生じています。米国は3月からの利上げがほぼ決まっていて、2022年の利上げ回数は5回とも6回ともいう予想となっています。英国は既に昨年12月から利上げを開始し、EUも年内開始の予想。隣国NZは昨年10月から既に2回利上げを行い次回会合(2月23日)にも追加利上げ予想。オーストラリアと産業構造の似ているカナダも3月からの利上げ開始が織り込まれました。今回の会合でRBAが2022年内に利上げを開始するといったメッセージを発さなければ豪ドルは多くの通貨に対して売られることとなりそうです。

高騰する原油価格

アラブ首長国連邦(UAE)やサウジアラビアへのイエメン親イラン派組織の脅威やウクライナ情勢への懸念などを背景に原油の供給懸念が強まっており、原油価格が87ドル台まで上昇してきています。2日にOPECプラス会合が開催されますが、今回も日量40万バレルの減産幅縮小(増産)が決定されそうです。仮に減産幅が縮小したとしてもアフリカ最大の原油埋蔵量を誇るリビアでは政権を巡る治安情勢の悪化から生産量が激減しています。中東情勢の悪化も手伝い原油価格の見通しは不透明となっています。原油価格の上昇はほかのエネルギー価格や資源価格の上昇につながるので、豪ドルにとっては支援材料となりそうです。

ウクライナ情勢懸念

ウクライナ情勢への地政学リスクは警戒レベルのままです。米国などの西側諸国は今後もロシアとの交渉は継続しますが、元々自分勝手な理論で事を運んできたロシアですので簡単に解決に向かうとは考えられません。ウクライナ情勢が悪化、最悪のことが起こると、地政学リスクのほかにもドイツを始めとした欧州のエネルギー不足懸念が強まります。その場合はエネルギー価格は上昇しますが、リスク回避の観点から米ドルや日本円が買われやすくなりますのでご注意ください。

テクニカル的には…

昨日(1/27)の終値で一目雲下限を下抜けたため、①ローソク足が雲の下、②転換線が基準線を下抜ける、③遅行線がローソク足を下抜けると、三役逆転が発生、売りのサインが点灯しました。下値は節目となる80.00円を下抜けると昨年12/3安値の78.784円まではこれと言ったサポートもない。他方で、上値は執筆時時点では一目雲下限がレジスタンスとして機能している。同様に1/14以降レジスタンスとして機能している転換線とともに上値目途となりそうです。

【豪ドル/円 日足チャート 一目均衡表】

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出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:
AUD/JPY:78.50-82.50、NZD/JPY:74.50-77.00

1/31 週のイベント:

01/31~02/06 中国 旧正月で休場
02/01 (火) 06:45 NZ 12月貿易収支
02/01 (火) 09:30 豪 12月小売売上高(前月比)
02/01 (火) 12:30 豪 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表
02/02 (水) 06:45 NZ 10-12月期四半期就業者数増減(前期比)
02/02 (水) 06:45 NZ 10-12月期四半期失業率
02/03 (木) 09:30 豪 12月住宅建設許可件数 (前月比)
02/03 (木) 09:30 豪 12月貿易収支
02/04 (金) 06:45 NZ 12月住宅建設許可件数(前月比)
02/04 (金) 09:30 豪 豪準備銀行(中央銀行)、四半期金融政策報告


執筆:中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka

一言コメント:

テレワーク実施率が2020年5月以降最低と言う記事を読みました。憶測ですが、テレワークをしない分通勤時間をラッシュアワーの前後にずらしている模様。私も出社時の電車を2本早めたのですが、その方が混んでました。6時前なので凄く混んでるわけではないですが…(汗)


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