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明解な方針を打ち出した米新政権とFRBに信頼感あり、ワクチン為替は

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総括

明解な方針を打ち出した米新政権とFRBに信頼感あり、ワクチン為替は

ドル円=107-112、ユーロ円=127-132 、ユーロドル=1.15-1.20

通貨ごとの注目ポイント

*円通貨最下位(最下位)、株価2(4)位、ドル円だけ波高い線でも反転上昇、貿易統計に注目
 トルコリラは先週、驚くべき下落となったが、年初来では、円とそれほど変わらない位置にいる。それほど今年の円は安い。先週はドル円やクロス円での週足で天井を表す「波高い線」が出たがドル円だけが、前週の高値を上抜いた。他の通貨ペアで出た「波高い線」は先週の下落に繋がったのだが、ドル円は強気のフラッグか3月18日-24日の下降ラインを上抜いてボリバン2σ上限へ近づいた。
 コロナ禍からの景気回復によるリスク選好が続き、リパトリもコロナ禍で海外の収益が上がらず円買いが出ない、昨年、外貨投資に慎重だった機関投資家が徐々に外貨投資をしたり、個人の外貨投信への資金流入があるからだろう。円高の大きな要因であった膨大な貿易黒字も今はない。
 財務省の統計によると、日本の生保は昨年7月以降、外国債券を過去最長の8カ月間連続で売り越しており、この間の売却額は合計2兆円に達する。
しかし、今年に入って米国債利回りが大半の市場関係者の予想を上回るスピードで上昇、先週には1年2か月ぶりの高水準となる1.754%をつける中、各社とも外債投資戦略を練り直し始めているようだ。
ただドル円は先週上昇したが、相場全体では先週は12通貨中、6位で円の全面安ではなくなってきた。貿易収支は均衡しているが、新年度の4月-8月は輸出のドル売りが先行する時期だけに1-3月のような円の独歩安な展開はないだろう。今週は3月30日に貿易統計(3月上旬分)の発表がある。

*米ドル通貨3(5)位、株価(NYダウ)2(4)位、明解な方針を打ち出した米新政権とFRBに信頼感あり
 ドル、株価(NYダウ)ともに上昇した。バイデン新政権が動き出した。一番驚いたことは、2024年の大統領選で2期目を目指す考えを明らかにしたことだ。将来の政治的な意向を巡る不透明感をいったん解消した。1.9兆ドル追加経済対策に加え、米経済の長期的な再生計画を発表する方針を表明した。中間層のための新たな「パラダイム」と、中国に対する米国の立場を強化する投資やインフラ支出の大幅拡大を約束した。新型コロナワクチン接種については、就任100日以内の接種回数の目標を2億回に倍増させると表明、中国については、「対立を望んでいない」としながらも、中国は公平な競争と貿易を巡る国際的な規則に従う必要があると指摘した。一方財源の確保のために企業や富裕層への増税を示唆した。さらに、地球温暖化対策について協議するために主催する4月のサミットへの参加をロシアのプーチン大統領や中国の習近平国家主席を含む世界の首脳40人に招請した。中ロが応じるかが見ものだ。
 またパウエルFRB議長は、新型コロナウイルスのパンデミックに対応した異例の金融支援について、米経済が「ほぼ完全に回復」するまで巻き戻すのを待つ姿勢を示した。
政府・FRBともに明確な方針を示したことは、結果はさておき市場に信頼感を与えた。ただ米中関係改善だけは、妥協しなくなった中国だけに不安は残る。また経常、貿易赤字の膨大な赤字は長期的に一筋縄にドルを持ち上げるものではない。
(ドルやポンドの昨年からの強さはワクチン購入為替もあるのでは、次回説明致したく)

*ユーロ通貨8(9)位、株価4(5)位(DAX)、新型コロナウイルス感染再拡大で弱い
 前週の週足「波高い線」でユーロ円は下落、ユーロドルはだらだらと下がり月足は3か月連続陰線となるか。一方ユーロ円は5か月連続陽線か。経済指標は改善しているが、コロナ感染者数増加で仏などがロックダウンに入ったことでセンチメントが悪化して売られている。 独3月IFO業況指数は96.6と2019年6月以来の高水準となった。現況指数は93.0と予想の91.3を上回った。期待指数は100.4、予想は95.0だった。3月ユーロ圏消費者信頼感指数はマイナス10.8と、前月から4ポイント上昇、3月ユーロ圏の総合PMIは52.5、前月の48.8から上昇した。コロナ禍からの申し分ない景気回復だが、独仏を含む欧州諸国で新型コロナウイルス感染が再拡大していることを受けユーロは売られた。ラガルドECB総裁は、新型コロナの感染状況とワクチン接種のスピードを巡る先行き不透明性がユーロ圏経済の見通しの重しになっているとの見解を示したほか、独連銀は国内経済が今四半期に急激に縮小するとの見通しを明らかにした。

*ポンド通貨2位(3位)、株価9(8)位、対円は5か月連続陽線へ、対ドルは6か月ぶりに陰線で上昇リズム崩れる
 対円は5か月連続陽線へ、対ドルは6か月ぶりに陰線へ。対円、対ドルで前週、週足の「波高い線」を出しどちらも前週終値から下げたが、ポンド円は陽線、ポンドドルは陰線となった。ポンドは弱いが円の弱さにはかなわない。ポンドドルは2月24日のボリバン上限から、先週はボリバン下限まで下げて一服感が出たところに経済指標改善で小反発した。2月の小売売上高は前月比2.1%増加した。3月の総合PMIは56.6で、前月の49.6から上昇し7カ月ぶりの高水準となった。新型コロナウイルス対策のロックダウンの緩和を見込み需要が伸びた。また20年11月-21年1月の失業率は5.0%となり、5.2%に上昇するとの予想に反して低下した。ただ2月の消費者物価上昇率は前年比0.4%と、前月の0.7%を下回った。インフレが抑制されていれば金利の急激な上昇もなく、その点ではポンドの上昇は対ドルではこれまでの勢いはなくなるだろう。
対円は円の弱さで上昇している。新年度=4月以降の日本の需給は輸出の円買いが勝るが、出遅れた日本の機関投資家が外貨投資を進めるかどうかもポンドの浮沈を握る。

*豪ドル通貨5(4位)、株価11(13位)、貿易依存度の高い中国との関係は悪化だが、世界的リスク選好で相殺
ドル円の週足の「波高い線」とは異なり、豪ドル円、豪ドルドルは先週下落した。ただ日足では週後半反発した。月足では昨年3月のボリバン下限下抜きからの反発はボリバン上限で一服したところだ。経済指標は小売売上を除いて概ね良好。労働市場は、新型コロナウイルスの封じ込め成功や金融・財政刺激策に支援され、ここ数カ月にわたり大きく改善している。2月の豪雇用統計では、就業者数が5カ月連続で増加し、予想を上回った。失業率も予想以上に改善し、景気回復が順調に進んでいることが示された。3月製造業・サービス業PMIも改善した。 今週は2月貿易収支に注目したい。中国との政治的対立にも拘わらず豪全体の貿易黒字や輸出には影響を与えていないのは、世界全体が景気回復へ向かっているからだろう。
 ただ中国は石炭輸入の制限、大麦、ワイン、干し草の関税を引き上げている。コロナ感染発症の地の武漢調査問題、豪でのファーウェイとZTEの5Gテクノロジー提供を禁止、中国を包囲する日米豪印首脳協議など中国との対立は豪経済にも次第に影を落とすだろう。豪の対中輸出は全体の30%超、輸入は20%超で中国への依存度は高い。

*NZドル通貨7(8)位、株価15位(最下位)、さらなる住宅投資規制で株とNZドルが下落。週足の「波高い線」でも下落
 週足の「波高い線」が効いてNZドル円、NZドルは下落、ただ日足ではボリバン下限に達したこともあり週後半反発した。株価も下落した。NZは既に住宅価格の高騰でLVR(住宅ローンのローン資産価値比率)の規制強化を行っていたが、IMFがNZの「持続不可能な」住宅価格上昇は大幅な調整を引き起こす可能性があると警鐘を鳴らしたこともあり新たな規制に踏み切った。ただこれは経済活動も抑制するものとされ、株や為替も売られることとなった。新しい規制は住宅価格の上昇を抑え、「危険な」バブルの生成を防ぐため、不動産投機家に狙いを定めた一連の新たな措置となる。アーダン首相は、投機の妙味が薄れるよう投資家向けの税優遇措置を廃止するほか、住宅供給を増やすためより多くの土地を開放すると表明した。投資家が税を回避するために必要な住宅保有期間を従来の2倍の10年に延長すると発表した。また、今後は住宅ローンの金利支払いを費用として家賃収入と相殺できないようにする。NZでは住宅価格の急上昇で、初回購入者や低所得層が市場から閉め出され、社会的格差の拡大を巡る懸念が強まっていた。
 明るい話は、豪から隔離措置なしで渡航者を受け入れ始める日について4月6日をめどに発表すると明らかにした。

テクニカル分析

*ドル円「3月18日-24日の下降ラインを上抜いて上昇、ボリバン2σ上限に近づく」
日足、先週は週初下落するも、3月18日-24日の下降ラインを上抜いて上昇、ボリバン2σ上限110.075に近づく。3月25日-26日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
20年3月25日-21年3月26日の下降ラインが上値抵抗。
週足、先週は波高い線。しかし20年6月1日週-21年3月15日週の下降ラインを上抜きボリバン2σ上限も越えて上昇。21年3月1週-22日週の上昇ラインがサポート。
月足、3月で3か月連続陽線となりそうだ。21年1月-2月の上昇ラインがサポート。18年10月-20年2月下降ラインが上値抵抗。雲の下。ボリバン2σ上限の110.34に近い。
年足、2020年まで5年連続年足陰線だが、今年はここまで陽線維持。15年-20年の下降ラインが上値抵抗だが上抜くか。16-20年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル「ボリバン3σ下限あたり」
日足、ボリバン3σ下限から小反発。3月25日-26日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、1月4日週のボリバン2σ上限から反落し2σ下限へ。20年11月2日週-21年3月22日週の上昇ラインがサポート。21年3月15日週-22日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、2か月連続陰線。3月もここまで陰線。1月-2月の下降ラインが上値抵抗。20年11月-21年3月、20年3月-5月の上昇ラインがサポート。雲の上。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。14年‐20年の下降ラインも一時上抜いたが下抜き返す。

*ユーロ円「ボリバン2σ下限から一気に中位へ反発」
日足、3月18日のボリバン2σ上限から反落し一時2σ下限まで下落。3月24日-26日の上昇ラインがサポート。3月23日-26日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、3月15日週は高値で6週ぶり陰線。3月15日週-22日週の下降ラインが上値抵抗。1月18日週-3月22日週の上昇ラインがサポート。
月足、5か月連続陽線となるか、雲の上へ出るか。ボリバン2σ上限。1月-2月の上昇ラインがサポート。18年2月-21年2月の下降ラインを一時上抜け。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインを上抜く。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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