目次
▼7日(水)の為替相場
(1):トランプ氏 個別財政出動発言で株高
(2):独鉱工業 前月から急減速
(3):英EU協議継続を巡りポンドは神経質な動き
(4):FRB議事録 追加財政支援必要との声も
7日(水)の為替相場
期間:7日(水)午前6時10分~8日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):トランプ氏 個別財政出動発言で株高
トランプ米大統領は「小切手配布の単独案が送付されてくればすぐに署名する用意がある」「議会は250億ドルの航空会社支援と1350億ドルの給与保障プログラムをすぐに承認すべきだ」などとツイート。前日には経済対策協議の打ち切りを指示していたが、部分的な経済対策協議は続けられる可能性が浮上。下落していた米国株は時間外取引で先物が上昇に転じた。この時点では為替市場に大きな反応は見られなかったが、欧州市場に入ると米国株先物が一段高となった事もあってドル/円やクロス円の上昇に繋がった。
(2):独鉱工業 前月から急減速
独8月鉱工業生産は前月比-0.2%と予想(+1.5%)に反して低下。7月(+1.4%)から急減速した。ただ、トランプ米大統領のツイートを受けて米国株先物が持ち直す中、ユーロは独鉱工業生産の悪化に反応する事なく上昇した。
(3):英EU協議継続を巡りポンドは神経質な動き
「英国は10月15日までに欧州連合(EU)との通商交渉に合意への明確な見通しが立たなければ、来週に交渉から撤退する意向だ」とする関係者の発言が伝わると一時ポンドが下落した。しかしその後、EU側の首席交渉官を務めるバルニエ氏が「英国との通商交渉は10月15-16日(のEU首脳会議)以降も継続を見込む」との見解を示したと伝わった事などから持ち直した。
(4):FRB議事録 追加財政支援必要との声も
米連邦準備制度理事会(FRB)は9月会合の議事録を公表。「一部の当局者は債券購入について将来の見直しが適切と判断」「フォワードガイダンスは無条件のコミットメントではない」などとする見解が示された。また、「経済予測は年内の追加財政支援が前提」「新型コロナの感染拡大は景気回復にとってリスク」「現在までの財政支援では十分でないと懸念」などと、追加財政支援の必要性を訴えた。
7日(水)の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:雲中でのもみ合い
昨日のドル/円は終値ベースで約0.3%上昇。欧州市場序盤には106.10円前後まで上昇する場面もあった。米経済対策協議の停止に失望して下落していた米国株先物が時間外取引で持ち直すと円安が進行。経済対策協議の停止を指示したトランプ米大統領が、小切手配布や航空会社支援などの個別法案には直ちにサインする考えを示した事で市場心理が改善した。
ただ、NY市場に入ると米国株は大幅に上昇したが、リスク・オンのドル売りと円売りが交錯したため、ドル/円は106.00円付近で動きが鈍った。昨日の上昇で、日足一目均衡表の雲下限(105.85円前後)を突破して雲の中に入ったが、雲上限(106.17円前後)に上値を抑えられた格好だ。本日は雲の中でのもみ合いとなりやすい流れと言えるだろう。
本日の注目イベント
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