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ドル円=中長期は貿易需給にISバランス、超短期は注文情報・チャートで追う

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総括

ドル円=中長期は貿易需給にISバランス、超短期は注文情報・チャートで追う

ドル円=101-106、ユーロ円=124-129 、ユーロドル=1.20-1.25

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨9(6)位、株価11(4)位、中長期は貿易需給にISバランス、超短期は注文情報・チャートで追う」
2020年後半より貿易黒字が増加している。輸出が前年比で減少幅を縮小したが、輸入は依然10%以上の減少が続いた。あまり喜ぶべき改善ではない。ただ需給は需給なので昨年後半のドル円下落に影響した。
中長期的なドル円相場は貿易・経常需給で考える。また貿易需給に影響する「ISバランス」にも注意する。Iは投資、Sは貯蓄。ISバランスの差が経常収支、黒字国がユーロ、スイス、日本などで通貨が強い。赤字国の典型が米国で通貨は弱い。日本は消費増税、コロナ禍で消費が減退し輸入が減少、輸出は増加しなかったが貿易黒字が少し増加しドル円で円高が進んだ。ただ20世紀ほどの大きな黒字は中国の台頭でなくなっており円独歩高ではない。対クロス円では弱くドル安円安状態となっている。20年は12通貨中で6位、21年年初も9位とやや弱い通貨となっている。これが日本の立ち位置。
 短期も貿易需給で動くが、日々で需給のばらつきがある。超短期的には資本の動きも効いてくる。大玉の資本がいつでるかの想定はある程度できるが正確にはわかりにくい。次善策として注文状況やチャートに頼るしかない。
 ドル円は年末から1月6日まで下落しながらも買い注文が多かった。1月7日は特に102円台で急増した。チャートでも一時ボリバン2σを下抜く行き過ぎ感がでたので反発となった。米国ジョージア州で民主党が2議席を獲得し上院でも優勢となり、バイデン政権の財政拡大策が実施される確率が高くなり金利が上昇し、ドル買いも出たのだろう。外債投資に消極的な日本の生保も10年国債が1.5%、30年国債が2%となれば手を出してくるかもしれない。ドル高の目途としてドルインデックスが100に近づくあたり。100に近づけば米当局も懸念を示してくる。またもう少しすれば3月決算の日本勢のリパトリ円買いも気をつけたい。ドルは対ユーロ、ポンドなどでも当面の天井からは反落しているので、そのあたりも目を離さないで欲しい。ドル円は動きにくくなっているがユーロが主導する全体的なドルの動きに少しはフォローするからだ。

*米ドル「通貨7(9)位、株価(NYダウ)14(7)位、短期にはバイデ大統領政策期待でドル買い、中長期には貿易赤字のドル売りに吸収される」
 バイデン政権にとっては最高の船出となった。ジョージア州の上院選で民主党が2議席を獲得した。これで上院でも優位となり政策運営が円滑に行われ、バイデン氏の財政政策が実行される。財政支出拡大観測で米金利が上昇しドル買いになっている。雇用者数の減少はあったが、他の景気指標は改善している。ISM製造業、非製造業も強かった。4Q・GDPは5%に達するとみられている。今後の2000ドル現金給付があれば、21年1Q・GDPも期待できる。ただそれでドル高が続くと見るのは早計だ。景気がよくなれば上昇する株と金利とは違うのが為替だ。金利上昇で通貨が高くなるなら、ドル円は今頃200円、トルコや南アランドも100円となっているだろう。現実はそうではなく、中長期的には貿易収支が影響する。トランプ政権時代には米中貿易対立が激しくなった。中国も米国からの輸入増など譲歩したが、結果として米国貿易赤字の拡大、中国貿易黒字の高止まりとなった。20世紀に激しく貿易交渉を行った日本の対米黒字額は今も変わっていない。政治的圧力では貿易収支のトレンドは変えられないし、貿易赤字が悪でもない。短期的に出る資本のドル買いも、いずれ貿易赤字のドル売りに吸収されるが、暫くはバイデン政権への期待でのドル買いもあり様子見。またボリバン下限に来た時やドルインデックスが100近くになればドル売りのチャンスが出てくる。その時に上がれば買い、下がれば売りという世間のセンチメントに負けないようにしたい。今週は消費者物価、小売売上など金利敏感指標も出てくる

*ユーロ「通貨6(3)位、株価13(9)位(DAX)、米国と異なり経済指標は弱い、バイデン新政権誕生で調整下げあるか」
 米ドルと対称的である。米経済は強いがドルは弱い。欧州経済は弱いがユーロは強い。中長期的にはこのように貿易収支の赤字と黒字でユーロが強い。ただ為替は株と違って限界がある。株のように1回で5%、10%と上下しない。激しい動きには当局がでてくる。株は一気に10%、20%上がろうと誰も文句は言わない。為替はそれなりに輸出入があるのでどちらに行っても逆玉が出やすい。
 米国がバイデン新政権誕生や4Qの5%成長予想もあり、テクニカルでもボリバン上限に位置していることで、ユーロの調整下げはあるだろう。対ドルでは1.20割れなど。ただユーロ円は最近の円の弱さもあり下落幅はより小さいか。
 先週は米国金利の上昇があったが、ユーロ圏の金利の上昇はなかった。12月のユーロ圏消費者物価指数が前年比-0.3%、11月の小売売上が前年比-2.9%と弱かったこともある。4Qの成長率も米国のプラス成長と異なりマイナス成長に陥る見込みだ。

*ポンド「通貨11(7)位、株価3(16)位、ロンドンは「重大インシデント」、15日の11月貿易収支に注目」
 英国は全土の都市封鎖を発表した。さらにロンドンは、感染力が強い新型コロナウイルス変異種が国内で制御不能となり、病院が対応できない恐れがあるとして「重大インシデント」を宣言した。EU離脱が最終的にまとまりポンドは対ドルで1.37台まで上昇したが、これで1.35台へ反落した。バイデン新政権誕生で米ドルが上昇し、先週のポンドは対ドルで下落、対円では横ばい推移となった。
 ポンドが2020年にじり高推移したのは4月から9月まで貿易収支が黒字に転じたことがある。ただ11月は再び赤字に転じた。1月15日には12月貿易収支の発表があり、予想は16億ポンドの赤字で、再び赤字が定着すればポンド安となる。
  一方、FT株価指数は年初来好調で6.39%高。米国新政権誕生での追加経済対策期待やポンド安で上昇した。英政府がモデルナの新型コロナウイルスワクチンを承認したことも好感した。春の接種開始だが株は為替より先を読んでいるのだろう。

*豪ドル「通貨首位(首位)、株価13位、経済好調で豪ドルは首位スタート、対中関係改善は今後の課題」
 豪中関係悪化で11月貿易統計は、輸出が中国の規制に圧迫される一方、国内経済の回復で輸入が伸びたため貿易黒字が縮小した。貿易黒字は50億豪ドル。10月は66億ドルの黒字だった。
輸出は前月比3%増加。金の輸出急増が主因で、中国向けの財輸出は約10%減少し4カ月ぶりの低水準となった。対中関係悪化を受け、中国は豪州産石炭や大麦、ワインの輸入を規制している。
輸入は前月比10%増加。旺盛な内需を背景に、通信、自動車、航空機部門が好調で、財の輸入は過去最高となった。
 他の指標は強い。11月の住宅着工許可件数は前月比2.6%増加し2018年半ば以来の高水準。戸建て住宅の着工許可件数は前年比約30%の増加となった。利下げ観測は後退している。また12月求人広告は前月比9.2%増、18カ月ぶり高水準となった。求人広告の急速な回復は、少なくとも2021年初めにかけて着実な雇用が継続することを意味する。失業率が極めて速やかに低下する可能性も示唆しているされた。
11月の失業率は6.8%と、7月ピーク時の7.4%から低下している。

*NZドル「通貨3(5)位、株価8(5)位、利下げ観測も後退し、順調に進む経済回復」
 年初は通貨も株価も先ず先ずの動き。豪と同様に適切で厳しく素早いコロナ対策と、従来からの厳しい財政政策が評価されている。豪のような対中関係悪化がないことも強みだ。今週は11月住宅建設許可の発表があるが、20年5月から強調推移していることで利下げ観測も後退している。貿易収支も豪ほど黒字の月が続くわけではないが2020年を通じては黒字を確保できるだろう。主要輸出商品の乳製品価格も上昇基調だ。消費者信頼感指数も強い。順調な経済運営が続いている。2021年のAPECは、1999年以来22年ぶりにNZを議長国として開催されるが、アーダーン首相の手腕が国内同様に発揮されるかを注目したい。

テクニカル分析

*ドル円「ボリバン下限から反発。年初は上昇スタート」
日足、ボリバン下限から反発し中位を上抜く。2σ上限で小反落。1月6日-7日の上昇ラインがサポート。12月10日-1月7日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。
週足、ボリバン2σ下限から反発。12月14日週-28日週の上昇ラインがサポート。12月7日週-1月4日週の下降ラインを上抜くか。なかなかボリバン中位を上抜けない20年後半であった。
月足、ボリバン2σ内に戻す。20年3月-12月の上昇ラインがサポート。20年11月-12月の下降ラインを上抜くか。
年足、2020年で5年連続陰線となった。ただ陰線開始の16年の安値98.45ををまだ下抜いていない。15年-20年の下降ラインが上値抵抗。12年-20年の上昇ラインがサポートだが下抜いている。

*ユーロドル「ボリバン上限から反落し中位へ下落 週足は上ヒゲ」
日足、ボリバン2σ上限から反落。12月25日-31日の上昇ラインを下抜く。1月7日-8日の下降ラインが上値抵抗。12月21日-1月8日の上昇ラインがサポート雲の上。5日線上向きから横ばいへ。ボリバン中位。
週足、ボリバン2σ上限で一服。12月21日週-28日週の上昇ラインがサポート。先週は上ヒゲが長い。
月足、ボリバン3σ上限。11月-12月の上昇ラインがサポート。雲上へ。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。11年‐14年の下降ラインも上抜きそうだ。

*ユーロ円「ボリバン上限から反落」
日足、ボリバン3σ上限から反落。1月6日-8日の上昇ラインがサポート。1月7日-8日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。
週足、ボリバン2σ上限越えられず。12月14日週-1月4日週の上昇ラインがサポート。
月足、ボリバン2σ上限へ。雲に抵抗される。11月-12月の上昇ラインがサポート。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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