
政策金利38%へ引き下げ、物価は沈静化傾向
トルコ中央銀行(TCMB)は12月11日の会合で、政策金利を39.50%から38.00%へ150bp(1.50%ポイント)引き下げました。声明では「インフレの鈍化」と「市場の期待改善」を理由に、今後も少しずつ緩和(利下げ)を続ける姿勢を示しています。
最新の11月消費者物価指数(CPI)は前年比+31.07%となり、インフレ率は低下傾向が続いています。
為替市場では、対ドル(USD/TRY)が42台後半で高止まり、トルコリラ円(TRY/JPY)は3.6円台で大きな動きがなく、横ばいの状態が続いています。
【政策金利】1.5%利下げ決定!今後の緩和ペースと中銀の狙い
今回の150bpの利下げは、10〜11月にかけてインフレが落ち着いてきたことや、市場のパニックが収まったことが背景にあります。
見た目の金利(名目金利)は下がりましたが、将来のインフレ期待も下がっているため、実質的な金利効果はまだ維持されています。今後は「金融緩和(景気刺激)」と「通貨の信認維持(リラ安防止)」のバランスをどう取るかが焦点です。
中銀の「会合ごとに判断する」という方針と、今回12月に大きめの一手を打ったことから、次回以降は利下げのペース(歩幅)を縮小する可能性があります。
【経済指標】インフレ率31%台へ減速|最低賃金改定が今後のカギ
11月のインフレ率(CPI)は+31.07%となり、10月の+32.87%から順調に減速しました。食品価格の上昇が一服するなど、供給面での要因がプラスに働きました。
しかし安心はできません。年明けに行われる「最低賃金の引き上げ」や「公共料金の見直し」は、再びインフレを加速させる火種になりかねません。今後は、変動の激しい食品などを除いた「コア指数」や、サービス価格の粘着性を見極め、インフレ鈍化が本物かどうかを確認する必要があります。
【外貨準備】資金の「質」に注目|リラ防衛能力と銀行統計
トルコ中銀は12月5日週の外貨準備高データを更新しています。ここで重要なのは「総額」だけでなく「中身(質)」です。
スワップ(一時的な交換)など短期的な借金による資金比率が高いと、いざという時の為替介入(リラ買い)の余力が弱いと判断されます。あわせて発表される銀行統計で、国民が預金をドルで持っているか(ドル化)、貸出が増えているかどうかの変化が、投資家の心理を左右します。
【相場環境】ドル円相場に連動する展開|年末特有の乱高下に注意
通常、利下げは「リラ売り(リラ安)」の要因になりますが、「インフレが収まっている」という安心感が広がれば、リラ安のスピードは緩やかになります。
実際、対ドル相場は42円台後半で動きが鈍く、トルコリラ円は「ドル円」の動きに連れて動く展開が続いています。ただし、年末にかけては最低賃金・エネルギー・税制などのニュースで相場が振らされやすいため、突発的なニュース(ヘッドライン)に警戒が必要です。
【今後の見通し】3.6円台後半での推移を予想|リスク要因と推奨スタンス
短期的には3.60円台後半〜3.70円近辺でのレンジ相場(一定の幅での値動き)が続くでしょう。
インフレ鈍化が続き、外貨準備の「質」が改善されれば、相場の変動(ボラティリティ)が落ち着き、じわじわと上昇する余地が生まれます。
逆に、賃金上昇などでインフレが再燃したり、政策への不信感が強まると、「トルコ売り」による対ドルでのリラ安が進むリスクがあります。
投資スタンスは「中立〜やや慎重」とし、重要なイベント前は保有ポジションを減らすなど、リスク管理を優先することをおすすめします。
【重要日程】12月~1月の注目イベントカレンダー
- 1月2日(金):12月消費者物価指数(CPI)
- 1月22日(木):トルコ中銀政策金利発表
テクニカル分析 - TRY/JPY日足チャートの詳細解説(2025年12月16日時点)

9月は緩やかな下落、10月前半に3.510円前後の安値をつけました。その後、短期トレンドを示す「10日移動平均線(10MA)」を上抜けて上昇し、11月中旬には3.704円前後まで回復。
しかし11月末からは「戻り売り(上がったら売る)」の流れに変わり、12月に入って3.617円で下げ止まったものの、ローソク足は概ね10MAの下側で推移しています。
勢いを示すRSI(9日)は50を下回り、40台半ばからさらに下落しそうな気配があり、上昇パワーは弱まっています。
価格の壁となる「抵抗線」と「支持線」
トレードの目安となる重要な価格帯です。
- 上値抵抗線(レジスタンス/売りポイント)
- 3.65〜3.66円(10MAと直近の高値が重なる壁)
- 3.68円前後(12月の戻り高値候補)
- 3.70〜3.704円(11月の最高値ゾーン)
- 下値支持線(サポート/買いポイント)
- 3.63〜3.64円(直近で下ヒゲが出ている価格帯)
- 3.61〜3.62円(最近の安値・3.617円付近)
- 3.58〜3.60円(10月後半の揉み合い下限)
- 3.51円(直近安値・最終防衛ライン)
今後の値動き予測:上昇と下落のシナリオ
- 上昇パターン(買いサイン)
終値で3.66円を超え、10MAを明確に上抜け、さらにRSIが50を超えて再浮上した場合。
この条件が揃えば、3.68円、次に3.70円を目指す上昇が期待できます。3.704円を超えて定着すれば、トレンド転換のサインとなります。 - 下落パターン(売りサイン)
10MAに頭を抑えられたまま、終値で3.63円を割り込んだ場合。
3.61〜3.62円の防衛ラインを試す展開になります。ここを明確に割れ、RSIが40以下に突入すると、3.58円台、最悪の場合は3.51円への急落リスクが高まります。
具体的な売買戦略のヒント
- 「戻り売り」が優勢(現在は弱気トレンド)
- 狙い目: 3.65〜3.66円付近まで上がって失速した時(上ヒゲや陰線が出現)。
- 損切り: 終値で3.68円超え(勢いが強ければ3.70円超え)。
- 利益確定: まずは3.63円。伸びれば3.61〜3.62円。勢いよく落ちれば3.58円。
- 「押し目買い」は条件付きで
- 狙い目: 3.63〜3.64円で下ヒゲを確認し、かつ終値で10MAを回復した時。
- 損切り: 終値で3.61円割れ。
- 利益確定: 3.66円、次は3.68円。欲張らず3.70円の手前で利食いを推奨。
現在は「10日移動平均線の下にあり、少し上がると売られやすい」状態です。「終値でのブレイク確認」と「RSIの50ライン」を常にチェックし、重要なイベント前後はポジション量を減らすのが安全です。
トルコリラと金価格の関係
トルコリラの継続的な下落とトルコ国内での高インフレは、国内の金(ゴールド)需要を大幅に増加させ、これが結果的に世界的な金価格の上昇に間接的に寄与していると言える。
- インフレヘッジとしての金需要: トルコ国内では、長期にわたるトルコリラの価値下落と深刻なインフレを受け、人々が実物資産である金をインフレヘッジ(物価上昇による資産の目減りを防ぐための投資)として購入している。
- トルコ中央銀行による金の買い増し: 民間だけでなく、トルコ中央銀行も外貨準備を安定させるために金を積極的に買い増しており、世界でも有数の金の買い手となっている。
- 国際的な金需要への影響: トルコ国内の旺盛な金需要は、世界の金市場に影響を与えるほどの規模に達している。例えば、2023年第2四半期には、トルコの投資需要が世界の金地金・金貨需要の17%を占め、他国の需要減速を相殺する役割を果たした。
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