今晩はFOMCですが、イギリスとカナダでもCPIの発表があります。 先日、米国のCPIは前年同月比+5.0%と大きく上振れしましたが、他国も同様に波及があるでしょうか? 昨年の5月との比較なので、大きく乖離することは当然且つ一過性のものとして捉えられそうですが、この認識を甘く見積もったため、大きなインフレに成長してコントロールを失敗した中央銀行は数しれず。 インフレ体質の通貨をクロス円で中期的に保有する戦略で特に問題はないと考えております。
しかしながら、先週の米CPIは好結果にも関わらず、ドル円は下げてしまいました。 おそらく織り込み済みからくる売りだったものと思われます。 もしかしたら、今晩の英CPIや加CPIが好結果でも大して通貨高にならないかもしれません。 一時的にセルザファクトの動きになった場合でも下落したところは買い場だと考えております。スイングポジション継続の目線に変更はありません。 今日はポンド円からチャート分析をはじめます。
目次
▼水星逆行からノントレンド
▼ネックラインブレイクを待ち
▼FOMCはハト派を徹するか?
▼ウェッジ相場
水星逆行からノントレンド
ポンド円4時間足です。 5月末から水星逆行期間に突入しましたが、見事なレンジ相場です。 サポートが引けるポイントを少しブレイクした動きはおおよそ騙しとなり、価格を戻し155円中心で停滞しております。 昨日は一時155.50近辺まで上値を伸ばしたのですが、欧州時間から軟調に推移。154.50円まで一時急落し、そしてまたすぐに価格を戻して結局は155円に戻しました。 何故か統計通りの値動きとなっております。
逆行期間は来週水曜23日まで続きますので、それまではトレンドレスかもしれませんが買いポジション継続です。 月足トレードですので、次の押し目買いは153.50円あたりのサポートからとなります。 月足を今一度チェックしておきます。
ネックラインブレイクを待ち
ポンド円の月足です。 以前もご紹介した月足チャートですが、繰り返しお伝えしておきます。 白線で示したネックライン上にをブレイクすると長期トレンド転換となります。 月足レベルで大きなダブルボトムが完成しますので、この7年間形成したボトム相場から脱出となるでしょう。 短期的に夏以降は160円方向に向かうと考え、中長期的には170,180円方向で考えておりますことを重ねてお伝えしておきます。
このシナリオ達成のための経済指標的な条件ですが、
・英国CPIの上昇
・CPI上昇から来る、BOEの利上げサイクル入り
・北海ブレント(原油)価格の上昇
・住宅価格の上昇
以上、大きく分けて4ポイントになります。
FOMCはハト派を徹するか?
さて、もう一つ注目のFOMCです。 予想しても仕方ないのですが、トレーダー勘的な観点から申し上げますと、最初は円高で反応し、その後、最終的にはドル高で反応するようなイメージを持っております。
FRBメンバーはハト派を徹するでしょうし、直近のCPIは一時的なものとして一蹴すると思われます。 その姿勢を貫かねば、思わぬドル高と株安を招かざるを得ませんし、長期金利が上昇されても困るはずです。 ドットチャートの中期的な見通しについてはさすがに多少の変化はあると思います。何人かのメンバーは2022年中の利上げ回数を増加させてくるでしょう。 これは市場がどれだけ織り込んでいるのかにもよりますが、普通に考えれば、ドットチャートはさすがに上方向だろうというイメージは出るはずです。
ここ最近ドル高要因なのにも関わらず、何故か逆方向に動く相場は多かったですが、その値動きも金融市場は織り込み始めていると思われます。 ですので、その裏を突いた値動きが出るかに個人的には注目しております。
ウェッジ相場
最後にドル円4時間足チャートです。 ウェッジ形成中のレンジ相場です。 極めて難易度の高いフェーズだと考えます。 FOMC後の値動きですが、結局レンジで終わると考えますが、押した所から買いでいいように思えます。
買い場のイメージは、109.40-109.60あたりを想定しております。 予想を超えるハト派でない限り、109円は割り込まないと思いますし、全地区連銀総裁の投票もドットチャートに反映されますから、ドットチャートだけは素直な結果になると思われます。よって、下値は限定的なイメージです。
今晩の重要経済指標は多いです。中長期トレードで方向を決め打ちしたトレードパターンに絞った形で個人的には乗り切る予定です。
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FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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