昨日現在、米国のコロナワクチン接種率は38%を超えました。 今月に入ってから接種率は加速傾向にあり、米国では一回目のワクチン接種を終えている国民が着々と増えているようです。
1月上旬、ピークだった頃は1日に25万人の感染者がいたものの、現在は5万人にまで減少してきています。
死者数も同じくして、ピーク時は3000人を超えていたのですが、現在は1000人を下回ってきました。
筆者は毎日この傾向を見ているのですが、改善は明らかであり、通常の生活を取り戻せるのは日本よりも米国だと考えております。 ワクチン接種の効果は1-3週間と個人差があるようですが、4月中頃には一段と効果が現れてくるのではないでしょうか。
ワクチン接種率が世界経済の大きな指標になることは間違いなく、やはり米国経済復活が世界経済復活の指標となりますから、期待しておかなければなりません。
相場の世界もこの指標を中心に今後動くでしょうから、注視しておく必要があるでしょう。
目次
▼ドル買いを意識した展開は継続か
▼108.30-109.30円のレンジ
▼リスクオン連れ高ドルスイス
ドル買いを意識した展開は継続か
さて、今週もドル円分析です。
日足チャートですが天井圏で張り付くように推移をしております。まもなく2週間、この高値圏で推移することになりますが、上も下も堅く、ブレイクはなかなかしそうにありません。 昨日・本日と少し垂れてきておりますが、割り込んでも下ヒゲで終わるようなら、次は上攻めをする番になるように考えます。
フィボナッチリトレースメントを小さなトレンドで引いてみましたが、サポートとなりそうなポイントは、38.2%押しの107.70円付近でした。 日足ベースでの押し目買いはここがターゲットとなりそうです。
4時間足で細かく分析をしてみましょう。
108.30-109.30円のレンジ
4時間足です。上ヒゲ下ヒゲを頻出させているローソク足が目立ちます。 レンジ相場である証拠です。
天井圏では108.30-109.30円の1円レンジで推移が続いており、次の買い場は108.30円のサポートライン付近からは買いが入りやすいと考えます。
RCIは下方向を示唆しているのですが、個人的にはこの形状は下落失敗パターンの典型的な形状になります。 RCI52が0.00ラインを割り込みマイナス圏に突入するタイミングで100pipsぐらい落ちないと、このあと特段ファンダメンタルズが出ない限り、下落が失敗して終わるケースが多いです。
少なくとも方向感を失い、さらにレンジ相場を継続するケースもあり、下値は限定的だと考えるタイミングです。 よって、仮にサポートラインを割り込んでも少し強気で買い向かえるわけです。 日足ベースで107.70円のサポートもありますし、108.00円にも買いは並びやすいでしょう。
今週後半から来週前半にかけて、107.70-108.30円ゾーンを中心に押し目買い推奨と致します。
リスクオン連れ高ドルスイス
もう一つご紹介しておきたい通貨ペアがドルスイスチャート週足です。
ドル円同様にリスクオン相場が続いており、上昇方向にはずみがついております。 ユーロドルのショート戦略と悩んだのですが、より明確に解りやすいので、ドルスイスチャートをチョイスしました。 昨年のコロナショック以前の水準にまで年内回復すると考えており、0.97-1.00方向だと考えます。 ドルスイスは長期の景気先行き見通しを表す参考指標としてよく使え、かなり悲観的なリスクオフでない限り、スイス中銀ショック以降は、スイスフランは買われません。
程よいリスクオフ相場で新興国から米国に資本が回帰しているタイミングと重なることがあり、ドルスイスの下値も限定的で、逆に上昇にも繋がりやすく、インフレ経済=米国利上げが意識された場合、ドルスイスは買われやすい傾向にあります。 よって冒頭でご紹介した通り、米国経済は今年コロナを克服して先進国の中でもいち早く立ち直る前提で考えますと、中長期的には上昇方向で良いのではないでしょうか。
テクニカル的にもRCI26が0.00ラインを上方向に突破するタイミングと重なりますので、週足レベルでトレンドが加速しやすい時期でもあります。
徐々に徐々に、上方向に向かっていくイメージを持っております。 ドル円トレード中心ですが、ドルスイストレードも参考程度に掲載させて頂きます。
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<もくじ>
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・外為注文情報の活用
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FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。