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インフレ上昇、経常収支が黒字に、外貨準備の増加が救い こじっかり

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総括

インフレ上昇、経常収支が黒字に、外貨準備の増加が救い こじっかり

通貨最下位、株価15位
予想レンジ トルコリラ/円 12.0-13.0

(ポイント)
*9月利下げ後はトルコ国民のリラ買いドル売りが入ってリラ相場も下げ止まった
*利下げ後も、インフレ上昇続く
*8月経常収支が黒字となった
*7月経常収支は改善 観光収入増加
*外貨準備も増加中
*報道された大統領と中銀総裁の軋轢はない
*9月の製造業PMIは52.5に低下した
*8月貿易収支は42.6億ドルの赤字
*米、トルコに対抗措置警告 ロシア製ミサイル購入で
*政策金利は1%引き下げられ18.0%となった
*中銀は政策金利のベンチマークをコアインフレに変更した(リラは下落)
*中銀、外貨預金準備率を2.0%引き上げ
*政府の見通しによると、今年末時点のインフレ率はプラス16.2%
*今年の国内総生産(GDP)伸び率は9%の見通し
*大統領は利下げを要求している
*今年は月別に見れば最強が3回、最弱が3回と乱高下している。
*コロナ感染者は増加
*大統領支持率低下

(リラを売っていたのはトルコ人、9月末に利食いのリラ買い)
 トルコの居住者が保有する外貨・貴金属は10月1日までの1週間で25億ドル減少し、2326億8000万ドルとなった。先月のトルコ中央銀行の予想外の利下げを受けて、リラが対ドルで最安値に下落する中、トルコ市民が利益確定の売りを出した。
居住者の外貨・貴金属保有高は、過去数年、増加が続き、先月には2380億ドル超と、過去最高を記録していた。
市民の間では、2桁のインフレとリラ安を受けて、資産を守るために外貨を購入する動きが広がっていたが、利下げ後のリラ安を好機ととらえた市民が、安値で購入した外貨を売却している。
 ちなみに日銀資金循環統計での個人の外貨預金残高は7.9兆円(700億ドル)。トルコの3分の1だ。トルコの人口は8400万人。

(利下げ後も、インフレ上昇続く)
 不安要因多いが2週連続で下げ止まっている。9月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比19.58%と、2019年3月以降で最高になった。予想をやや下回った。中銀は政策金利を18%に引き下げており、実質金利のマイナス幅が一段と拡大した。中銀が9月に政策金利をインフレ懸念がありながら1%引き下げて18%にしたのは、金利決定のベンチマークを総合インフレから3か月連続低下しているコアインフレに変更したからだ。おそらくエルドアン大統領の利下げ圧力に応じながら、市場の信頼を失わないようにした中銀の苦肉の策であった。ただ市場は理解せず、トルコリラが下落しインフレ懸念が再燃した。さらに9月のコアインフレは4か月ぶりに16.76%から16.98%へ上昇した。利下げをする要因がなくなってしまった。公式インフレ目標は5%。

(朗報が二つ)
一つはは外貨準備が増え続けていることだ。10月1日付けで832億ドル。今年の5月は400億ドル台であった。万が一のためのリラ買い介入資金となる。
 もう一つは8月経常収支が5.28億ドルの黒字となったこと。黒字となるのは2020年10月(改定値)以来。予想は1億ドルの赤字だった。
中銀は、黒字転換したのは、財収支の赤字が27.57億ドルに縮小するとともに、サービス収支の黒字が40.76億ドルに拡大したのが主な要因。
前年8月の経常収支は40.68億ドルの赤字。今年8月まで1年間の経常赤字は230.33億ドル。

(8月雇用統計)
8月失業率は12.1%、7月は12%。労働参加率は51.2%、7月は51.2%でほぼ変らず

(大統領と中銀総裁の軋轢はない)
 先週はエルドアン大統領が、カブジェオール中銀総裁に対する信頼を失っているという報道があったが、政府はこれを強く否定した。報道「エルドアン大統領が、カブジェオール中銀総裁に対する信頼を失っている。前任者を解任した上で起用してから7カ月も経っていないが、ここ数週間はほとんどやり取りもないという。中銀が利下げを先月まで遅らせたことに大統領は不満を抱いている」というものであった。

(米と対立続く。ロシアからミサイル購入問題)
 米国はトルコがロシア製の地対空ミサイルを追加購入した場合に対抗措置を検討すると警告した。NATOが脅威とみなすロシアと軍事協力を深めないよう促した。米国は「あらゆる機会を通じてトルコにロシア製の軍事装備品を追加購入しないよう促してきた。トルコがそのような方向に動いた場合の報いを明確にしていく」と述べ、対抗措置を警告した。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

ボリバン中位まで回復

日足、 ボリバン2σ下限から小反発。9月7日-10月11日の下降ラインが上値抵抗。9月27日-10月11日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
 週足、ボリバン2σ下限まで下落して小反発。8月30日週-9月6日週の下降ラインが上値抵抗。9月27日週-10月4日週の上昇ラインがサポート。雲下。
月足、7月、8月は連続陽線も9月は7月-8月の上昇ラインを下抜く。3月-9月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン2σ下限は11.575。
年足、6年連続陰線。今年は僅かながらも陽線スタートも中銀総裁の電撃解任で陰転。18年-20年の下降ラインが上値抵抗。

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メルハバ

トルコがパリ協定批准 G20では最後

 トルコ国会は10月6日、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」を批准した。トルコは「負担が不公平だ」として自国の取り扱いについて見直しを主張してきた経緯があり、G20の中では最後の批准国となった。
 トルコは2016年に協定に署名したものの、温室効果ガス削減などでより大きな負担が求められる「先進国」の枠組みに分類されていることを問題視。今月末から英グラスゴーで予定される国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)を前に関係者と協議を進め、「先進国」から外すよう要請してきた。


情報提供元:FX湘南投資グループ
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