目次
▼15日(水)の為替相場
(1):米モデルナ社 ワクチン臨床試験最終段階へ
(2):英CPI 予想以上の伸び
(3):黒田総裁 コロナ対策効果ありの認識
(4):米NY景気・鉱工業 いずれも高水準
(5):米 ファーウェイ社員ビザ制限へ
15日(水)の為替相場
期間:15日(水)午前6時10分~16日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):米モデルナ社 ワクチン臨床試験最終段階へ
新型コロナウイルスワクチンの開発に取り組んでいる米バイオ企業モデルナ社は、第1段階の臨床試験で被験者全員に免疫反応を確認したと発表。月末27日には最終段階の大規模な臨床試験を開始する見通しである事も明らかになった。これを受けて米国株先物が上昇すると円売りが強まった。
(2):英CPI 予想以上の伸び
英6月消費者物価指数は前月比+0.1%、前年比+0.6%と市場予想(±0.0%、+0.4%)を上回った。食品とエネルギーを除いたコア指数も前年比+1.4%と予想(+1.2%)以上の伸びとなった。英6月生産者物価指数は前月比+0.3%、前年比-0.8%(予想:+0.3%、-1.1%)であった。
(3):黒田総裁 コロナ対策効果ありの認識
黒田日銀総裁は現状維持を決めた金融政策決定会合後の定例会見で「企業の資金繰り支援や金融市場の安定に向けて行ってきた一連の政策が効果を発揮している」とし、「景気は緩やかながらも着実に回復していく」との認識を示した。目新しい発言はなかったが、会見中に円高が進行するとドル/円はその後107円台を割り込んだ。欧州勢の参入後に対ユーロなどでドル売りが強まった事も影響した。
(4):米NY景気・鉱工業 いずれも高水準
米7月NY連銀製造業景気指数は17.2と予想(10.0)を上回り、2018年11月以来の水準に上昇した。その後、米6月鉱工業生産も前月比+5.4%と市場予想(+4.3%)を上回り、伸び率は1959年以来最大となった。
(5):米 ファーウェイ社員ビザ制限へ
新型コロナウイルスワクチンを巡る期待で上昇して始まった米国株が伸び悩むとドル売りの巻き戻しでドル/円が反発。クロス円はユーロ/ドルなどストレートドルの反落によって上値が重かった。ポンペオ米国務長官が、中国通信大手ファーウェイの一部社員へのビザ発給を制限すると発表した事が、株高・ドル安の一服に繋がった模様。
15日(水)の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
106円台のドル売りは抑制的
昨日のドル/円は終値ベースで約0.3%下落。新型コロナウイルスワクチン開発への期待で世界的に株価が上昇する中、ドル売り主導で一時106.67円前後まで下落した。もっとも、下げ一巡後は106.90円台に反発するなど、ドル売り一色の展開にはならなかった。ドルと円は同じ安全通貨に位置付けられるため、リスク選好やリスク回避といった「市場のムード」が材料では、両者の関係性に強弱がつきにくい事が改めて確認できる動きだった。
ドル/円は106円台でのドル売りは抑制されると見られ、106円台半ばは引き続きサポートとして機能しそうだ。なお、本日は中国4-6月期国内総生産(GDP)、欧州中銀(ECB)理事会、米6月小売売上高などが重要イベントとして注目されている。
本日の注目イベント
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。