20日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米国とイランの和平協議への楽観的な見方から158.55円付近まで値を下げた後、158.92円付近まで持ち直した。ユーロドルは米国とイランの停戦合意が成立するとの楽観的な見方から1.1790ドルまで上昇した。ユーロ円は187.29円まで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、米国とイランの停戦期限(米国時間22日夕方・日本時間23日午前)が迫りつつある中で、「21日夕もしくは22日朝」に予定されている第2回和平協議の開催を待つ展開が予想される。
トランプ米大統領は、昨日、4月7日に発表した停戦は「ワシントン時間22日夕刻」に期限を迎えると述べ、当初の21日午後8時から1日延長して、交渉のための時間をさらに確保する可能性を示唆した。ただ、期限までに合意に至らなければ「延長する可能性は極めて低い」とも語った。
そして、バンス米副大統領もパキスタンに向けて出発し、トランプ氏の娘婿ジャレッド・クシュナー氏とウィトコフ中東担当特使と共に、「21日夕もしくは22日朝」に第2回和平協議を再開するとのことである。
イラン側も、米国との再協議への参加を前向きに検討している、と報じられており、和平協議での停戦合意への期待感が高まっている。
また、シャリフ・パキスタン首相が早ければ21日にも正式に米国とイランの停戦延長を発表する可能性がある、とのことで注目しておきたい。
米国とイスラエルによるイラン空爆開始の2月28日から、本日で52日目だが、これまで幾度も期限付きの脅しと期限の延長が繰り返されてきた。
トランプ米大統領は、延長はしないと述べているが、2週間の再延長が噂されており、4月7日のタイムリミット直前のような延長発言には警戒しておきたい。
・3月21日:48時間の期限
・3月23日:5日間延長
・3月26日:10日間延長
・4月4日:48時間の期限
・4月5日:4月7日まで再延期
・4月7日:4月21日まで2週間の延長
・4月20日:4月22日まで1日延長
楽観的なシナリオ(1)は、期限前に第2回和平協議が開催されて戦争終結の合意が締結されるパターン、(2)は、先週から噂されていたように、更なる2週間の期限延長となるパターンとなる。
悲観的なシナリオ(1)は、第2回和平協議が決裂した場合、(2)は協議が開催されずに停戦期限を迎えて、イスラエルと米国によるイラン攻撃が激化し、イランの抗戦により、ホルムズ海峡の封鎖が長期化して、第3次石油ショックに襲われるパターンとなる。
米国には、2001年から21年まで20年間続いたアフガニスタン戦争や2003年から11年まで8年間続いたイラク戦争のようなトラウマがあり、どちらも民主主義国家に転換するという目論見が果たせずに撤退を余儀なくされた。
今回も、当初はイランの反体制派の蜂起により体制転換を目論んでいたが、軍事的・戦術的成功を政治的・戦略的成功に転化するという目論見が崩れつつある。
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
