FX「また？利下げ見送ればトルコ中銀総裁は更迭の危機！」トルコリラの焦点

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足元のトルコリラ/円相場は、予想外の利下げで9月に付けた12.399円前後の安値こそ割り込んでいないものの、12.500円を挟んだ下値もみ合いの局面にある。リラは対ドルでは過去最安値を更新したが、対円ではドル/円の上昇に支えられて下げ渋っている。

先週8日には、トルコのエルドアン大統領とカブジュオール中銀総裁の不和が報じられた。関係筋によれば「カブジェオール総裁に期待されていたのは速やかな利下げだった。にもかかわらず、政策金利は数カ月も維持された」「この問題を巡って相当な不快感があり、エルドアン大統領はカブジェオール総裁ともはや頻繁に会ってもいない」との事だ。

こう報じられた以上、トルコ中銀としては来週21日の金融政策決定会合で追加利下げに動かざるを得ないだろう。仮に、利下げを見送ればカブジュオール総裁が更迭されるリスクが大幅に高まる事になる。いずれにせよ、リラの上がり目は薄く下値不安がくすぶり続ける公算が大きい。なお、トルコでは外貨準備が一時より増加している事から、リラが急落する局面では、当局が買い介入に動く可能性もある。ただ、ファンダメンタルズに逆らう為替介入の効果は、あくまでも一時的と考えられる。

【トルコリラ/円(TRY/JPY) 日足】

トルコリラ