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【ドル/円、来週の見通し】160円割れの可能性も!?片山財務相GPIF国内投資拡大検討発言、米6月CPIは鈍化予想_2026/7/10

「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。

執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
X(Twitter) : https://twitter.com/gaitamesk_ueha

『最新のドル/円相場を解説』

最新のマーケット情報まとめ

<片山財務相 GPIFに関する発言>
片山財務相が年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金による国内金融資産への投資拡大を促す施策の検討を進める考えを明らかにしたことで円買いに傾きました。前日終値から1円超下落して一時161.29円前後まで値を下げました。GPIFは2026年3月末時点での運用資産額が293兆6437億円と世界最大級の機関投資家です。また、同時点でのポートフォリオは国内株式23.81%、国内債券26.91%、外国株式24.80%、外国債券24.48%となっています。各資産の基本配分は25%ずつとなっていますが、国内債券と株式の乖離許容幅は±6%となっているため、上限として31%まで引き上げることが可能ということになります。こうしたことから、海外投資資金を日本へ還流させるとの思惑がドル/円の上値を抑える可能性があります。

<来週の注目点>
メインイベントは、14日の6月消費者物価指数(CPI)とウォーシュFRB議長の発言です。市場では、先週木曜の雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大幅に下回ったことで、利上げ観測が後退したものの、今週に入ってイラン情勢の緊張が再び高まったことによる原油価格上昇を背景に、再び利上げ観測が強まっています。そうした中、6月CPIの予想は、総合が前回4.2%から3.8%へ、コアが前回+2.9%から+2.8%へと、いずれも伸びの鈍化が見込まれています。6月に原油価格が90ドル台から60ドル台へ下落したことが鈍化の一因です。予想以上に鈍化すれば利上げ観測が後退しドル売りにつながりやすい一方、イラン情勢と原油の再上昇でインフレ懸念が拭えていない点には注意が必要です。ウォーシュFRB議長は14日に下院金融委員会で証言、15日に上院銀行委員会の公聴会に臨む予定で、CPIを踏まえたインフレと今後の金融政策への見解が焦点になります。月末にはFOMCを控えており、来週のCPIと証言がその方向性を左右しそうです。このほか6月のPPI、小売売上高、ミシガン大消費者信頼感指数も続きます。

<テクニカル分析>
上値のポイントは163円です。約40年ぶりの高値水準となる162円83銭近辺を突破するとストップロスを巻き込んで上昇の勢いが強まり、心理的節目の165円がターゲットとして視野に入りそうです。ただし163円突破は介入警戒も意識される水準です。CPIが予想を上回り利上げ観測が高まれば、ドル買いで突破する展開もあり得ます。下値のポイントは160円50銭で、下ヒゲを伸ばしたこの水準がサポートになるかが焦点です。割り込むとダブルトップを形成し下落しやすい形状となり、まず160円、次いで159円50銭が目安に。さらにダブルトップの倍返し(ネックライン160円50銭から高値までの値幅約2.3円)を当てはめると158円20銭近辺も視野に入ります。CPIが予想以上に鈍化し利上げ期待が後退した場合、この下落シナリオが意識されやすくなります。

<来週の注目イベント>

7/14☆米6月消費者物価指数
7/14☆ウォーシュFRB議長、下院金融委員会で証言
7/14◎グールズビー・シカゴ連銀総裁講演
7/15◎米7月ニューヨーク連銀製造業景気指数
7/15☆米6月生産者物価指数
7/15☆カナダ中銀政策金利
7/15◎米地区連銀経済報告(ベージュブック)
7/15☆ウォーシュFRB議長、上院銀行委公聴会で証言
7/15◎ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁講演
7/16☆米新規失業保険申請件数
7/16◎米7月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
7/16☆米6月小売売上高
7/16◎ローガン米ダラス連銀総裁講演
7/17◎米6月鉱工業生産
7/17◎米7月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値

☆特に重要 ◎重要

<ドル/円 日足>

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uehara.jpg 外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。