目次
▼11日(木)の為替相場
(1):米株先物上昇 リスクオンの円売り優勢
(2):ECB 債券購入ペース加速へ
(3):米失業申請 昨年11月以来の低水準
(4):米追加経済対策案成立 クロス円強含む
11日(木)の為替相場
期間:11日(木)午前7時10分~12日(金)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):米株先物上昇 リスクオンの円売り優勢
米国で大規模な追加経済対策の実施が確実となった事などから米株先物が上昇。アジア株もほぼ全面高となる中、為替市場ではリスクオンの円売りが優勢となった。
(2):ECB 債券購入ペース加速へ
欧州中銀(ECB)は主要政策金利(0.00%)や預金ファシリティ金利(-0.50%)の据え置きを発表。パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模も1.85兆ユーロに維持した。ただ、声明で「PEPPの債券購入ペースを次の四半期で大きく加速させる」と表明。ラガルドECB総裁はその後の会見で「中期のインフレ見通しはほぼ変わっていない」とした上で「市場の状況に従って調達環境のタイト化を防ぐ事を目的に、柔軟に債券を購入する」と説明した。ECBの声明発表後にユーロは一時下落したものの、欧州株が上昇する中で円やドルが売られたため底堅かった。
(3):米失業申請 昨年11月以来の低水準
米新規失業保険申請件数は71.2万件と市場予想(72.5万件)を下回って前週(75.4万件)から減少。2020年11月初め以来の水準に改善した。
(4):米追加経済対策案成立 クロス円強含む
バイデン米大統領は、予定を1日前倒しして1.9兆ドル規模の追加経済対策法案に署名。大統領報道官は「追加経済対策による個人への直接給付は早ければ今週末にも始まる」との見通しを示した。こうした動きを好感して、NYダウ平均とS&P500は終値ベースで過去最高値を更新。クロス円は強含んだが、ドル/円はリスクオンのドル売りの影響で上値が重かった。
11日(木)の株・債券・商品市場
外為注文情報
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本日の見通し
ドル/円の見通し:手控えムード広がる
昨日のドル/円は、108円台で一進一退の展開。東京市場ではリスクオンの円売りが優勢となり108.81円前後まで上昇したが、欧州市場からNY市場にかけてはリスクオンのドル売りが勝り108.36円前後へと押し戻された。欧州中銀(ECB)が債券買い入れペースの加速を表明した事などから欧米の長期金利が低下し、株価が上昇する中、安全通貨のドルと円は他の主要通貨に対していずれも軟調だった。
週末を前に、ドル/円は本日も方向感が見出しにくい展開となりそうだ。来週には米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀金融政策決定会合が予定されており、市場には手控えムードが広がりやすいだろう。
注目の経済指標
注目のイベント
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。