総括
FX「内憂外患。VAT問題での連立政権崩壊危機続く。金上昇で株価は強い」南アランド見通し
「通貨10位、株価6位」
「予想レンジ 南アランド円7.3-7.8」
(ポイント)
*今週は消費者物価
*トリプル安も落ち着く
*ランドは4月初旬に急落、2週連続下げ止まるも伸びず
*金価格急騰で南ア株価指数が過去最高値更新
*内憂外患、VAT問題での連立政権崩壊危機、対米関係悪化
*BNPは成長見通し引き下げ
*企業のリーダー達は連立政権の維持を求める
*南ア貿易相手国、一に中国、二に米国
*水問題。停電も再開
*援助打ち切りの米に代わり中国、EUが支援約束
*南アは「投資適格」を目指す
*今年秋にAGOA法(南アから米国への免税輸出)の見直し
(ランドは4月初旬に急落、2週連続下げ止まるも伸びず)
4月南アランドは大きく下落した。4月だけで対円7.7%安。年初来で3月末の5位から10位へ下落した。ただ先週は下げ止まりの気配も示している。ドルを抜いて10位へ浮上。
南ア株価指数はトランプ関税の下で世界の株価が急落する中で売られたが、プラス圏に留まっている。年初来6.41%高。
10年国債利回りは10.91%、年初の9.04%、3月末の10.62%から上昇している。
(南ア株価指数が過去最高値更新」
内外問題山積でランド弱く、債券も売られているが、先週、オールシェアインデックスは強く過去最高値(90534.38、終値は89486.79)を更新。
金急騰のおかげである。トランプ相互関税での10%の指数下落を金急騰につれ金鉱株も急騰し取り戻した。
(先週の指標は冴えず)
2月小売売上は前年同月比3.9%増で、前月の7%増を下回った。2月建設許可は前年比9%減少、前月の33.2%増から大きく落ち込んだ。
(今週は消費者物価)
今週は3月消費者物価の発表がある。予想は前年比3.6%上昇、2月は3.2%上昇。コアの予想は3.5%上昇、2月は3.4%。インフレターゲットは3-6%。
(VAT問題現況)
ゴドンワナ財務相は南アにとってVAT(付加価値税)引き上げ以外の選択肢はないと考えている。民主同盟DAは、付加価値税率を0.5%引き上げて15.5%にすることに反対し、その実施を阻止するために訴訟を起こした。増税は5月1日から実施される予定だ。
「私は財政枠組みを提示したが、他に選択肢があれば提示しなかっただろうと確信している」とした。ビジネス業界寄りのDAの反対によりGNUの存続が疑問視され、投資家がDAのGNUからの連立離脱によって左派の経済的自由闘士(+EFF)が政権入りする道が開かれるかどうかを見極める中、ランドに圧力がかかってきた。
今のところ、ANCは譲歩していない。ANCとDAとの週末の協議では進展が見られず、DAは4月22日に訴訟を起こす予定だ。DAは「GNUを離れるか残留するかをまだ決定していません。ANCからの報告と事件の結果を待っています」と述べた。
テクニカル分析(ランド/円)
下げ止まり、もみ合う。5日線上向き
日足、6日連続陰線後は下げ止まり、もみ合う。ボリバン下位。4月16日-17日の上昇ラインがサポート。4月15日-18日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。
週足、3週連続陰線でボリバン3σ下限へ下落。先週は下げ止まる、雲の下。23年5月8日週-25年4月7日週の上昇ラインがサポート。3月24日週-31日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線下向き。
月足、4月はここまで大陰線。ボリバン3σ下限からは2σ下限へ戻す。24年8月-25年3月の上昇ラインを下抜く。20年4月-5月の上昇ラインがサポート。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線下向き。
年足、24年は陽線。25年はここまで陰線。23年-24年の上昇ラインがサポート。08年-24年の下降ラインが上値抵抗。
喜望峰
トランプ大統領、アフリカ全土の大使館と領事館を閉鎖へ、NYT
トランプ政権は国務省の改革計画の一環としてアフリカにおける国務省の活動の大半を廃止する計画だと、NYTが今週署名される可能性のある大統領令の草案を引用して報じた。
サハラ位南のアフリカ政策を監督するアフリカ局を、はるかに小規模なアフリカ担当特使室に置き換えるという。
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