新型コロナショックが世界中に広がりつつあります。
イタリアでは感染者が31,500人を超えて、死者2,500名を突破しました。
致死率は7.9%と極めて高い状態です。
日本人に限ってはこのようなデータではないのですが、イタリア人からしてみれば、とんでもないウィルスでしょう。
おかげで世界の平均は致死率4%を超えており、世界的な不安を煽っております。一説によるとイタリアのウィルスは変異をしており、より致死率の高いウィルスへと変貌を遂げているのかもしれません。
そして世界中の金融商品はこの恐怖から一度、キャッシュに戻す動きが加速しております。日本国内の大手企業幹部からの話によりますが、ドルの調達が間に合わないとコメントも頂いてます。
また東南アジア周りで貿易ビジネスをやっているオーナーからもヒアリングした結果、やはりドルが全然供給に追いついていない、町のATMでもドル不足からか、ドルに変えられない不安にも狩られているそうです。
持っている資産の現金化に急ぐ傾向があるようです。
これが直近のリスクオフ相場で不可思議な現象に結びついているのではないでしょうか。
ドル円も大きく上昇したりする局面では、ドル不足という意味では合点がいきます。
この値動きはそこまで長く続かないでしょうが、引き続き、ドルの需要と供給のバランスは悪いでしょう。
つまり、リスクオフでは、ドルストレートでショートトレードをするとうまくいく可能性が高そうです。
目次
▼オジドル月足は0.50方向か?
▼オジドル4時間足の戻り売り目処
オジドル月足は0.50方向か?
通貨ペア選びに迷いますが、シンプルにドルストレードでのリスクオフトレードは、賢い選択の一つだと考えます。
よって本日はオジドル(豪ドル/米ドル)をチョイスしました。
こちら月足の20年間のチャートです。
リーマンショック時の最安値0.60を昨晩割り込み、安値を更新しました。
0.59代に突入したようです。
ここをブレイクしますと、次は0.48のITバブル崩壊後の史上最安値を狙いにいくかもしれません。
ひとまず0.50方向でしょうか?
冒頭でお話ししました通り、あきらかなドル現物不足がドル高をサポートします。
さらに豪政府は本日、コロナウィルスへの警戒レベルを最大に引き上げ、オーストラリア国民の海外渡航を禁じました。
南半球はこれから秋〜冬へと季節が移行するため、ウィルス拡大がしやすい時期になるでしょう。
豪経済を支えている住宅市場は冷え込み、外国人投資家の買い手はいなくなり、不動産担保ローンも焦げ付くはずです。
オセアニアエリアでは悪いインフレが始まる可能性が出てきました。中国経済にも多く依存しているため、豪ドルはこれから本格的に被害を被るようになるでしょう。
また高金利通貨でもなくなりましたので、ホールドする理由がなくなります。
低金利の経済成長の見通しがない国の通貨を一体誰が購入するのでしょうか?
しばらく売りトレードを継続できそうです。
オジドル4時間足の戻り売り目処
オジドル4時間足で戻り売りの目処を模索してみましょう。
一直線に下落が続いておりますが、反発する理由が見当たりません。
よく戻せてフィボナッチの23.6%じゃないでしょうか。
このレベルは0.6130レベルになりますので、今週中にちょっとしたグッドファンダが流れたタイミングがあれば、ショートエントリーしたいところです。
直近、このようなボラなので、細かい戦略に言及できませんが、週後半の戦略としてはオジドルのショート一択で狙いたいと思います。
この新型コロナウィルス騒動は、やがてイタリアやスペインあたりの金融危機にまで発展するポテンシャルを秘め始めているとさえ、僕個人としては考えます。
世界各国の中央銀行が長年異次元の緩和を続けた結果、そのツケがこの度、回ってくるのではないでしょうか。
【レベルアップセッション】
【先週のコラム】
【インタビュー】
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。