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「ドル/円、感謝祭前に波乱含みの展開も」 外為トゥデイ 2019年11月28日号

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(1)
豪大手銀行ウエストパックが、豪中銀(RBA)は2020年2月と6月に利下げを行い、年後半に量的緩和(QE)を開始するとの予想を公表。これを受けて一時豪ドル売りが優勢となった。

(2)
米7-9月期国内総生産(GDP)・改定値は前期比年率+2.1%に上方修正(速報値:+1.9%)され、予想(+1.9%)を上回った。同個人消費も前期比+2.9%と予想(+2.8%)を上回った。その他、米10月耐久財受注は前月比+0.6%と予想(-0.9%)に反して増加。変動の大きい輸送用機器を除いた耐久財受注も+0.6%と予想(+0.1%)を上回った。また、米新規失業保険申請件数は21.3万件と予想(22.1万件)を下回り、前週(22.8万件)から大きく改善。一連の米経済指標が揃って好結果となった事からドル買いが強まった。なお、その後発表された米10月個人消費支出(PCE)は前月比+0.3%と予想通りの伸びとなり、同PCE・コア価格指数(デフレーター)は前年比+1.6%と予想(+1.7%)を下回った。

(3)
英夕刊紙が、12月の総選挙で与党・保守党が最大366議席を獲得して過半数を制する見通しとの調査結果を報じた。これを受けてポンドが上昇。なお、調査によると英最大野党・労働党の議席は199に留まり、前回選挙の262から大きく減少する見通し。

(4)
米連邦準備制度理事会(FRB)は地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表。「米経済活動は緩慢なペースで拡大」「物価上昇ペースは大半の地区で緩慢」「製造業の拡大を報告した地区が増加」などとする見解が示された。

(5)
②の一連の米経済指標を好感した動きで米国株が続伸する中、ドル/円は5月31日以来、約半年ぶりに109.60円台を回復。クロス円も一段高となった。なお、米国の主要株価指数は3日連続で史上最高値を更新した。

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ドル/円の見通し

 昨日のドル/円は、終値ベースで約0.4%上昇。アジア・欧州市場では109.00-10円台の小動きが続いたが、NY市場で米経済指標に好結果が相次いだ他、それを好感して米国株が3日連続で史上最高値を更新する中、109.60円前後まで上伸した。月初来高値を更新し、約半年ぶりの高値を示現した事で心理的節目の110.00円が視野に入ってきた。

 ただ、本日は米国が感謝祭の祝日で、NY市場(株式・債券)は休場となる。明日も連休を取る米国勢が多いと見られ、動意は高まりにくいと考えられる。なお、今朝8時頃にトランプ米大統領が「香港人権法案」に署名した事をホワイトハウスが発表した。現時点でドル/円の下押しは109.30円台までに留まるが、中国側は同法案が成立すれば報復すると表明しているだけに、中国当局者の関連発言に注意が必要となろう。

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