
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年4月21日8時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼20日(月)の為替相場
(1):ホルムズ海峡開放を巡る不透明感
(2):日銀利上げ見送り報道
(3):米大統領 停戦延長の可能性「極めて低い」
(4):ECB総裁「より多くの情報を収集する必要」
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:神経質な値動きが続く/ ▼注目の経済指標・イベント
20日(月)の為替相場

期間:20日(月)午前7時00分~21日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):ホルムズ海峡開放を巡る不透明感
週末の18日にイランのガリバフ国会議長は「米大統領は1時間で7つの主張をしたが、それらすべてが虚偽である」としたうえで、「(米国によるホルムズ海峡の)封鎖が続けば、ホルムズ海峡は開かれたままにならない」と警告した。その後、イランのヌール通信は米国がホルムズ海峡でイラン関連の船舶に対して海上封鎖を続けていることを理由に、同海峡が「イラン軍による厳格な管理・統制下に戻った」と報じた。19日にはトランプ米大統領が自身のSNSでイラン船籍の大型貨物船をオマーン湾で拿捕したと明らかにした。ホルムズ海峡の開放を巡る期待が後退したことで「有事のドル買い」が強まり、ドル/円は前週末から上昇して取引が開始。一方で、クロス円はストレートドルの下落の影響を受けて下落して取引が開始した。
(2):日銀利上げ見送り報道
日銀は「中東情勢巡る不確実性が残るなか、今月27-28日に開催する金融政策決定会合で追加利上げを見送る公算が大きい」と複数の関係者談としてロイター通信が報じた。もっとも、米国とイランの停戦協議の先行きにも左右されることから、「ぎりぎりまで情勢を見極めたうえで最終判断する」とし、仮に4月に利上げを見送っても6月以降の追加利上げを探る構えは崩さないとした。また、4月会合で議論する展望リポートでは2026年度の物価見通しの引き上げも視野に入れると報じた。
(3):米大統領 停戦延長の可能性「極めて低い」
トランプ米大統領はイランとの「停戦期限が切れれば、たくさんの爆弾が爆発し始めるだろう」と警告。その後、「停戦は米東部時間22日夕方(日本時間23日午前)に期限切れになる」と発言。イランとの停戦が延長される可能性は「極めて低い」との見解を示した。もっとも、「バンス米副大統領が20日中にパキスタンへ向かう」とも語った。その後、米国との再協議への参加へ慎重な姿勢を示していたイランも、代表団を派遣する見込みと報じられた。
(4):ECB総裁「より多くの情報を収集する必要」
欧州中銀(ECB)のラガルド総裁はイラン戦争を巡り「ショックの持続期間と価格転嫁の広がりという二重の不確実性がある」として、「金融政策について確固たる結論を下すにあたり、より多くの情報を収集する必要がある」との見解を示した。
20日(月)の株・債券・商品市場
日経平均: 58824.89 △348.99
豪ASX: 8953.289 △6.359
上海総合: 4082.127 △30.702
英FT: 10609.08 ▼58.55
独DAX: 24417.80 ▼284.44
NYダウ: 49442.56 ▼4.87
日10年債: 2.394 ▼0.030
豪10年債: 4.9371 ▼0.0576
英10年債: 4.834 △0.072
独10年債: 2.980 △0.020
米2年債: 3.7205 △0.0123
米10年債: 4.2510 △0.0030
NY原油: 87.42 △4.83
NY金: 4828.80 ▼50.80
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

【情報提供:外為どっとコム】
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円: 158.000 ~ 159.600
ユーロ/円: 186.400 ~ 187.900
ポンド/円: 214.000 ~ 215.800
豪ドル/円: 113.500 ~ 114.500
ドル/円の見通し:神経質な値動きが続く
昨日のドル/円は終値ベースで約0.1%の小幅高。前週金曜日に高まったホルムズ海峡の開放をめぐる期待が再び後退したことから、原油価格が反発する中で円売りが先行すると一時159.20円付近まで上昇したが、159円台を維持できずに158.80円台で取引を終えた。トランプ米大統領によれば、本日21日もしくは明日22日にイランとの和平交渉を再開するとのことで、戦争終結に向けた最低限の期待は維持されているようだ。そうした中で市場は「有事のドル買い」に傾きにくかったと見られる。もっとも、和平交渉をめぐってはイラン側が出席を明言していないことから不透明感が残る。それだけに、本日の東京市場は様子見ムードが広がりやすいだろう。海外市場でも和平交渉開催の可否が焦点になると見られ、ドル/円は原油価格に同調する形で神経質な値動きが続く見通しだ。なお、本日のNY市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に指名されたウォーシュ氏の公聴会が上院で行われる。そのほか、ガソリン価格の急騰により大幅な伸びが予想される米3月小売売上高が発表される。ただ、市場の関心がイラン情勢に集中する中、ドル/円の反応はいずれも限定的だろう。
注目の経済指標・イベント
04/21 (火)
15:00 (日) 日銀金融システムリポート
15:00 〇 (英) 3月失業保険申請件数
15:00 〇 (英) 3月失業率
15:00 〇 (英) 12-2月失業率(ILO方式)
15:00 〇 (英) 12-2月週平均賃金(除賞与、前年比)
15:30 (ユーロ圏) ナーゲル独連銀総裁講演
16:00 (ユーロ圏) デギンドスECB副総裁講演
18:00 〇 (独) 4月ZEW景況感調査
18:00 (ユーロ圏) 4月ZEW景況感調査
21:30 ◎ (米) 3月小売売上高(前月比)
23:00 ◎ (米) ウォーシュ次期FRB議長指名公聴会
27:30 (米) ウォラーFRB理事講演
- EU外務相理事会
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
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株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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