当コラムでは、3月のコロナショック相場全盛の最中、いち早くリスクオン相場について言及して参り、特に豪ドルから始まる相場について言及をさせて頂きました。もちろん、当時の株式市場も買い目線でした。
先月後半あたりからリスクオン相場に腰折れを察し始めており、昨日のロンドンフィキシングは月末フローもありドル円クロス円が急騰しましたが、個人的には直近のTOPをつけたと考えはじめております。
米国でのコロナ感染は再び拡大し、トランプ大統領の支持率はさらに下落基調です。トランプラリーのメッキが今月は剥がれていくようにも感じております。
中国市場も北京周りでは慌ただしい動きが出ております。感染者が急速に拡大傾向にあり、強制的な外出禁止令を相次いで発動させております。 第二波の影響がそろそろ金融市場でも出てくるように感じます。
目次
▼リーマンショック後も4〜5ヶ月目以降が最悪
▼ユーロ円日足はRCI下落を大きく示唆!?
▼豪ドル円はまだまだ買われすぎ?
リーマンショック後も4〜5ヶ月目以降が最悪
例えばですが、2008年8月に起きた前代未聞の破綻、リーマンショックでは、時価総額50兆円の企業が消えてなくなりました。
金融市場は混乱に陥り、相場が急落となったのは当然なのですが、経済指標の最悪期というのは、2008年12月〜2009年2月ごろになるのです。
大きなショックが起きたあと、数ヶ月後に体力のない企業が倒れていきますので、ちょうどその時差が現れるのが、おそらく今月ぐらいからではないかという見立てを個人的には立てております。
今回のコロナショックの元凶月を2月と仮定するならば、今月は5ヶ月目です。
そろそろ大きな反動が出始めても良いころではないかという訴えになります。
外為どっとコムでは過去15年近くの経済指標データがアップされております。
参考までに、2009年の米国の経済指標一覧をアップします。2008年も閲覧できますので、実体経済と金融市場がどれだけ乖離があるかを感じ取りながら、ご覧頂くと、非常に参考になるかもしれません。
各国経済指標データ:
https://www.gaitame.com/markets/indicator/indicator_usa2009.html
ユーロ円日足はRCI下落を大きく示唆!?
さて、チャート分析です。ピックアップはユーロ円、改めて言うまでもなく実態経済がよろしくないのは欧州です。
主要通貨ドル、円、ユーロで最も売りやすいのは、やはりこのユーロではないでしょうか。
個人的にはユーロ円ショートを昨日から作り始めております。
まだ水星逆行期間が続きますが、営業日でカウントすると、あとローソク足7本です。
もしかしたら、日足ベースでピンクのラインで指し示した通り、三角保ち合いのような方向感のない値動きが続く可能性もありますが、最終的にはフィボナッチ50%押しのサポートライン付近までは一度追い込む場面があるのではないかと考えております。
RCI26が0.00ラインを割り込もうとしております。
トレンドはこのタイミングから加速しやすい傾向があり、さらにRCI52も+80ラインからも下落を始めようとしています。
同じく、この局面でもトレンドが加速しやすい傾向があり、RCIの条件が2つも重なっているタイミングです。
そろそろ頃合いではないでしょうか。
豪ドル円はまだまだ買われすぎ?
もう一つは豪ドル円チャートです。
先月のコラムでも言及しましたが、今の水準はコロナ前の水準前後です。
経済悪化を織り込み一時60円割れまで下落しましたが、その後、市場の勝手な解釈により、コロナショックは全て織り込んだと言わんばかりに、V字回復を示現しました。
さすがにこれはやり過ぎではないでしょうか?(笑)
これでは、コロナから世界経済は間も無く100%回復をすると断定しているようなもので、あまりにも早い織り込みだったように個人的には感じます。 ですので、その調整は必要となってくるでしょう。
こちらはスイングトレードでフィボナッチ50%押しの局面付近まで押し戻されるように考えます。
RCIもユーロ円ほどでもないですが、同じくしてRCI26と52がグッドポイントに位置しております。(RCI26が0.00付近、RCI52が+80付近)
少なくとも72.80円付近のサポートラインを割り込む前提でスイングトレードを狙いたいと思います。
こちらも同じく昨日に売りポジションを構築しました。
しばらくリスクオン方向を言及して参りましたが、7月より、一旦調整を含めた、最悪、第二波的なプチショックがあるのでは?っという想定の元、短期的にリスクオフトレードに切り変えました。
まずはユーロ円と豪ドル円ショートから攻めてみます。トレンドが発生したらポンド円なども売りやすそうですね。
【レベルアップセッション】
【先週のコラム】
【インタビュー】

FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。