ドル円、米8月雇用統計に関心集中…結果次第では141円台へ下落も
欧米時間のドル/円予想レンジ:141.200-144.200円
東京市場のドル/円は、8月5日以来の安値を更新。序盤は143円台前半で推移していましたが、その後日経平均株価が下げ幅を拡大すると円買いが強まり午後には一時142.41円前後まで下落しました。欧州市場でも下落の流れは続き142.05円前後まで下値を切り下げました。
市場では、9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での50bp(0.50%ポイント)利下げを4割ほど織り込んでいます。米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を決定する上で労働市場に注目していることから今夜の米8月雇用統計が重要視されています。市場予想は非農業部門雇用者数+16.5万人、失業率4.2%(前回+11.4万人、4.3%)などとなっています。仮に労働市場の軟化を示す結果となれば50bp利下げの見方がさらに強まり、ドル/円は8月安値141.66円前後を視野に入れた展開となりそうです。一方で強い結果だと利下げ観測が後退し急反発する可能性もあります。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、3本の移動平均線が弱気のパーフェクトオーダーを形成しRSIが30ラインに向けて下落していることから下落基調であると見れます。また、144.00円付近が上値抵抗となったことで下値リスクが高まっています。目先は8月安値141.66円前後、その後は年初来安値140.80円前後がターゲットになりそうです。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
9/6(金)
21:30 カナダ8月新規雇用者数
21:30 カナダ8月失業率
21:30☆米8月非農業部門雇用者数
21:30☆米8月失業率
21:30☆米8月平均時給
21:45 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁講演
24:00 ウォラーFRB理事講演
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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