
このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
X(Twitter): https://twitter.com/KandaTakuya
中銀は物価より景気重視のハト派姿勢か
メキシコ中銀は先週26日、政策金利を7.00%から6.75%に引き下げた。市場の予想も据え置きと利下げで見方が割れていたが、中銀の判断も賛成3、反対2の僅差だった。声明で「中東情勢の動向は極めて不透明ではあるが、景気の下振れリスクを招くと見込まれる」として景気悪化に警戒感を示した。一方で、物価動向については「上下双方に振れるリスクがある」として明確な判断を避けた。その上で、「リスクを巡るバランスとインフレ見通しを勘案した上で利下げサイクルを継続することが適切と判断した」と表明。今後の政策運営に関しても「マクロ経済と金融の状況の推移に応じて、追加利下げの妥当性と時期を評価する」として、さらなる利下げに含みを持たせた。比較的政策金利が高く、利下げの余地があることで、中銀としては足元で物価より景気を重視するハト派姿勢に傾いていると見られる。米・欧など主要中銀の多くが、中東紛争によるエネルギー価格の上昇を背景にタカ派姿勢へ傾きつつあるだけに、ペソは当面上値の重い展開を余儀なくされる可能性がある。
メキシコペソ/円 週足チャート

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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年から外国為替市場に携わる為替アナリスト。証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社し、ドル/円スポット、資金(デポジット)、金利デリバティブなど国際金融商品の取引仲介業務を担当。2009年7月、外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・金融市場の調査・分析に従事。2011年12月より現職。
30年以上にわたる市場経験をもとに、個人FX投資家向けの相場解説・情報発信を行う。テレビ東京「Newsモーニングサテライト(モーサテ)」への出演をはじめ、NHK、日経CNBC、ストックボイスTV、ニッポン放送など、テレビ・ラジオ・新聞・WEBメディアへの出演・取材・コメント実績多数。

