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リスク選好とテクニカルの円安が一服も週明け米中譲歩も

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総括

リスク選好とテクニカルの円安が一服も週明け米中譲歩も

ドル円=105-110、ユーロ円=116-121 、ユーロドル=1.08-1.13

通貨ごとの注目ポイント

*円通貨2位、株価11位、リスク選好とテクニカルの円安が一服も週明け米中譲歩も
(昨夜、米USTR(通商代表部)が対中制裁関税から437品目を除外すると発表した)
 3週連続続いたリスク選好の円安が一服した。米中通商協議の進展観測の後退、中東緊張などによるものだ。今週は各国首脳がNYに集う中で緊張が緩和するのか、さらに高まるのか注目したい。イラン首脳も訪米する。気になるのは貿易収支だ。8月貿易統計は1363億円の赤字。輸出の9か月連続は米中通商貿易戦争によるものだが、輸入も減少しだしたのが気になる。輸入は4か月連続減少。輸入減少は消費減退からくるものだろう。7月の毎月勤労統計調査によると、実質賃金にあたる1人あたりの現金給与総額は前年同月比1.7%減と、速報値(0.9%減)から大幅に下振れした。7月分の調査の内訳を見ると、基本給にあたる所定内給与は0.1%増の24万5794円(速報値は0.6%増)、残業代など所定外給与は0.1%増(同0.6%増)に下振れした。ボーナスなど特別に支払われた給与も3.3%減(同2.2%減)だった。
 良い話は日経平均が年初来10.31%上昇となったことや地価上昇がある。日銀の株買い、リート買いも影響しているのだろう。ただこれにすべての人が恩恵を受けるわけでないところが難点だ。去年同様に今年もここまで例年より小さい貿易赤字が続く。これが相場膠着の要因だろう。3週間続いた円安も先週は一服となったが、テクニカルでも8月の円高のピークとなった8月下旬のドル円ボリンジャーバンド下限から
上限まで達したことでの一服感もあった。暫くはこの流れが続いても、輸出のドル売りがはげ落ちやすい晩秋は再び円安となるだろう。


*米ドル通貨3位、株価(NYダウ)10位、秋というのにトランプ大統領自ら蒔いた種でリスク回避のドル高円高株安
 米中通商協議進展でリスク選好のドル安株高が進んでいたが先週は反転した。ただトランプ大統領が蒔いてきた種である。米中通商協議では中国の農産物輸入拡大に関して中国側の米農家視察が中止になったこと、サウジアラビアへのテロ攻撃で中東緊張が高まってきたことなどがあった。またFOMCは利下げを行ったが、利下げの要因に通商摩擦ありきとしている。これもトランプ大統領発だ。さらにはトランプ大統領が7月、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話で話した際、バイデン前米副大統領の息子に関する疑惑を調査するよう、複数回にわたって要求していた疑いがあると、報じられた。来年の大統領選で激突するかもしれないライバルに打撃を与えるため、外国政府に依頼を重ねた可能性があるとして、民主党は反発を強めている。
 中国国慶節、米国感謝祭、クリスマス前に実績を上げて来年の大統領選挙を有利に戦いたいトランプ大統領だが、スムーズに事が運んでいない。リスク回避のドル高円高株安への警戒感が高まった先週であったが今週行われる国連総会で行われる各国首脳会談で緊張感が緩和するのか強まるのか見どころだ。


*ユーロ通貨9位、株価9位(DAX)、海外要因悪化も域内要因は改善
 米中通商協議の進展と英の合意なきEU離脱の後退という外部要因やドラギ総裁がECBの政策手段は限界に近づいているとの思惑で上昇していたが、米中通商協議での中国の米農家視察が中止となったことや中東緊張が先週はユーロを押し下げた。ただ若干経済指標は好転した。9月の独ZEW景気期待指数はマイナス22.5で、8月のマイナス44.1から改善した。予想はマイナス37.0。また9月のユーロ圏消費者信頼感指数は、前月から0.6ポイント上昇してマイナス6.5となった。予想はマイナス7.0だった。
 個別国ではスペインの格付けが引き上げられた。S&Pは同国の長期ソブリン格付けを「A」と、従来の「A-」から引き上げた。見通しはは「ポジティブ」から「安定的」に変更された。同国のバランスのとれた経済成長や財政の健全化継続見通しなどを理由に挙げた。
 需給面では7月のユーロ圏の経常収支は205億4000万ユーロの黒字となり、黒字幅は6月の183億5000万ユーロから拡大した。
今週はドラギ総裁議会証言、ユーロ圏製造業・サービス業PMIや独Ifo景況感指数などがある。


*ポンド通貨6位、株価13位、EU離脱NY決戦
 対円で6週連続陽線とはならず。先週は米中通商協議において、中国が米農家視察の予定を中止したことで協議進展観測がとん挫したことでリスク回避でポンド円も売られた。
さて英のEU離脱期限が延長された時は時間の余裕があると思っていたが、期限の10月31日は迫ってきた。欧州委員会のユンケル委員長は、英国との新たな離脱合意案について、10月31日までに「われわれは成立させることができると思っている」とした上で、「合意なき離脱となれば、少なくとも1年は壊滅的な影響を伴うと考えているとした。ユンケル委員長は、アイルランド国境のハードボーダー回避を保証する「バックストップ」条項に関し、「われわれと英国がバックストップの主要な目的を達成できる代替措置」が導入される場合に限り、その条件が満たされれば、離脱協定案から同条項を削除する用意があることを確認。「英国のEU離脱は実現するだろう」と述べ、10月末の退任前の合意成立にまだ希望を持っていることを示唆した。
 英国のバークレイEU離脱担当相は、離脱協定案を巡りEUとの合意は可能と確信していると述べた。テクニカルレベルでの会合が今週再び行われるほか、ジョンソン首相とトゥスクEU大統領が今週ニューヨークで開かれる国連総会で会談する見通しであることを明らかにした。


*豪ドル通貨10位、株価6位、4大銀行が揃って10月利下げを予想
 中東緊張が影を落とし豪ドルは下落した。豪は原油はネットで輸入国なので原油高はデメリットだ。中国の小売売上や鉱工業生産悪化や先週末の米中通商協議進展観測の後退も豪ドル売りとなった。8月の雇用統計は、就業者数が前月比3万4700人増加したものの、求職者の増加を背景に失業率は5.3%に上昇し、1年ぶり高水準となった。パートタイム就業者が5万200人増加した一方、フルタイム就業者数は1万5500人減少。NAB銀行は10月にRBAが今年3回目となる利下げを実施するとの予想を示した。国内の景気減速や財政刺激策が導入される可能性が低いことを理由に、利下げ時期の予想を前倒しした。これにより、豪4大銀行すべてが10月の利下げを見込む。利下げとなれば政策金利は現在の1%からさらに低下し過去最低の0.75%となる。
 豪政府は、11年ぶりに予算が均衡したことを明らかにし、19/20年度にはほぼ確実に黒字になるとの見通しを示した。政府は景気支援やインフレ押し上げに向けた大規模な支出拡大には消極姿勢を示している。
9月24日にはロウRBA総裁の発言がある。


*NZドル通貨11位、株価3位、今週の政策金利は現状維持予想だが11月に追加緩和か
 他の資源国、新興国同様に中東緊張によるリスク回避の流れで下落した。NZの2Q・GDPは1Qの前年比2.5%増より減速して2.1%増に留まった。世界的に見ればうらやむべき成長率だがNZにとっては2013年以来の低い伸びとなった。軟調な酪農業や木材輸出、企業セクターの低迷が影響した。今週は政策金利の決定があるが、前回、8月7日に1.5%から1.0%へ利下げしたこともあり、今回は様子見するものと見られる。
ただ11月には追加緩和、来年5月までには過去最低の0.25%まで低下する見通しも出てきている。世界経済の減速や、米中貿易摩擦の激化、主要中銀が相次いて金融緩和に乗り出しているという流れからだ。
NZ財務省は、今年6月末に終わった2019年度の成長率見通しについて、昨年12月時点の2.9%から2.1%に下方修正している。20年度の見通しは3.2%と強い。
 また9月26日には乳製品大手のフォンテラ社の決算も控えている。

テクニカル分析

*ドル円=「8月26日-9月16日の上昇ラインを下抜き連続陰線」
日足、8月26日-9月16日の上昇ラインを下抜く。9月19日-20日の下降ラインが上値抵抗。9月3日-4日の上昇ラインがサポート。5日線下向く。まだ雲の上、20日線の上だが下値トライか。
週足、4週連続陽線ならず。先週は上ヒゲの長い陰線で今週は売り圧力がかかるか。ボリバン下限から反発も中位で止まる。8月26日週-9月9日週の上昇ラインを下抜くか。7月29日週-9月16日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、19年6月-7月の上昇ラインを下抜く。月のボリバン下限に到達してからは戻す。19年5月-8月の下降ラインが上値抵抗。16年6月-19年8月の上昇ラインがサポート。
年足、3年連続陰線。今年は陽線スタートであったが5月に陰転。15年‐17年の下降ラインが上値抵抗。16年-18年の上昇ラインを下抜く


*ユーロドル=「9月13日の上ヒゲ効いて下落」
日足、9月12日-20日の上昇ラインがサポート。9月19日-20日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。ボリバン下位。
週足、ボリバン下限下抜きから逆カブセ的な陽線で9月9日週は上昇も、先週9月16日週は陰線。9月9日週-16日週の上昇ラインがサポート。9月9日週-16日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、8月は長い上ヒゲを残す陰線だったが今月は陽線スタート。19年7月-8月の下降ラインが上値抵抗。17年1月-19年8月の上昇ラインがサポート。
年足、17年-18年の上昇ラインを下抜く。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。02年‐17年の上昇ラインがサポート


*ユーロ円=「雲中に留まれず下落。9月3日-13日の上昇ラインを下抜く」
日足、雲中に留まれず下落。9月3日-13日の上昇ラインを下抜く。9月19日-20日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン中位も近い。9月5日-12日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
週足、9月2日週-9日週の上昇ラインを下抜く。9月9日週-16日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、ボリバン下限下抜きから9月はバンド内へ戻してスタート。19年7月-8月の下降ラインを上抜くか。ただ千先週は上ヒゲ長い。
年足、16年-17年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。12年‐16年の上昇ラインも下抜く。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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