このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
X(Twitter): https://twitter.com/KandaTakuya
メキシコ大統領、G7出席 50%鉄鋼関税引き下げ合意はあるか
本日16日から明日17日にカナダでG7首脳会議(サミット)が行われる。日本の石破首相は本日中にトランプ米大統領と首脳会談を行う予定とされ、政府として首脳会談で関税協議の合意を目指しているとされる。また、G7加盟国だけでなく招待国のメキシコやインドの首脳もサミット期間中にトランプ大統領との直接会談を模索している模様だ。メキシコのシェインバウム大統領は就任後初めてとなる対面での会談に意欲を見せている。メキシコはトランプ大統領が打ち出した50%の鉄鋼関税の撤廃・削減に向けて下交渉を行なっており、合意が近いと報じられている。それによると、メキシコからの一定量の輸入は無税または減免され、それ以上の輸入には50%の関税が課されるクォータ制(割当制)が導入される可能性が高いとのことだ。ただ、関税が完全に撤廃されるのか、引き下げられるのかは不明で、輸入枠の具体的な数量レベルもまだ決定されていないという。なお、メキシコは米国への鉄鋼輸出がカナダ、ブラジルに次ぐ第3位で2024年の輸出量は352万トンだった。仮に米墨首脳会談が行われ合意に至ればメキシコ資産にポジティブな反応が期待できそうだ。通貨ペソも上昇が見込まれる。
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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