今月のドル/円、クロス円は経済指標をおおよそ無視して勝手に値動きをして参りました。
ひたすら上昇を続けて、多くのクロス円は週足、月足レベルで重要レジスタンスラインを突破、いずれも堅調に推移しております。
先週末の参院静岡補選の自民党の敗北は金融市場にとってもややショッキングだったようです。
日本株が下がり、日本円が売られ、珍しい現象となりました。
今週末に控えた解散総選挙は、自民党は苦戦を強いられるかもしれません。
コロナショックのストレスは測り知れず、ドイツの選挙を見ていてもあれだけ安定した国で政治的な収集がつかない状況が続いていることを考えますと、簡単にはいかないような気がしております。
ただし、自民党が快勝したとしても、単独過半数割れとなったとしても、クロス円についてはいずれにしても上昇継続かな、と考えております。
理由としては、自民党快勝→リスクオン→株高、ドル/円・クロス円高
自民党単独過半数割れ→リスクオフ、日本株売り、日本円売り→ドル/円・クロス円上昇
このように考えております。ちなみに今週の月曜日は後者の現象でした。
つまり、どちらに転んでも現在のクロス円は最終的に上昇パターン継続で個人的には考えているわけです。
目次
▼カナダ/円月足ネックライン超え!
▼英国は来月の利上げはおおよそ織り込み済み?
▼コロナ感染者ピークアウト?豪ドル買いはあり!?
カナダ/円月足ネックライン超え!
まずは先週同様にカナダ/円です。ポジショントークして、91円台で拾ったものがあるのですが、91.60円の月足サポートライン手前で拾ったものになります。
次のターゲットは93円(前回高値)であり、このレジスタンスラインを突破できますと、視界良好100円がターゲットとなるでしょう。
カナダは9月の消費者物価指数は前年同月比4.4%と高水準でした。お隣米国では5.4%のため、徐々に追いついていく流れで予想します。
主要通貨先進国の中では、米国が最もCPIが高い状況でして、続いてカナダが2番目に高い状況です。
またカナダは資源国通貨であり、利上げや通貨高は国益にも繋がりやすいため、多少の通貨高政策には抵抗がありません。また住宅価格もかなり高騰気味ですから、先進国の中でも金融引締に最も抵抗が少ない国と個人的には考えます。
こんばんはカナダ中銀の政策金利発表ですが、コンセンサスは利上げなし、テーパリング縮小幅無しから、多少の縮小幅ありというのが大方予想です。(週20億CAD維持or週10億CADに減額一部予想あり。)
先進国の中ではいつも先陣を切ってくる傾向が強いカナダですので、個人的には今晩の経済指標には期待をしております(笑)
英国は来月の利上げはおおよそ織り込み済み?
ポンド/円週足分析に移ります。
英国ガス会社が10社以上も倒産してしまうなど、輸入燃料高が続く英国です。
さらにコロナ感染は拡大傾向にあり、雲行きが怪しくなってきた英国経済ですが、通貨は堅調です。
消費者物価指数はカナダほどではない、+3.1%(前年同月比)ですが、こちらも燃料高からくるCPI上昇は避けられないでしょう。
北海ブレンド価格も高い水準で維持しており、MPCメンバーもここ最近タカ派発言が増えてきました。
コロナ感染者拡大と板挟みな状況ですが、11月の利上げの有無には注目が集まります。
金利市場では既に0.1%→0.25%をかなり織り込んでいるため、そこまで積極的には買いにいきたくない現状ですが、テクニカル的には156.60のレジスタンスラインをクリアに超えておりますから、中長期的に見るとやはり買い目線は外せません。
ひろぴー的には、ポンドをこれから打診買い程度にポジションを押さえて買い向かう予定でして、サポートライン156.60をバックにスイングポジションを作っていきたいイメージです。
コロナ感染者ピークアウト?豪ドル買いはあり!?
最後に、豪ドル/円もご紹介しておきます。
同じく週足です。85.80円の週足レジスタンスラインを突破してきております。
次なるターゲットは89円となるでしょう。
やはり、こちらのクロス円も重要レジスタンスラインを突破してきており、3年ぶりの高値圏です。
石炭価格高騰は一服感があるものの、やはり燃料不足はこれから北半球で数カ月まだまだ課題になると思われます。
豪ドル/円も年末に向けてここから更に高値を更新していくイメージです。オーストラリアの新型コロナ感染状況は拡大傾向にありましたが、ここ10日間個人的な分析になりますが、ピークをつけて少し右肩下がりの傾向があります。
またオーストラリアも感染拡大を長らく抑え込んでいたこともあり、ワクチン接種が進んでおりませんでしたが、日本同様に急激な接種率を実現しております。
ネット検索ですが、昨日現在で2回接種を終えた人口が61%を超えてきており、近々70%に到達してくると考えます。このように考えますと、これからオーストラリアの感染は減少し、資源高の恩恵も受けて経済が大きく好転すると個人的には考えます。
ですので、豪ドル買いはこれから年末にかけてさらなる上昇が見込めるように考えます。
本日も、クロス円中心の中長期予想でお送り致しましたが、1~3カ月を狙った週足、月足トレードは十分ワークする可能性があると考えてご紹介させて頂きました。
ご参考ください。
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FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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